コロコロかわいい柴犬の赤ちゃん
柴犬の赤ちゃんと出会ったのは、私が小学3年生の頃でした。両親にやっとペットを飼う許可を得て、わくわくしながらペットショップを巡ったものです。最初は柴犬を飼うとは決まっておらず、日本犬を飼えたらな…という曖昧なものでした。しかし二件目の柴犬専門店に入ってその子を見た瞬間「この子がいい！連れて帰る！！」と即決したのです。当時その柴犬の赤ちゃんは虫下しの薬を飲んで少しぐったりしている状態でした。体調が悪い中、柵の奥から私のところまでヨタヨタと歩いて来て、柵に触れる私の指をペロッと舐めてくれたのです。一瞬で心奪われました。柴犬特有のクルンとした尻尾も、コロコロした外見も、三角耳も、すべてがかわいかったです。柴犬はよくタヌキ顔かキツネ顔かと比喩されますが、その柴犬の赤ちゃんはキツネ顔でした。子犬でありながらも凛としたかわいさがあります。そこでつぶらな瞳のかわいい柴犬の赤ちゃん、lenaを飼うことを決めました。そして、しばらくしてlenaの体調が落ち着いた頃、晴れて我が家に迎えることができました。
忠犬？お転婆？個性豊かな柴犬
柴犬lenaが家族の一員になってから月日は経ち、見事にお転婆な女の子になりました。隙あらば脱走する柴犬lena。必死に脱走犬を捕まえに走る家族（笑）。捕まるか、捕まらないか、そんなギリギリを楽しむような柴犬lenaは本で読んだ“主人に忠実な犬＝柴犬”のイメージと正反対です。人と同じように、犬にも個性があります。柴犬は特に個性が豊かでかわいいのではないかと思います。
散歩が大好き、活発な柴犬
柴犬は気が強く、運動量も比較的多い犬種です。散歩の時もクルンと丸まった尻尾をフリフリ、飼い主の前を堂々と歩きます。どんな物にも興味津々で、鼻をフンフン言わせては首を突っこむ。そして顔いっぱいに植物の種をつけては満足そうな顔。そんな様子がかわいくて、かわいくて、見ている私たちも思わず笑顔になります。柴犬は抜け毛が多いことでも知られておりますが、例にもれずlenaも驚くぐらいどっさりと季節ごとに毛が抜けます。柴犬の毛の生え変わりは季節の移り変わりを教えてくれるようで、そんなところもかわいいなと思います。
他にも家族でキャンプに行ったり、海に行ったり、雪の日は一緒に遊んだり…楽しい思い出は数えきれないほどあります。もちろん楽しい思い出だけではありません。走り回り過ぎて足を怪我したり、避妊手術を受けたり、誤って噛まれたり…しかしそれすらも今となっては尊い思い出になっています。柴犬は躾に関しては覚えもよく、それほど苦労はありません。
年をとってもかわいい柴犬
子犬の頃の柴犬はだれが見てもかわいいと言えるでしょう。しかし老犬になった柴犬もかわいいのです。今までの思い出があるから年を重ねて変化してきた愛犬が愛おしく感じます。数年前まできれいと褒められた茶色のlenaの毛も白くなりました。しかし、ピンと立った三角の耳とふわっとした尻尾は健在です。そんなところもかわいいポイントです。
私が社会人となって一緒にいる時間は以前より短くなってしまいましたが、愛犬が年を取った今、いつお別れの時が来るかもわかりません。可能な限り一緒にいる時間を大切にしたいと思っています。本当にたくさんの思い出をもらいました。出会ったあの時、きっとlenaが私を選んでくれたのだと思っています。選ばれたからには、最後まで、できる限り、愛犬と一緒に生きたいと思っています。
ライター/Nonoa
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