最近では、ネットでもフィラリアの予防薬を買うことができるようで、選択の幅が広がりましたね。私は、犬については動物病院の先生を全面的に頼っていて、自分で買おうとしたことはありません。他の動物病院にも行ったことがないので、比較ができないのですが、一つの実例として参考にしてください。
動物病院でどんな検査をするか?
診察室に入り、問診を受けながら体重測定、それから聴診・触診・血液検査をします。体重の増減は健康の目安になるし、体重により薬の量が決まるので、体重測定は重要です。心臓の音は力強く、リンパの腫れもなく、表情も元気そう、と確認したら、恐怖の採血。うちの犬は、注射を打つときはおとなしいけど、採血のときは少しあばれます。でも看護師さんにがっちりおさえてもらって、抵抗むなしく採血完了。この血液で2枚のプレパラートを作り、顕微鏡でフィラリアがいないかじっくり見ます。
パソコンにつながった画面に動くフィラリアが映し出され、これがいないか見てみよう!と観察開始です。先生は顕微鏡をのぞき、私はモニターを見て、すみずみまで丁寧にチェックして、フィラリアの幼虫がいないことを確認します。毎年のことですが、パソコン画面のフィラリアが気持ち悪くて、こんなのがうちの犬にいなくて本当に良かった、と安心します。
そうしているうちに、簡単な血液検査が完了し、健康診断の代わりとして検査データが印刷された紙を見せてもらいます。白血球・赤血球・血小板などの数が全て正常値であると確認し、また一安心。その用紙の「フィラリア:ミクロフィラリア」の欄に「-」と記入して頂き、診察は終了です。今年も去年と同じお薬で、チワワはほとんど副作用がないけど、何か気になることがあったらすぐ来てください、と告げられ、診察室を出ました。
薬は「モキシハートタブ7.5」という飲み薬
待合室で待っていると、次は会計に呼ばれます。ここでお薬について、詳しく説明を受けます。今回は、フィラリアの予防薬として「モキシハートタブ7.5」が6錠処方されました。6月から毎月1日に半年間、忘れずに飲ませるようにという指示です。忘れないようにカレンダーに貼る目印のシールも頂きました。あともう少し体重が増えると、お薬の量が増えて薬代が高くなるから気をつけてください、と教えて頂き、支払いをしたら完了です。
モキシハートタブは、3年前から飲んでいます。その前は「カルドメック」でした。カルドメックも問題なく飲んでいたのですが、副作用が少なく、とてもおいしい薬としてモキシハートタブを紹介されました。当時切り替える人が多いと聞いて、我が家も切り替えてみました。効き目のほどははっきりしませんが、フィラリアにかかったことはありません。とにかくおいしいことは間違いがなく、ボーロのように大好物のおやつとして喜んで食べます。薬を飲ませるのにストレスがかからないのは、本当にたすかります。
モキシハートタブやカルドメックは、フィラリアの予防薬と言われますが、実際には幼虫を駆除する薬です。蚊に刺されたときに体内にフィラリアの幼虫が入り、それが少し成長して大きくなったものを駆除します。だから、蚊が飛ぶ前から飲んで予防するというものではありません。刺されて1か月くらい犬の体内で育ててから薬を飲み、一定のサイズの幼虫をまとめてやっつけます。半年間、毎月1回一斉駆除をして、フィラリアが成虫になるのを防いでいるイメージです。だからフィラリア予防薬というより、心臓にフィラリアが寄生する「フィラリア症」を予防する薬という気がします。
費用は、検査代+薬代
今回の会計は、以下の通り。
・初診料 800円
・ミクロフィラリア幼虫検査 1,000円
・モキシハートタブ7.5 4,800円(800円×6個)
小計 6,600円で、これに消費税が追加になります。
薬の料金は各動物病院が決めることができ、検査の内容も病院によって異なるようで、料金はかなり前後するようです。もし、成虫がいる可能性があるなら、成虫抗原検査をすることもあるでしょう。また、薬も飲み薬のほか、1年間有効な注射もあります。
室内犬でも、蚊に刺される以上かかることがあるフィラリア症。あのそうめん状の虫が犬の心臓内に住んでしまったら、どれほど苦しい思いをすることになるでしょう。最悪の場合死んでしまうこともある病気なので、犬のために最善の予防をしてあげたいです。今年も頂いた薬を毎月しっかり飲ませて、来年も血液検査をしてモキシハートタブ7.5を処方して頂くという普通のことを、この先何年も続けていきたいと思います。
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