【掲載:2016.07.17 更新:2026.04.24】
瞳孔の機能と構造

◆光の量を調節する
猫の目を明るいところで見てみると、瞳孔が細長く縦になっています。この瞳孔とは、いわゆる黒目と呼ばれる部分のことですね。
瞳孔はカメラでいうところの絞りの役目をもっていて、光を調節する機能を持っています。人間や犬の瞳孔が丸く開閉するのに対して、猫の瞳孔は縦に細長く開閉します。
この、縦に細長く開閉する瞳孔は、眼球に入ってくる光の量を微調整するのにとても役立ちます。
◆長円瞳孔
縦に細長く開閉する瞳孔は「長円瞳孔(ちょうえんどうこう)」と呼ばれる構造で、円形の瞳孔よりも早く開閉できることに加え、同時により大きく開くこともできる、というのが特長です。
猫の細長い瞳孔は、目の色を作り出している虹彩(こうさい)の中を走っている「瞳孔括約筋」(どうこうかつやくきん)という小さな筋肉で調整しています。
猫の瞳孔括約筋は上下に長くなっていて、収縮すると縦長に締まっていきます。猫の瞳孔がスリット状に細くなるのは、このような特殊な形をした筋肉があるからです。細くなった瞳孔を真ん丸に大きく開くのは、主に左右に付着している「瞳孔散大筋」(どうこうさんだいきん)という筋肉によってです。
縦長の瞳孔のメリットは?

◆メリット①暗いところでもよく見える
猫の目の中には反射板があり、目に入ってきたわずかな光でも目の中で反射させることによって、暗闇でも物を見ることができます。暗闇で猫の目が光るのも、この反射板の働きです。
網膜の裏にある細胞層でタペタム層というものがあります。これは、わずかな光を反射して、視神経に伝える働きをします。猫をはじめ、光の少ない夜間に獲物を狩る夜行性肉食動物や、深海にすんでいる生き物などがもっている構造です。
猫の写真を撮ったとき目が光って写ることがありますが、それはこのタペタム層にフラッシュが反射したものです。猫は光を人間以上に眩しく感じるので、フラッシュの光を向けるのは、やめておいたほうが良いでしょう。
◆メリット②距離感を測るのに適している
縦長のスリット状の瞳孔は、明るい時と暗い時で大きさを大幅に、素早く変えることができます。目に入ってくる光の量が限りなく0になるほど細くすることが可能であり、明るい場所では感度の高い網膜を保護することができます。
カメラのレンズでいうと、絞りを絞れば被写界深度が深くなり(ピントの合う距離が広くなる)、開けば狭く(ピント以外のボケが大きく)なります。
猫のような縦長の瞳孔だと、縦方向にボケが大きな映像を見ていることになり、縦の線を背景から浮かび上がらせて見えやすくしている、という事になります。
地面の上にいる獲物を捉える時にも、被写界深度の効果と、左右の眼による立体視により、対象物の距離を測定しやすいといわれています。
瞳孔の大きさで猫の気持ちがわかる?
猫の瞳孔の大きさは、光によって変化しますが、猫の気持ちによっても変わります。
猫の瞳孔の幅は、平均すると最大で14mm、最小では1mm以下にもなるといわれています。人間の場合は、最大幅が8mm、最小幅が2mmほどなので、猫は随分大きく変化するといえるでしょう。
◆瞳孔が小さい時

瞳孔を小さくする瞳孔括約筋は、副交感神経の支配を受けています。これは、気持ちがリラックスしている時や、眠い時に優位になります。
◆瞳孔が大きい時

一方で、瞳孔を大きくする瞳孔散大筋は、交感神経の支配を受けていて、これは何かに狙いを定めたりなどで緊張した時に優位になります。
夜など周囲か暗い時や、何かに驚いたり興味をもっている時も興奮の度合いにより目がまん丸になることも。
◆瞳孔が縦の楕円形の時

普段の平常心の時は瞳孔が縦の楕円形になっています。電気がついている室内や、日差しがあまり強くない場所でもこのようになります。
まとめ
これらの神経は自律神経系なので、手や足を動かす神経のように、自分の意志でコントロールすることはできません。瞳孔の大きさを左右するものは、主に外界の明るさと猫の感情なのです。
また、室町時代ごろからの古い時代には、猫の目の太さによってだいたいの時刻がわかるとされていました。実際は、明るさは時刻によって決まっていませんし、気持ちによっても猫の瞳孔の太さは変わるのですから、現実には、あてにはなりませんね。
縦に細長い猫の瞳孔は、猫らしい表情の特徴とも言えます。猫の瞳孔に注意を払って、観察してみるのも面白いですよ。
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