2週間あればしつけはできると思っていた
企業で責任のある仕事に付いていた独身のルリコさんは、毎日残業の日々でした。帰宅は早くても9時頃。遅い場合は日付が変わっていることもしばしば。3~4か月に1度は海外出張もありました。でもずっと犬を飼いたいと思っており、同居していたお母様からやっと同意を得て、ある年の夏、念願のわんちゃんを飼うことになりました。初めて飼う室内犬です。ベッキーちゃんと名付けました。
まず2週間の休暇を取りました。2週間あれば完璧に躾ができると思ったからです。ビデオや本を買い込み準備万端のはずが、実際には躾は考えていたようには上手く行かず、あっという間に休暇が経ってしまいました。
ベッキーちゃんのご飯やりはお母様の担当となりましたが、80代というご高齢のため、散歩までは出来ません。結局、平日は散歩をしてくれるシッターさんに来てもらうことになりました。躾もきちんとしたいと、週末は訓練士さんが主催する躾教室に愛犬と参加しました。
こうしてベッキーちゃんが成長して行く間、同じ愛犬家のお友達もでき、週末には一緒に旅行を楽しむという楽しい生活が約7年間続きました。
プロの力を借りる
ところが、ベッキーちゃんをとても可愛がってくれていたお母様が亡くなってしまったのです。すぐに毎日のごはんをどうするという問題が出てきました。ルリコさんが会社に行く前にご飯をあげることはできても、夕方までに帰宅することはできません。何時に帰れるかわからない仕事ですので、帰宅するまでベッキーちゃんにご飯を我慢させることは可哀想です。
結局、散歩を頼んでいた方には時間を変更して夕方着て頂き、ご飯やりも一緒にお願いすることにしました。出張に行かなくてはならない場合は、友人の家やベッキーちゃんが喜んで通っている犬の美容院のオーナー宅に預けました・
会社からでも自宅をチェック
ご飯と散歩の問題は無くなっても、朝、ルリコさんが帰宅するまでは、ほとんどの時間をベッキーちゃん一人きりで過ごすことになります。ルリコさんはこのことがとても心配でした。ちょうどその頃、留守番をしているペットの様子を動画で見られるというサービスが始まり、早速機器を購入して会社にいながらベッキーちゃんの様子をチェックすることができました。心配していたお留守番も、時間が経つうちに慣れていくのがわかりました。
動物病院に定期的に通う
日頃ベッキーちゃんと一緒にいる時間が短いルリコさんは、ベッキーちゃんの病気を見逃してしまうことを一番恐れていました。そこで、最低でも月に1回は獣医さんを訪ねて健康診断をしてもらうことにしました。こうすれば獣医さんにも飼い主としての真剣さが伝わりますし、病院側にベッキーちゃんの状態を常に把握してもらうことができます。現在持病がありながらも、15歳です元気に生活できているのは、こうして定期的なチェックを怠らずにいるからでしょう。
ルリコさんはこの15年を振り返ってこう仰っています。「働きながら犬を飼うということは簡単ではありませんが、自分で出来ないことはプロの力を借りながら何とかやってきました。当然費用もかかりますが、それ以上のものを犬は与えてくれます。ベッキーには私の生活に合わせてもらっていますが、私が飼い主ですからこれはしょうがない事です。毎日朝早く家を出て、遅くに戻るという生活の中で、犬と一緒に暮らすということが普通の日常になっています。これは実に大きな喜びですし、愛おしい存在があるということは人生に潤いを与えてくれていると思っています。犬を飼うことは、特別なことではないと思います。子育てや介護と同じで、なかなか計画通りに行かないことが出てくるでしょうが、色々な方達のネットワークを駆使し、その時々人の手を借りながら共に暮らして行けばいいのではないでしょうか。パートナーとしての犬の存在は、物凄く大きな意味を持っていますよ。」
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