1.アビシニアンの性格
1.◆性格で注意するポイント
2.アビシニアンの体形
2-1.◆フォーリンタイプ
2-2.◆セミフォーリン
2-3.◆オリエンタル
2-4.◆コビー
2-5.◆セミコビー
2-6.◆ロング&サブスタンシャル
4.アビシニアンの飼い方
4-1.◆アビシニアンは飼いやすい猫種
4-2.◆アビシニアンは多頭飼いに向いている?
アビシニアンの性格
「クレオパトラ・キャット」「バレリーナキャット」と評されるように、アビシニアンはスタイリッシュでエレガントな風貌をしています。またその高貴な顔立ちは古代エジプトで「ファラオの聖猫」とされていたのでは、という説があるほどです。
では性格も見た目通りクール・ビューティーなのか、というと実はそんなことはなく、人懐っこく甘えん坊で遊び大好き。好奇心旺盛な性格で飼い主に従順と、見た目からはまったく想像できません。
そのギャップに魅力されてしまう方が多く、今も昔も人気が絶えず、多くの方が「アビシニアンを飼いたい」と思う理由なのだと思います。
また、もう一つの特徴としてとても賢いことが挙げられます。
猫ちゃんは基本きまぐれで、自由気ままに過ごす子が多いのですが、アビシニアンは
名前を呼ぶと反応したり、犬のように「お手」ができたり、投げたボールを取ってきたりと、芸達者な一面があります。
一説によると、人の言葉を理解しているのでは?という見解があるほどです。
その賢さからしつけがしやすい性格とされており、あまり手のかからないネコちゃんです。
ですが甘えん坊の裏返しで寂しがり屋な一面があり、環境の変化やストレスで
突然きかん坊な子になってしまった、という例もあります。
アビシニアンが寂しくならないよう、遊んであげる時間をしっかりと設ける必要があります。
◆性格で注意するポイント
アビシニアンは好奇心旺盛な反面、警戒心に欠けるところもあります。
どの動物も危険を避けるために警戒心が働くことが多いのですが、アビシニアンは好奇心旺盛なので興味が勝ってしまい近づいたり、口に入れてしまったりします。
お留守番の時などは誤飲させないよう細かいものは片づける、入ってほしくない場所、部屋には入れないように工夫をするなどして事故が起きないよう防ぎましょう。
またアビシニアンはとても賢い猫種ですので、ドアの開け方など飼い主の行為を見て学習してしまうこともあります。宅配便などを受け取りに玄関に行き、ドアを開けたらいつの間にかアビシニアンが居て、そのまま外に出ていってしまうようなケースもあります。
※好奇心旺盛な性格で「外の世界」を見てみたいという願望で脱走しやすい猫ともいわれています。
本当に危険な場所には近づけないよう、鍵をかけたり猫ちゃんが嫌がるスプレーなど対策をしっかりとしてあげてください。
アビシニアンの体形
逆三角形の小さい頭と、長い四肢、筋肉質でスレンダーの体系のアビシニアンは「フォーリンタイプ」に分類されます。
個体差はありますが、平均体重は3~4㎏前後でオスが3.5~4.5kg、メスで2.5kg~3.5kgと一般的な猫ちゃんよりも少し軽めなサイズとなっています。
下記は代表的な猫の体系のタイプです
◆フォーリンタイプ
逆三角形の小さい頭と、長い四肢、筋肉質でスレンダー
【代表的な猫種】
アビシニアン、ロシアンブルー、ジャパニーズボブテイルなど
◆セミフォーリン
頭は丸みのある逆三角形。フォーリンタイプよりもしっかりとした体形
【代表的猫種】
マンチカン、スフィンクス、エジプシャンマウ、トンキニーズ、アメリカンカール、など
◆オリエンタル
逆三角形の小さい頭、四肢と同が細長く大きな耳が特徴
【代表的な猫種】
シャムなど
◆コビー
顔は丸みを帯びていて四肢や胴が短く「ずんぐりむっくり」とした愛嬌のある体系
バーミーズ、ヒマラヤン、マンクス、エキゾチック、など
◆セミコビー
コビーよりも四肢や胴が長くコビーよりも小さめな体系。丸くて大きな目が特徴
【代表的猫種】
アメリカンショートヘアー、ブリティッシュショートヘアー、スコティッシュフォールド、シンガプーラなど
◆ロング&サブスタンシャル
骨太で筋肉質、胴体が長く大柄の体格が特徴です。
【代表的猫種】
メインクーン、ラグドール、ノルウェージャン・フォレスト・キャットなど
アビシニアンの歴史
アビシニアンの起源には様々な諸説があり、現在も確証にはいたっておりません。
記録として残っている最古の本には「アビシニア戦争に参加していたイギリスの兵隊が、アビシニア高原(現在のエチオピアにある高原)から持ち帰った猫である」と紹介されているとのこと。
エピオチアの古い国名は「アビシニア」となっており、アビシニアンの由来になっているとの説があります。
このことからアビシニアンの起源はエチオピアとする説が根強いのですが、遺伝子の検査によってインド大陸のベンガル湾周辺にいた猫がアビシニアンの祖先ではないかという可能性が指摘されています。
ただ古代エジプトの壁画や彫刻にアビシニアンにそっくりの猫が登場しており、その高貴な顔立ちから「ファラオの聖猫」として持てはやされていたのではないか、という説もあります。※なんと日本のキジ猫が起源という説もあります!
