- 1.メインクーンの起源
- 2.メインクーンの大きさ
- 3.メインクーンは子猫のときから大きい?
- 4.メインクーンの被毛
- 5.メインクーンの顔の特徴
- 6.メインクーンの性格
- 7.メインクーンを飼うと気に気をつけてあげること
- 8.メインクーンを飼うならこんな環境
- 9.メインクーンは短命?
3-1.メインクーンは1歳を過ぎても成長する
3-2.メインクーンの成長の流れ
3-3.子猫の頃から比較的穏やかな性格
7-1.とても賢い犬のような猫
6-2.あまり水を怖がらない
6-3.オスとメスで性格は違う?
7-1.お手入れをしっかりする
7-2.体の大きさに合わせた生活環境を与えてあげる
7-3.飼い主との信頼関係を築けるようにする
8-1.スペース的に余裕がある環境がおすすめ
8-2.多頭飼いは大丈夫?
8-3.子供のいる家庭にも安心
メインクーンの起源
原産は、一般的には北アメリカ・ニューイングランド地方のメイン州とされていて、メイン州公認の「州猫」として認定されています。
メインクーンの起源には諸説あり、その大きくてふさふさとした体からアライグマ(ラクーン)との混血じゃないかという説や、マリー・アントワネットが、フランス革命の時にアメリカへ逃した猫が起源だという説。
17世紀、イングランドの猫や、メイン州の港に停泊中の船に乗っていたロシアの長毛種の猫が、アメリカへ移民と一緒に来てその土地に居着いたのが始まりという説など様々ですが、実際には北アメリカの農場にいた猫と欧州から来た長毛の猫の子孫である説が有力です。
◆アメリカで最も古い猫種
メインクーンは多数のアメリカ出身の猫の中でも最も古くから存在したとされていて、1600年代には現在のメインクーンの祖先が北アメリカでネズミや害虫から農作物を守るためのワーキングキャットとして重宝されて、長年人間と暮らしてきました。
寒くて厳しい自然の中をたくましく生き抜いていく過程で、耐水性が高くて厚い被毛と、がっしりとした骨格を持つようになり、大型で丈夫な猫へと進化してきたと言えるでしょう。
北アメリカ・メイン州では州の公式な猫「州猫」として認定されています。
古くからキャットショーにも出場しており、現在ではとても人気のある猫種となっているメインクーンですが、1900年代前半にはペルシャなどの他の長毛種の猫に人気が集まり一時頭数も減ってしまいました。
1868年にメインクーンの保護・育成を目的としたメインクーン専門のクラブ「MCBFA(メインクーン・ブリーダー・ファンシャーズ・アソシエイション)」が設立されて少しずつ人気が復活していき、1980年頃にはTICAなどすべての血統登録団体に品種として認められました。
近年は日本でも人気猫種のひとつとして、メインクーンを家族としてお迎えする方も多いです。
メインクーンの大きさ
メインクーンは、猫の中でも大きく成長する猫です。成猫になると、体重はオスで6~8kキロ、メスで4~6キロの大きさになると言われています。10kgを超える体重になったメインクーンもいるそうです。
体長は、胸の前からお尻の先までを測ります。全長は、鼻の先から尻尾の先までを測ります。
メインクーンの成猫は、体長が1メートル前後にもなると言われています。人間の大きさだと、小学校の2年生くらいになりますね。
また、メインクーンは成長がゆっくりで、1年経ってもまだ大きくなっていくことがあり、最終的にどのくらいの大きさになるのかは、実際に大人の猫になってみないとわからないということです。大体、成猫としての体になるまでには、体長については約2年、体重は約3年かかると言われています。
メインクーンは、猫のタイプでいうと、ロング&サブスタンシャルタイプと言われます。体が大きく、筋肉質で、体格もがっしりとしています。尻尾の長さと胴の長さが同じくらいであるものが、スタンダードとされています。
メインクーンは子猫のときから大きい?
◆メインクーンは1歳を過ぎても成長する
一般的な猫は、生まれてから1年になる頃には「成猫」の大きさになります。なかには、生後8か月くらいで成猫と同じほどの大きさになる成熟ぶりを見せる猫もいます。メスの猫だと、早くも妊娠して「母」になる子も…!
