犬を抱っこするというのは必要なこと！
犬を抱っこするというしつけは、実は大事なことなんです。なぜなら、犬と日常生活を送る上で、抱っこは避けられないことだからです。例えば、車に乗せる時・動物病院内・散歩で犬がケンカしそうになった時など、何らかの理由で犬を抱っこする機会があります。この時、抱っこを嫌がってしまうととても困りますよね。『うちの子、抱っこが嫌いなんです』では、なかなか済まないのが現状です。
抱っこが嫌いなのはなぜ？
必要とは言え、実際には抱っこがあまり好きではない犬が多いのが現状です。これは、4本の足全部が地面から離れるという行為が、犬にとっては緊張を強いられるものだからです。私たち人間も、脚が着かない宙に浮かされたら落ち着かないし不安ですよね。これと同じようなことが、抱っこをすると犬にも起きるのです。
つまり、抱っこの仕方によって犬が抱く感情が変わってきます。小さい子犬の頃に抱っこをしていなかった・犬が嫌がる抱っこをしたなどの理由から、成犬になっても抱っこに慣れず嫌がってしまうというわけなのです。
しつけに抱っこは必要なんです！
もし、子犬から飼育している場合は、子犬のうちから抱っこに慣れさせましょう。『抱っこは楽しいもの』『抱っこは嬉しいもの』と教えることで、犬も抱っこが好きになるし、抱っこされることによってお互いの信頼関係も増します。
それでは、実際に抱っこのしつけをしてみましょう。先ほども説明しましたが、犬は急に宙に浮い浮かされた状態を嫌がります。そのため、急に抱っこをするのでなく、まずは膝の上に乗せる練習から始めましょう。この時、手のひらでおしりと背中を支え身体を密着させ犬を安心させることがポイントです。膝の上に慣れたら、下記の要領で実際に犬を抱っこさしてみましょう。
- 利き手でない腕を犬の両脇の下に通し上半身を支える。
- 手のひらで背中を支える
- 利き手はおしりをしっかり支え体を密着させる
この時、腕だけを掴む・お腹を締め付ける・急に抱き抱える・犬が不安に感じる抱き方をしてはいけません。犬は、1度恐怖を覚えてしまうと、その恐怖から抜け出すことはなかなかできません。そのため、だっこのしつけは慎重に行いましょう。
もし、愛犬が大きい時には、片手を両腕に、もう片方の手を犬の両後ろ足の膝の裏付近を支え、両腕で抱え包み込むようにして抱えてあげましょう。
抱っこは甘やかすと聞くけど…
よく、「抱っこばかりしていると甘やかされ犬がワガママになる」なんて言われますが、必ずしもそうではありません。何故なら、抱っこをするという行為自体が、人間の方が強いという意思表示の現われで、家族内での順位を犬が確認する上でも必要なことだからです。
しかし、中には臆病な性格でちょっとしたことですぐに飼い主さんに助けを求めてくる犬もいます。抱っこは必要とは伝えましたが、犬に抱き癖をつけてしまうと、常に抱っこを求められる状態に陥りあまり良い事とは言えません。線引きするのは難しいと感じるかもしれませんが、遊びに区切りがあるように、抱っこにも区切りをつけるようにしましょう。そうする事で、犬も切替を覚えるようになり、飼い主さんも常に抱っこする状況を打破することも可能です。
但し、ご家庭に小さな子供がいる場合には少し注意が必要です。何故なら、犬を抱っこすることにより、子供より犬のほうが目線が高くなるため、犬が自分より下と順位を付けてしまうからです。もちろん、多頭飼いをしている場合にも当てはまるので、抱っこする回数や時間などを考え適度な回数にすることが無難です。
犬の抱っこのしつけは、様々なシーンで役立つ他、信頼関係を築く上で大切なツールにもなります。思い立ったら即行動！愛犬を抱っこしてみてはいかがですか。
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