日本に初めて渡ってきたのは1960年ごろとされていますが、日本の猫ブリーダーとして活躍した方が第一号とされています。
いずれにしてもその歴史は古く「人間に飼いならされた最古の猫」という説もあるほどで、その優雅な容姿がさらに起源がはっきりしない、というミステリアスさに拍車をかけているようです。
一つ確実に言えることは、今も昔も人々を魅了してやまないという事実だということです。
アビシニアンの飼い方
アビシニアンは人懐っこい性格でスキンシップをとりやすい猫種です。
スキンシップをたくさんとりたい方や、一緒にいる時間を作れる方に特におすすめです。
アビシニアンは運動能力が高く、活発で遊び好きです。子猫のうちからびっくりするようなスピードで走りまわりますので、室内のレイアウトに気を遣ってあげましょう。
高いところにも平気で登りますので、高いところに落ちるような物を置かない、倒れる・崩れるような物を置かないなどの配慮が必要です。
キャットタワーなどを設置してあげると安全に上り下りができるのでおすすめです。
タンスや棚をうまく配置すると遊び場にもなり一石二鳥です。
レイアウトでもう一つ気を付けなければならないのが、脱走です。前述したように、好奇心旺盛な性格のため、脱走するおそれがあります。
性格も脱走しやすい理由の一つですが、スリムな体系なのでちょっとした隙間から外に出てしまうことも理由に挙げられます。窓などが少し空いているとそこから外にでてしまうこともあるので、要注意です。
外に出られないように、部屋の中に柵やケージを設けておくのはもちろん、高い場所から思わぬ抜け道ができる場合もありますので注意しましょう。
◆アビシニアンは飼いやすい猫種
アビシニアンは「鈴を転がすような声」と言われるほど鳴き声が小さく、またあまり鳴く事もありません。(個体差があります)。体系も小柄な部類に入りますのでマンションなどの集合住宅でも飼いやすく「最高のマンションキャット」と評されるほどです。
その賢さからしつけもしやすく、初めて猫ちゃんを飼う方にも飼いやすい部類に入ります。
ただし甘えん坊の性格から留守番は少し苦手です。過度な甘やかしをすると飼い主の姿が見えなくなるだけで、不安を感じてしまうようになります。
普段からいつも一緒にいるのではなく、姿を見せない時間や離れる時間を作るなど、意図的に行い慣れさせましょう。
◆アビシニアンは多頭飼いに向いている?
飼い主に対しては従順なアビシニアンですが、神経質で嫉妬深い部分もあり、多頭飼いに向いている猫種ではありません。
※もちろん個体差があります
どうしても多頭飼いをするのであれば、アビシニアンが普段通りの生活を送れるスペースを確保する、きちんとスキンシップをとる、他の猫に対して攻撃をした時にアビシニアンだけを叱らない(ストレスによる狂暴化の原因になってしまいます)
もちろん、すべてのアビシニアンに当てはまることではありませんので、普段の生活を見て協調性があるな、と感じる子であれば多頭飼いはうまくいくでしょう。
社交的でフレンドリーな猫種は相性が良く仲良くしてくれることが多いようです。
【代表的猫種】
アメリカンショートヘア、マンチカン、メインクーン
またアビシニアンが既に成猫で、一緒に住む猫ちゃんが子猫の場合も比較的に仲良くできることが多いようです。
猫ちゃんは気まぐれなので何かの拍子に関係がうまくいくこともあります。相手の猫ちゃんとの相性ももちろんあります。
多頭飼いを決断する前に(色々な事情があるかとは思いますが)検討の時間を十分にとることが大事です。
アビシニアンの毛色
アビシニアンの毛は1本の毛に濃い色と薄い色が交互に入っているのが特徴で、ティッキングと呼ばれています。
このティッキングがアビシニアンをより優雅に見せており、世間で人気になっている要因の一つです。
アビシニアンの毛色の種類はルディ(赤褐色)、レッドまたはソレル (赤系の毛色)、フォーン(淡黄褐色の毛色)、ブルーの4種類で特にルディ(赤褐色)が代表的なカラーです。
ルディ(赤褐色)は目の下にはっきりとしたアイラインが入り、その容姿がクレオパトラを彷彿とさせることからアビシニアンの特徴の一つですある「クレオパトラ・キャット」と呼ばれるようになりました。
◆アビシニアンの毛のケア
アビシニアンは短毛でダブルコートの被毛です。
※ダブルコート…「オーバーコート」と密度の高く厚い「アンダーコート」で構成されている被毛
短毛ですのでブラッシングは1日1度程度で問題ないですが、換毛期はかなりの抜け毛が出ます。普段はそれほどブラッシングに気を遣わなくても問題はないですが、換毛期の春から夏にかけてはしっかりブラッシングをしてあげましょう。
◆肥満に気を付ける
ケアという意味でいうと肥満にも気を付けたいアビシニアンは、活発に動きまわる反面、食欲旺盛です。動いた分、栄養を補給するのは自然なことですが、要求するままフードを与え過ぎてしまうと、すぐに肥満猫になってしまうので気をつけましょう。
肥満によって「肝機能不全」や「糖尿病」などを引き起こすリスクもありますので、必要以上のおかしを与えない、栄養過多にならないように注意しましょう。
まとめ
見た目の美しさと性格のギャップがたまらないアビシニアン。小柄でしつけもしやすく、初めて猫ちゃんを飼う方にとって飼いやすい猫種でもあり、スキンシップがたっぷりとできる人気の高い猫ちゃんです。
初心者には少し飼うことが難しい…といわれることも多いですが、しつけのポイントを押さえて愛情をもって育てれば、かわいい猫ちゃんになること間違いなしです。
ぜひ一度、触れ合う機会を作ってみてくださいね!
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