「あなたはどうしますか?愛犬が痴呆症になった時」

2015.12.30

「あなたはどうしますか?愛犬が痴呆症になった時」

今年も、あとわずかですね。早いものです。 犬の世界はもっと早く過ぎていきます。 また、人間と同じ様に犬も年をとり、老いていきます。

よくご質問を頂くのは…
「最近老化がはげしく、落ち着きがなく、あたりをクルクルと回っています。
まるで人間の痴呆症の方が徘徊しているような感じなのですが痴呆症ですか?」

と言うご質問です。
犬の世界にも「痴呆症」はあります。11年生きると人間で言う60歳ですから人間に比べて
犬の寿命の方が短いとは言え、年々寿命は伸びてきている傾向にあるのも事実です。
よって、自分の愛犬が突然「痴呆症」になってしまう事も考えられます。
よく「市販の薬はないですか?」と聞かれる事もありますが、薬は市販されていません。
ご相談の犬のような症状が見受けられたら、獣医師に相談してください。
飼い主さんがきちんと見てあげる事が大切です。
習慣にしていることができなくなったりすることから、始まるようです。


sakaponさん(@sakapon)が投稿した写真


トイレがおかしくなることが、よく見られます。
食べても食べても、食べ足りなかったり、夜昼取り違えていたり、徘徊したり、壁に向かって、いつまでも吠えていたり….。

特に飼っていて問題となるのは、声(鳴き声)だと思います。
「近所迷惑になるので」と相談されることも多いと思いますし悩まれるでしょう。
そんな時には、声が近所に響きにくい所に愛犬を置いてあげることも重要です。
一緒にできる限り暮らしてあげたいですよね。

こうした痴呆の症状に対して、精神安定剤や催眠誘導剤などを使用したりする場合もあります。ただ、あまり使いたくはないですよね。
必ず獣医師と相談して、何がその子にとっていいのか?
飼い主さんが、暮らす上で負担にならないのか…よく話し合った上で決めて欲しいと思います。

それと…「呆け」が進むに従い、死も近づいてきてます。
その辺りも、しっかりと考えてください。


– おすすめ記事 –

 予防に勝る治療はなし!! 日々のスキンシップで病気を見抜こう!


 犬のかかりやすい病気の第1位は?


 大型犬がかかりやすい病気って?


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
Dr.佐藤 貴紀

Dr.佐藤 貴紀

幼い頃から大の動物好きで、獣医を志す。 麻布大学獣医学部卒業後、西荻動物病院、dogdaysミッドタウンクリニックにて副院長をつとめる。 また、獣医生命科学大学内科学教室において循環器を主に学ぶ。 2008年7月に「白金高輪動物病院」開業。 2011年4月に「中央アニマルクリニック」開院。 専門は「循環器」。全国に約60人しかいない(2013年5月現在)「日本獣医循環器学会認定医」の一人。 専門外来を特徴とし、確定診断にもこだわり、かかりつけ医を推進している。 誠実でやさしい人柄と確かな技術に惹かれて、全国の飼い主さんから相談が絶えず寄せられている。

関連するキーワード


記事に関するお問い合わせはこちら