【獣医師監修】猫の糖尿病の症状、原因、治療法は?食事はどうする?

2018.10.18

【獣医師監修】猫の糖尿病の症状、原因、治療法は?食事はどうする?

糖尿病は生活習慣病になっていて、誰もがかかる病気の1つです。糖尿病は、人と同じように猫がなってしまうことも珍しくありません。飼っている猫が糖尿病になった時、投薬をしたり、食事の管理をしなくてはなりませんが、猫にとって投薬や好きなご飯を食べられないことはストレスにもなります。 猫が糖尿病になる原因なんなのでしょうか。どういった症状や治療方法、予防方法があるのでしょうか。

focebookシャア
ツイート

猫も糖尿病になる!糖尿病の原因は?

猫,糖尿病,食事,症状

糖尿病とは、血液中の糖分を体が取り込めないことにより、血糖値が高くなる病気です。

◆糖尿病とは?

人の体も猫の体も、ご飯を食べると「インスリン」と呼ばれているホルモンが膵臓から分泌されます。通常、血液中の糖分はインスリンの作用で体に取り込まれます。

しかし、糖尿病になるとインスリンが膵臓から十分に分泌されなくなり、血糖値の高い状態が続き、代謝異常が起こります。

インスリンは、糖類を細胞の中に取り組む働きをするホルモンです。インスリンが機能しなくなると、体を動かすエネルギーを作り出すのに必要な糖分を取り込めなくなってしまいます。

その結果、糖分が血液中にたくさん残った状態になり、尿にも糖が含まれるようになります。

◆猫も糖尿病になる!

猫も人間と同様、糖尿病になります。猫の糖尿病には、糖尿病の症状が一時的に出る場合、慢性的に糖尿病の症状が出る場合の2つのパターンがあります。

猫の糖尿病で多いのは、「インスリンは分泌されているものの不足している場合や、インスリンが分泌されているのに体が反応しないこと」が多いです。

◆猫の糖尿病の原因は?

猫の糖尿病は、はっきりとした原因がわからないことが多く、いくつかの要因が重なって発症すると考えられています。猫の糖尿病の要因は、肥満、不適切な食事、長期間のストレス、膵臓の病気、薬の影響、遺伝的疾患、自己免疫疾患などがあります。

また、老化に伴った内分泌機能の低下や、運動量の低下によって糖尿病の発症のリスクがあがるといわれています。

9歳を超えた老猫は特に発症しやすい傾向があることがわかっていますが、若い猫でも糖尿病を発症することがあります。


猫の糖尿病の症状は?

猫,糖尿病,食事,症状

猫の糖尿病の症状はいくつかあります。飼い主さんは見逃すことがないように注意が必要になります。

◆主な糖尿病の症状

・水を飲む量が増える、おしっこの回数や量が多くなる
血液中の糖分が増えてしまい、一部がおしっことして排出されます。糖分と一緒に水分も余分におしっことして排出されるために、たくさんのおしっこをします。

また、おしっこで失われた水分を補うために水をたくさん飲むようになります。

・異常に食欲が旺盛になる、食欲不振
多食にもかかわらず、体重の減少がみられます。糖尿病の病気が進行すると、食欲不振になることもあります。

・たくさん食べても痩せてしまう
インスリンが足りてないために、食事をしてもブドウ糖を脂肪やグリコーゲンというものに変えて貯えたり、エネルギーを効率的に利用することができずに体重が減ってきます。

・下痢や嘔吐をする
糖尿病の影響で血液中のケトン体と呼ばれている物質が増えてしまい、下痢や嘔吐を引き起こすことがあります。

・特徴的な歩き方
猫の場合、かかとをつけて歩く特徴的な歩き方をすることがあります。この特徴的な歩き方で糖尿病が発見されることがあります。

・白内障になりやすい
糖尿病の病気が進行すると白内障を引き起こすことがあります。特に犬に多いです。

このような症状がみられる場合は注意が必要です。

◆糖尿病が悪化した場合

糖尿病の病状が進むと、食欲低下、嘔吐、痩せてくる、元気がない、毛艶がなくなるなど、体の見た目からでも糖尿病の症状がみられるようになります。

猫の糖尿病の病状が進行すると、糖分の代わりに脂肪をエネルギーとして使います。そのため、ケント体という毒性物質が作られ、体内で合成されてしまいます。
このケント体が増えると、食欲低下や嘔吐などの症状がみられ、入院治療が必要な状況となります。

猫の糖尿病の末期症状は、急激にやせる、ふらふらして元気がなくなる、目が白濁している、合併症を起こして体の一部が麻痺するなどといったものです。また、白内障などの合併症を起こすこともあります。


猫の糖尿病の治療方法は?

