白内障にかかったらどんな症状になる?
愛犬は言葉が話せませんので飼い主さんが気づかずに病気が進行してしまうこともよくあることですよね。白内障にかかって視力が悪くなり、病気が進行してしまうと盲目になってしまうこともあります。できるだけ、初期の段階で気づいてあげたいものです。
– 目が白く濁ってくる –
一般的には白内障では「水晶体」が白く濁ってきます。しかし、初期の段階では目の黒い部分の周囲から濁りますから、飼い主が気づきにくいこともあります。症状が進むにつれて濁り部分が大きく広がってきますので、ここで飼い主が気づくということもあります。
– 視界が悪くなるのでぶつかったりする –
また、白く濁ることが原因でワンちゃんにとっては視界が悪くなります。それにより段差につまずいたり、周囲のものにぶつかりやすくなったり、歩行がしにくくなってきます。
とは言っても、住み慣れた自宅ではワンちゃんは五感で行動ができます。目が見えにくくなっても、初期の段階では家具やものの配置がすでに身についているので家の中ではぶつかったりすることがあまりなく、飼い主さんが気づかずに過ごしてしまうケースがあります。
– アイコンタクトが取りづらくなる –
飼い主さんでも、最も分かりやすいのが「目が合わなくなる」ということかもしれません。白内障が進行した場合には、飼い主とのアイコンタクトが難しくなってきます。いつものように愛犬を呼んでも目が合わない場合には、視力が低下している可能性もあり白内障を疑ってみましょう。
– いつもと違う行動をする –
目が見えなくなった愛犬は心底不安になるでしょう。飼い主さんの声が聞こえても、視界が悪く歩きづらい・・・。そんな理由から夜鳴きをすることもあります。また、元気がなくなったり散歩を嫌がったりするような行動も見られます。
白内障の種類は?
犬の白内障には、次の種類があります。
– 老齢性白内障 –
一般的には6歳を過ぎた頃から老齢性白内障を発症することがあります。初めからいきなり水晶体が濁るわけではありませんし、両方の目が同時に白内障になってしまうことは珍しいと言われています。しかし、進行に伴って両目が見えなくなってきます。
– 若年性白内障 –
6歳よりも前に白内障にかかってしまうワンちゃんを若年性白内障と言います。この場合には、遺伝的な要素が強く次にあげる犬種が白内障にかかりやすいと報告されています。
ビーグル、ゴールデン・レトリバー、プードル、ビーグル、コッカー・スパニエル、ミニチュア・シュナウザーなどと言われています。
– 外傷性白内障 –
何らかの理由により眼球が傷ついてしまうことで、白内障が起こってしまうことがあります。
– その他病気の合併症として起こる白内障 –
糖尿病などの病気が原因で白内障が発症し、急激に進行することもあります。この場合には、白内障の治療と同時に糖尿病の治療を並行して行うことが重要です。
早期発見や早期治療が大切
白内障は初期では気づかないことも多いですが、早期発見で早期治療により失明も防ぐことができる病気です。
– 定期的に健康診断を –
特に遺伝的要素が強い「白内障になりやすい犬種」と言われている犬種の犬を飼っている場合には気をつけてあげたいものです。また、日頃からの愛犬とのコミュニケーション不足も、白内障の発見を遅らせる原因ともなります。
常に愛犬の様子を観察して、いつもと違った様子が見受けられる場合には、病院に連れていくことなどが早期発見へと繋がります。
– 初期なら薬で治療できる –
早期に発見できれば視力もまだ失われておらず、点眼薬や内服薬で対応できます。これならばワンちゃん的にも苦痛がないですね。
– 進行してしまった場合には・・・ –
日常生活も困難になるほど白内障が進行してしまった場合には、内科的な治療の効果はなく「手術」の必要にせまられることになります。ただ、人間と違って全身麻酔をしなければなりません。シニア犬の場合は全身麻酔の負担はとても大きいため、敢えて手術を選択しない飼い主さんも多いとのことです。
このように進行してしまって愛犬への負担が大きくなる前に、早期発見をしてワンちゃんへの負担を減らしてあげたいものですね。
– おすすめ記事 –
・サモエドのなりやすい病気 |
・事前の予防が重要!シーズーがなりやすい病気とは? |
・「少しの経過観察が、命も及ぼす危険な病気に…“下痢”にご用心」 |
・目に真っ赤なデキモノが飛び出る病気「瞬膜腺突出」とは…? |
予防に勝る治療はなし!! 日々のスキンシップで病気を見抜こう!
犬のかかりやすい病気の第1位は?