ノミ、マダニから愛犬を守ろう

2015.07.28

ノミ、マダニから愛犬を守ろう

暑い日が続いていますが皆さん愛犬のダニ、ノミ対策はしていますか? 私が働いていた動物病院でもこの時期になると若い女性の飼い主さんが「うちのワンちゃんに虫がたくさん付いているんです」と泣きそうになりながら来院し、見てみると小型犬の体にゾッとするくらいの大量のノミが大発生していたり「ワンちゃんの目の所にイボが出来たみたい」という事で診察してみたらマダニだった!なんてことも。 今回はそんなノミやマダニについてお話します。

ノミ

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ノミっと言ってもノミにもたくさんの種類が存在します。
その中でもよくワンちゃんに付いていて目にするのがネコノミです。
この時期トリミングをしているとこのネコノミがワンちゃんの体を走り回っているのをよく見かけました。
ネコノミが付くとワンちゃんはとても体をかゆがります。
このネコノミ、赤褐色の体をしていて体調が1ミリ~3ミリととても小さく1匹や2匹ついても気づかない事が多く、大体はワンちゃんの体で繁殖し増えてワンちゃんが体をかゆがっていると思い見てみた時にはすでに大量になっているという事が多いです。
ノミがついている子の体には大体黒いフケのようなフンがついているので、黒いフケには要注意!

ワンちゃんの血を吸うのは、成虫のノミだけですが、卵、幼虫、サナギはワンちゃんの使っているベッドやカーペット、家具の隙間などに潜み成虫のフン、フードの食べこぼし、人のフケ等を食べて成長し、繁殖を繰り返すので一度ワンちゃんに付いてしまい家の中に入ってしまうとすべてのノミを退治するのはとても難しくなってしまします。

マダニ

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この時期ワンちゃんに付いてしまう黒っぽくて丸いダニがマダニです。
マダニは山の中だけでなく公園や河川敷などの草むらに潜んでいて動物が通るのを待っています。ワンちゃんに付いたマダニは血を吸いやすい部分まで移動して、顔を皮膚に差し込み、固定して血を吸います。
この時マダニに血を吸われていてもかゆみや痛みをあまり感じないワンちゃんが多いので、発見した時には血を吸って大きくなっている事が多いです。
マダニは主に、ワンちゃんの目の周りや、耳の中、股、足の指の間のような毛の少ない場所を好むので見つけやすいようにも思いますが、イボやホクロだと思ってしまいがち!
おかしいなと思ったらよーく観察してみましょう。
丸い体に足が生えていてとても気持ちが悪いです。

ノミ、やマダニを見つけたら

ワンちゃんの体にノミやマダニを見つけても「絶対に潰さないこと!!」
これとても大切です!!

ノミやマダニを潰す事によって、卵や病原体を撒き散らす事になってしまいますので必ず潰さずにガムテープにそっとくっつけて取りしっかり貼り合わせて捨てるか、中性洗剤の入った容器の中に何分かつけてから捨てるようにしましょう。
マダニの場合は吸血している状態で無理に取ろうとすると、血液が逆流して病気に感染してしまったり、皮膚に入っている部分が残ってしまったりするので、そのままいじらずにすぐに動物病院で取ってもらうようにしましょう。
動物病院には安全にマダニを取るための器具があり、すぐに取る事が出来ます。

予防薬

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ノミやマダニはワンちゃんだけでなく人にとっても、特効薬が無く重症化すると死にいたるような危険な感染症を媒介するのでしっかり予防をする事が大切です。

最近では首の所に液体を垂らすタイプのお薬が多く使われています。
このお薬は皮膚の表面にある皮脂の層に広がって体全体に行きわたりノミやマダニがこのお薬に接触すると効果を発揮するというものです。
ノミやマダニがつかなくなるわけではなく、ついてしまったノミ、マダニを駆除する形になるので、すでに付いてしまっている子にもこういったタイプのお薬を使用します。

お薬の付け方

ワンちゃんが舐めてしまわないように、首の部分の毛を掻き分けて皮膚にお薬を垂らします。
首輪に付いてしまうと色落ちしてしまう事があるので首輪は前もって外しておきましょう。
一度にお薬を全部垂らしてしまうと流れてしまったり毛がベタベタになってしまう事があるので、首部分の何箇所かに分けて垂らす事をお勧めします。
お薬を付けた部分が気になって体を床などにこすりつけてしまう子もいるため、付けてすぐはワンちゃんの様子を見ていましょう。

またお薬を付けて予防するだけではなく、日ごろからこまめに部屋の掃除をする事、常にワンちゃんの体を清潔に保つ事を心がけましょう。

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おぎゆみ

おぎゆみ

子供の頃から動物が大好きで動物関係の専門学校で数々の資格を取得後、動物病院で看護士兼トリマーの仕事をしていました。 飼い主さんとペットが毎日楽しく幸せに暮らしていけることを願って、私の持っている知識、経験を元にいろいろな情報を発信していきたいと思います。

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