一般的な猫は、生後8か月から1年程度で、平均体重3~5kgくらいとなり、“成猫”と言われる大きさになり、成長がストップします。
ただ、メインクーンのように体の大きな猫は、1歳を過ぎてもまだまだ成長が続きます。1歳を過ぎると、成長スピードはゆるやかになるものの、生後2~3年かけて成猫となっていくのです。
◆メインクーンの成長の流れ
メインクーンの成猫の体重を聞くと、「もしかして子猫のうちから大きいの?」と思う人もいるでしょう。
実は、メインクーンは、生まれてから生後2か月くらいまでは、一般的な猫たちと大きさがあまり変わらない見た目です。
生後1か月のメインクーンは500g~1kg。一般的な猫とあまり変わらず、「小さい子猫」という感じがするでしょう。
ただ、その差が開いていくのが生後3か月を過ぎた頃。一般的な猫と比べてみたときに、メインクーンを「少し大きいな」という印象になるかと思います。
メインクーンの体重は、生後4か月で2.5~3kg、生後5か月で3~3.5kg、生後半年で3.5~4.5kg…のように、1か月単位で500グラムから1kgの増加で推移していきます。
一般的な猫の成長スピードは生後6か月を過ぎた頃になると緩まり、早ければ「成猫」のような体型におさまってくるかと思います。生後8か月から生後1年の間には、晴れて「成猫」の仲間入りです。
いっぽうのメインクーンは、まだまだ成長過程の途中で「子猫」。それでも一般的な猫よりは大きめなので、やはりメインクーンは「子猫のときからビッグサイズ」と言えるでしょう。
メインクーンでも個体差があるので一概には言えませんが、生後1年くらいで5~7.5kgまで成長します。
◆子猫の頃から比較的穏やかな性格
メインクーンの見た目の大きさは生後1年でやや落ち着いてきますが、体の内部で成長していく感じになるでしょう。筋肉が発達し、骨に厚みをつけ「骨太」へと変化していきます。
子猫のときから大きいので「成長が終わったかな?」と勘違いするかもしれませんが、生後2~3年の間まで体重はさらに1~2kg増えていくでしょう。
また、成長過程の性格も一般的な猫とは少し違うメインクーン。子猫時代には、元気いっぱい動いて「やんちゃ」ぶりを発揮する一般的な子猫と比較すると、メインクーンは穏やかに過ごすことが多いでかと思います。
でも、子猫飼い主さんがコミュニケーションを取ろうとすると、喜んでそばに来るなど甘えん坊な一面も見せてくれますよ。
生後半年を過ぎるとまるで成猫のような大きさになりますが、まだまだ成長中の子猫。たくさんスキンシップを取って愛情を注いであげましょうね。
メインクーンの被毛
毛質は長毛で、厚くて柔らかいダブルコートです。
模様は単色、縞模様、など色々です。もっとも多い被毛のパターンは、ブラウンタビー(茶縞)ですが、三毛を含むあらゆる被毛色のメインクーンがいます。ただし、チョコレート、ラベンダー、濃いタビー、シャム猫のような局所的な模様のメインクーンは存在しません。胸元には、ライオンのたてがみの襟のような、長い毛があります。
被毛のカラーは、ブラック、ホワイト、レッド、ブルー、クリームがあります。
被毛のパターンは、ソリッド、タビ−、タビー&ホワイト、シルバー・ゴールデン、スモーク・シェーディッド、パーティーカラー、キャリコ・バイカラーが認められています。
しっぽの毛も長くて多く、とても立派です。大きくて、まるでたぬきのような形をしています。長さは猫の中で最長で、40cmほどにもなるものもいます。体よりも目立つので、尻尾に猫の体がついているようだと言われるほどです。
メインクーンの顔の特徴
・耳の特徴
リンクスティップ:房毛、耳の先端に生えている毛のこと
タフト:耳の中の飾り毛
・顔の特徴
ジェントルカーブ:鼻の付け根から先にかけて緩やかなくぼみがあります。このくぼみがある事で、よく似た種類のノルウェージャンフォレストキャットと見分けることができます。
・目の色
眼の色は毛色に準じます。
ブルー、グリーン、ゴールド、カッパー(銅色、茶色)、オッドアイ(金目銀目)が認められています。
メインクーンの性格
