[犬用非常持ち出し袋、用意していますか?]
災害準備に対する意識が高まる中、非常用持ち出し袋を用意している家庭は多いことでしょう。しかし、意外と忘れがちなのが犬用の非常用持ち出し袋。いざ、というときにサッと持って避難出来るように人間用と一緒に保管したいですね。
中に入れる物は、普段のお出かけの時と同じ物で良いのですが、フードは多目に用意したほうが安心です。一度封を開けると酸化してしまうため、いつものフードの一番小さいサイズを一袋用意することをおすすめします。我が家はいつもお得な3キロ入りを買うのですが、非常用袋には同じフードの1キロ入りをそのまま入れています。サンプルなら一袋がさらに少量なので便利ですね。定期的に袋の中をチエックし、フードの賞味期限が近づけば新しい物と入れ替えましょう。缶詰のウエットタイプのフードは賞味期限が長く安心です。その他に忘れてはならないのが水です。犬には硬度が高いタイプの人間用のミネラルウォーターは適しません。ペット用の物を用意しましょう。ペットショップでは、ペットボトルのほか、かさばらないレトルトタイプの水も買えます。一緒に用意しておきたいフードボウルは平らに畳めてかさばらないシリコンタイプが便利です。
[普段から備蓄しておきたいもの]
災害で交通機関が遮断された場合、救援物資はまず人間用が優先されます。ペット用品は後回しにされがちですね。
犬用非常持ち出し袋に入れるフード以外に、備蓄用として1ヶ月分くらいのフードを用意したいものです。その他にもペットシート、ウエット手ッシュなどの消耗品の備蓄も必要です。持病がある犬はいつも飲んでいる薬を余分に用意しておくことをおすすめします。我が家の犬は持病はありませんが下痢止め、吐き気止め、酔い止めを病院で出していただき、お薬ポーチにひとまとめにしています。旅行の時にも持参すれば安心ですね。
[マイクロチップのすすめ]
東北大震災で飼い主と離れ離れになったものの、泥だらけになりながら家があった場所まで戻ってきた犬が話題になりました。犬の賢さとたくましさには本当に感心させられますね。災害時、泥だらけになったり毛が伸びきってしまうと、一目見ただけでは愛犬とわからないことがあります。我が家のトイプードルも自宅でシャンプーして全身ずぶ濡れになると、「あなた、どこの犬ですか?」と聞きたくなるくらい別人ならぬ別犬になります。愛犬の反応で飼い主は自分の犬と確信できることもあります。しかし、怪我をしていて飼い主との再会にシッポを振れないことがあるかもしれません。そんな時に有効なのがマイクロチップ。世界中で広く使われ、わが国でも利用する飼い主が増えています。安全性が高く、一度埋め込めば半永久的に有効です。埋め込む時は通常の注射程度の痛みで麻酔も要らないため犬の負担も少ないです。マイクロチップはペットの安全で確実な個体識別方法と言えます。
[ペットと一緒に避難する場合」
災害時の避難はペットとの同行が原則ではありますが、飼い主と同じ避難所の空間で避難生活を送るにはたくさんの問題点があります。仕切られた部屋がたくさんある学校のような避難所ならペット専用スペースの確保や外にテントを張ることをお願いできるかもしれません。
万が一の避難所生活のため、基本的なしつけに加えクレート待機が出来るように練習しておくことをおすすめします。避難所での無駄吠えは大きな問題になります。クレートに入れば落ち着く事ができると良いですね。我が家はパピーの時から夜寝る時はクレートの中です。クレート待機ができると災害時以外にもお出かけや泊まりの旅行の時にとても助かります。最初はダメでも少しずつ慣らしてあげられると良いですね。ペットと一緒の避難は他の方に迷惑にならない事を優先的に考えなければいけません。普段から基本的なしつけをしておくことは必要不可欠と言えます。
犬の災害準備についてまとめてみました。大切な家族の一員である犬の災害準備について今一度、考えていただけたら嬉しく思います。災害時、犬は人の心を癒してくれます。そんな犬のために普段から万全な災害準備をしてあげたいものですね。