犬の病気チェリーアイって知っていますか?症状や治療法について

2016.08.18

犬の病気チェリーアイって知っていますか?症状や治療法について

犬のチェリーアイという病気を知っていますか?犬の瞬きの回数や目を擦る回数が増えたなと感じたら、もしかするとそれはチェリーアイの初期症状かも知れません。チェリーアイは早期発見で軽度な状態のうちに治療することで治療後の予後を良好にさせることが出来る病気です。ワンちゃんの病気のサインを見逃さないために、チェリーアイの症状や治療法について詳しくご紹介していきたいと思います。

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チェリーアイの症状とは?

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人の目には上瞼と下瞼の2つがありますが、犬にはこれに加えて瞬膜または第三眼瞼と呼ばれる3番目の瞼があります。瞬膜は目を開けている時には目元にしまわれていて、目を閉じたときにブラインドの様に広がり目を保護しますが、その目元の瞬膜の裏にある瞬膜腺(第三眼瞼腺)が瞬膜の外に飛び出してしまう状態をチェリーアイと言います。瞬膜は刺激に弱い部分なので乾燥や刺激で炎症を起こし腫れあがる様子がさくらんぼのように見える事からチェリーアイと呼ばれるようになりました。この炎症は角膜炎や結膜炎、眼球の傷などの原因となることが少なくありません。
チェリーアイになると涙や瞬きの量が増え、涙の量が増えるため、涙やけ・目の周りの悪臭や涙が鼻に流れ込み鼻水やくしゃみの原因になることもあります。眩しそうに目を細めたり前足で目を擦ったりもします。
チェリーアイは片目だけに発症する事も両目に発症することもあり、また細菌感染を併発すると瞬膜が本来の大きさの数倍に膨れることも珍しくありません。


どんな犬種がなりやすいの?

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チェリーアイになりやすいのは生後半年から2歳までの若犬です。特にビーグル、イングリッシュ・コッカースパニエル、バセット・ハウンド、ボストン・テリア、シーズー、ペキニーズなどの犬種では1歳未満の子犬期に起きやすいことがわかっています。


原因は?

瞬膜腺は結合組織で眼窩骨膜につなぎとめられています。つなぎとめる力が弱くなってくるとチェリーアイを発症しやすくなります。先天性な要素により発症する事が多いですが、目に腫瘍がある場合や外傷が原因になる場合もあります。


治療法は?

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治療には内科的療法と外科的療法があります。内科的療法では突出した瞬膜腺を押し戻し抗炎症剤などの点眼薬で様子をみます。症状が軽度であれば良化されることもありますが、ほとんどの場合は再発します。
外科的療法では瞬膜を切除する方法と瞬膜を埋没するように引き戻す方法があります。切除する方法は少し前まではよく行われていましたが、瞬膜内の涙腺を一緒に切除してしまうとドライアイを引き起こしてしまう可能性があるので最近は行われなくなってきています。もし、どうしても行わなければいけない場合はシルマーテストという涙の分泌量を計測するテストを受ける必要があります。
また、チェリーアイが慢性化している場合は瞬膜の中の軟骨が変形している事があるので、変形している軟骨を切除する必要があります。手術後は目を擦らないようにエリザベスカラーをつける必要があります。

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