癲癇ってどんな病気?
癲癇とは、簡単に言うと【脳内がショック状態になり、発作を起こす脳の病気】です。脳内に何らかの異常が起こると、突然発作を起こして倒れてしまう脳神経の病気で、多くは遺伝性だとも言われています。しかし、癲癇には明らかな要因がありません。そのため、色々な検査を経て、他に当てはまる病気がないのにも関わらず、発作を起こす場合に、癲癇と診断されることが多いのが現状です。
また、比較的若い年齢(1~5歳位)に発症しやすい珍しい病気でもあります。
癲癇の症状とは
癲癇の代表的な症状は、以下の通りです。
・意識がなくなり全身が震える
・前肢と後肢がピーンと伸びて固まってしまう
・口から泡を吐いたり、よだれが溢れ出てくる
・失禁してしまう
・口をパクパクさせたりグルグルと走り回る
これらの症状が、30秒から2分程続きます。また、このような発作が終わると、まるで何事もなかったのようにケロッと元の状態に戻るのが、癲癇の特徴です。癲癇の発作は、発作が増える毎に症状も悪化していくので、おかしいかな?と感じたら、発作が収まった後に病院に連れて行きましょう。
梅雨に多いのは何故?
私たち人間も、気圧の変化が激しい日は、気分が重い・頭痛がする・なんだか体調が優れない・眠いなどの症状が出るものですが、これは人間だけでなく犬にも起こりうる症状です。とくに、てんかんは脳圧に影響を受けるため、気圧の変化にも敏感です。もちろん、気圧に関係なく発作が起こることもありますが、梅雨になるとなんだか回数が増える気がする…という理由は、気圧が原因ということです。
もし、愛犬にてんかんの症状が見られるなら、気圧の変化の激しい日は事前に予防薬を飲ませたり、出来るだけ留守番をさせないように注意することが必要です。
癲癇の治療法
癲癇発作にもあるけいれんは、水頭症・脳腫瘍・脳炎など脳の病気が原因で発症する事があります。この場合、てんかんの薬よりも他の病気の治療が最優先になりますが、そうでない場合には抗てんかん薬を投与し発作を抑えていきます。
もし、愛犬が発作を起こしてしまったら、静かに身の回りのものをどかして(ケガ防止のため)様子を見ましょう。また、その様子を動画で撮影したり、どのような発作をしているのかメモしたりすると、動物病院での診断に役立ちます。より正確な判断材料にもなるので、動画等は特にオススメです。また、1ヶ月にどの位発作が起きるのかもメモしておくと良いでしょう。そうすることで、毎月のてんかん発作の回数やその変化が分かります。
残念ながら、癲癇は一度発症すると完治することはなく、生涯に渡り病気とうまく付き合っていく必要があります。発作を起こしている間は、とても心配ですが、慌てずに対応することが大切です。
予防法ってあるの?
残念ながら、癲癇には効果的な予防法がありません。これは、原因不明の病気だからなのですが、1~5歳にかかりやすいと言われています。そのため、まだ若い年齢であったとしても、年に1度の健康診断の実施や、少しでも愛犬の様子がおかしいと思ったら、早めに動物病院を受診すると良いでしょう。また、先ほども説明した梅雨による気圧の変化を始め、ストレスなども関係するとも言われています。出来るだけストレスを与えないようにすることも、大切です。
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