猫,糖尿病,食事,症状

糖尿病とは、糖分を細胞内に取り込む働きのあるインスリンが十分に作られない、働きが悪くなることで、血糖値が高くなる病気です。その治療としては、血糖値をコントロールすることが最も重要です。

◆糖質を制限した食事を与える

猫の糖尿病の治療で大事なのは、血糖値を安定させることです。一時的な糖尿病の治療方法の場合は、まず自宅での食事療法を行います。

食事を糖質の少ない糖尿病用の療法食に切り替えます。糖分の吸収をコントロールした食事に切り替えるといった食事療法で、肥満の解消と体内に取り込む糖分の量のコントロールをしていきます。

この食事療法で回復することもありますが、慢性的に糖尿病の症状が続く場合は、インスリンの投与と自宅での食事療法が欠かせません。

●参考商品

※療法食は、獣医師の指導のもと使用するフードになります。必ず獣医師に相談の上、使用方法、使用期間等を守って与えるようにして下さい。※

ロイヤルカナン ベテリナリーダイエット 猫用 糖コントロール ドライ
>>ロイヤルカナン ベテリナリーダイエット 猫用 糖コントロール ドライ<<

猫用 糖コントロールは、糖尿病の猫に給与することを目的として、特別に調製された食事療法食です。この食事は、糖吸収速度の遅い炭水化物 (大麦)を配合し、良質なタンパク質を増量しています。高タンパク質、低脂肪、低炭水化物の食事は、肝リピドーシスの猫の食事療法食としても適しています。

[特別療法食]ヒルズ プリスクリプション・ダイエット 猫用 m/d 粗挽き 缶 156g×24缶
>>[特別療法食]ヒルズ プリスクリプション・ダイエット 猫用 m/d 粗挽き 缶<<

健康的な体重減量や糖尿病の管理に役立つことが科学的に証明された、低炭水化物・高蛋白質に調整された栄養です。
適正な血糖値管理に役立つ低炭水化物・高蛋白質に調整しています。

◆インスリン注射を行う

猫が糖尿病になった場合の治療方法は、インスリン注射です。血糖値を安定させるためにインスリンを注射で投与し、糖分を体内に取り込めるようにする治療を行っていきます。

インスリンの注射は、基本的には毎日1日に2回行うため、飼い主さんが自宅でインスリン注射を打つことになります。インスリンの注射は獣医師さんに監修してもらい、練習をします。

猫の場合は、通院だけでストレスや緊張で血糖値が上がることが多いので、リラックスできる自宅でのインスリン注射がいいでしょう。

糖尿病の完治は難しいといわれていますが、食事で血糖値のコントロールが上手にできるよういなれば、インスリンの投与が不要な状態になるまで回復することもあります。

猫の日頃の生活習慣の改善や食事療法は続けていくことが必要になります。


猫の糖尿病の予防方法は?

◆肥満にならないように注意する

糖尿病に限ったことではありませんが、まずは太り過ぎないように気をつけることが重要です。定期的に体重を測って適正な体重を保つようにしましょう。毎日、適度な運動をさせることも重要です。

猫が肥満にならないようにするためには、猫の体に合った適正な食事を選ぶことが大切になってきます。

◆猫の体に合った食事をあげる

猫は完全肉食動物ですが、生肉だけの食事をしたほうがいいのかというと、そういうわけではありません。

完全肉食動物である猫は、草食動物の肉だけではなく、胃腸なども含めた内臓を食べることで、動物性の栄養素を分解された状態で摂取してきました。そのため、筋肉である赤身肉だけでは十分ではありません。

今では、市販されているキャットフードを食事としてあげるのが一般的です。市販のキャットフードを選ぶ際には気をつけなければならないことがあります。

100%肉や内臓、血液などのプレミアムフードなどもありますが、なるべくタンパク質の含有量が多いものを選ぶといいでしょう。

また、ドライフードとウェットフードを比べると、水分が多いウェットフードのほうが本来、猫が食べている食事の組成に近いです。特にドライフードを食事にする必要性がなければ、ウェットフードを選ぶのもいいでしょう。

◆猫の食事の回数を分ける

本来、猫の食事は1度に少量ずつ、何度も食べて空腹を満たす動物です。飼い主さんの都合などで1日に1回の食事にするようになれば、1度に大量に食べることになり、血糖値が急激にあがってしまいます。
可能であれば、食事を小分けにしてあげられるようにしてください。

猫の食事の回数の理想は、1日に4回~6回に分けてあげたほうがいいでしょう。食事の回数が少ないと空腹の時間が長くなり、お腹が空きすぎてしまうので、十分な量の食事をあげても「足りない」と要求してくるようになります。
食事の量を少量ずつ、数回に分けて食べていれば、常に小腹が満たされているので食べ過ぎることもありません。

今では、タイマー設定ができる自動給餌器があります。タイマー設定で食事ができるので飼い主さんが家に不在でも小分けにした食事ができるのでとても便利です。

●おすすめ商品
ペット用オートフィーダー

給餌量・時間を簡単に設定できる、頼れるオートフィーダー。
4.3Lの大容量フードタンクで、1日4回給餌時間設定OK。

購入

◆水分をしっかり摂取する

猫はあまり水を飲まない動物です。糖尿病の予防に限ったことではありませんが、水分は摂取しておいたほうがいいでしょう。ウェットフードは水分を含んでいるのでウェットフードなどの食事で補うことができます。

猫の糖尿病の予防方法として飼い主さんができることは、猫にとって適切な食事を与えることで猫を肥満にしないことです。また、食欲、元気、飲水量、尿量などのチェックも行いましょう。

●おすすめ商品
プレアクア キャットウォーターファウンテン

信頼の浄水ブランド「三菱レイヨン・クリンスイ(株)」製の浄水カートリッジを採用した自動給水器。
12V低電圧の安全設計で、ミネラルウォーターやウォーターサーバーと比べても経済的です。

購入


ピュアクリスタル カートリッジ式ドリンクボウル 下部尿路の健康維持に 猫用

軟水カートリッジ付き。ネコちゃんが飲みやすい浅皿形状。
なめるよりたっぷり飲めるボウルタイプ。

購入

◆定期的に健康診断を受ける

動物病院で定期的な健康診断を行うことも、糖尿病の早期発見につながります。血液検査や尿検査を行えば、万が一猫が糖尿病になっていたとしても、すぐに気がつくことができます。

●あわせて読みたい
猫の健康診断の料金・項目は?受ける頻度や必要な理由について解説!

今は猫などの動物も健康診断を受けられる時代になりました。健康診断によって愛猫の体調を把握したり、病気を早期発見できる場合もありますので、必ず受けておきたいものです。
では、猫の健康診断にはどんな項目があり、どれぐらい料金がかかるのでしょうか。

記事はコチラボタン


最後に…

糖尿病は、人だけではなく、猫でもなる病気です。糖尿病の症状がみられた場合、すぐに動物病院で診察を受けることをおすすめします。

人が糖尿病になった場合は食事などコントロールをしようと意識ができますが、猫はそうはいきません。ちゃんと食事をしてくれない場合もあります。
また、低血糖の症状になったりしてしまうこともあるので、コントロールが難しく、インスリンの注射は猫にはストレスになります。飼い主さんも猫に痛い思いはしてほしくないと思います。

糖尿病にならないようにするには、飼い主さんが食事などの管理をしっかりとしなければなりません。まずは、食事の管理をしっかりとしましょう。食事で予防ができるのであれば、飼い主さんが頼りになります。

日頃から、猫のおしっこの回数や量、食事に気をかけてあげてくださいね。

※こちらの記事は、獣医師監修のもと掲載しております※


– おすすめ記事 –

・【獣医師監修】ノルウェージャンフォレストキャットがかかりやすい病気は?長毛猫の毛球症・熱中症・糖尿病について
・デブ猫さんをダイエットさせて肥満とさよなら!おすすめのフードやおもちゃは?
・【獣医師監修】猫が痩せる原因と痩せすぎのサインとは?愛猫が痩せてきた時にできる対処法
・猫の平均体重は?体重計の正しい使い方をマスターしよう!


focebookシャア
ツイート

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
munoco

munoco

猫を飼いはじめて20年。完全な猫派です。 今まで4匹の猫と過ごしてきました。現在は2匹の猫と楽しく過ごす毎日です。 ツンデレされて20年。猫の行動1つ1つが大好きで、ずっとツンデレにやられてしまっている人間です。

関連するキーワード


記事に関するお問い合わせはこちら