◆とても賢い犬のような猫
飼い主に忠実で、賢く、温和で優しい性格です。ジェントルジャイアント(穏やかな巨人)とも呼ばれ、大きい体つきではありますが、性格は穏やかです。
学習能力も高いので、しつけがしやすい猫種です。環境適応能力や協調性も優れており、人懐こく、他の動物とも仲良くなりやすいので、小さな子どもや犬とも過ごしていくことができるでしょう。
どちらかと言えば寂しがり屋な性格で、飼い主と共にいることを好みます。その傾向が強いのはメスよりもオスのほうです。
また、遊ぶことが好きで、前足を器用に使います。物を両足で挟んで持ったり、水を飲む時に前足を使ったり、ドアや棚を開けたりと、他の種類の猫よりも前足を使って行動することが多い傾向があります。
◆あまり水を怖がらない
猫と言えば水にぬれることが苦手で、シャンプーなどは一苦労…といったイメージを持たれてる方も多いかもしれませんが、メインクーンは水を怖がらない子も多くいるようです。
中には蛇口や自動給水器から流れる水を触ったり、水飲み用のお水で遊んであたり一面を水浸しにするような子も。
メインクーンの被毛は水にも強いですが、あまりにもびしょぬれになってしまったときなどは風邪をひいてしまう可能性もありますので、タオルでよくふいてあげてくださいね。
◆オスとメスで性格は違う?
メインクーンの性格はオスとメスで微妙に違うところもあり、男の子はより飼い主さんへの愛情が強く、まるで犬のように甘えてくる子もいます。
特に去勢手術を行った男の子は、大人になっても子猫のような甘えん坊さが残るといいます。飼い主さんの後をついて回ったり、姿が見えない時には探し回ったりすることも。
大柄でワイルドな見た目とは裏腹に、とてもかわいい姿を見せてくれるでしょう。
そして女の子は男の子ほどまっすぐに気持ちをぶつけてこないものの、やはり飼い主さんが大好き。
普段は静かに過ごしていても、遊びたい時にはアピールをするなどギャップがかわいいですよ。
もちろん、男の子でも女の子でもその子によって性格は様々ですので、それぞれの性格に合った生活を送るようにしてあげてくださいね。
メインクーンを飼うと気に気をつけてあげること
◆お手入れをしっかりする
長毛種ですから、何もしないでいると、被毛がからまり硬い毛玉になってしまいます。毎日のブラッシングをしっかりとして、毛が縮れて固まってしまわないように気をつけてお手入れしてあげてください。
メインクーンはもともと、過酷な自然環境を生き抜いて来た猫なので、被毛が水をはじくような毛質になっています。毎日、朝晩のブラッシングは欠かさず行いましょう。
シャンプーは無理に行わなくても大丈夫ですが、汚れがひどいときなどには行うのもいいかもしれません。
自宅で行うのが難しければ、猫のシャンプーを受け付けてくれるトリミングサロンに相談してみてください。
◆体の大きさに合わせた生活環境を与えてあげる
成猫になるまでがゆるやかな猫ですから、食事は高タンパク、高カロリーなものを与えてあげてください。量についても、子猫のうちから少なすぎることのないようにし、適切な量がわかりにくければ獣医さんに聞くなどして、メインクーンにあったものを与えてあげましょう。
現在はメインクーンに最適な栄養バランスが計算して作られている専用フードも販売されています。タンパク質の量だけでなく、ゴージャスな被毛や体が大きいことによる関節への負担など、様々な点について考えられているフードなため、非常におすすめです。
大きく育ち、体重も重くなる猫なので、生活環境が窮屈にならないように、遊んだりくつろいだりできる、十分なスペースを用意してあげましょう。キャットタワーも、通常のものよりも丈夫なものを用意する必要があるでしょう。ストレスを感じることのない環境を用意してあげることが大切です。
◆飼い主との信頼関係を築けるようにする
1メートル前後にもなる大きさと、それでいて穏やかな性格がメインクーンの魅力です。
長年、ワーキングキャットとして人間と一緒に暮らして来たという歴史がありますから、人を信頼して慕うという従順さがある反面、飼い主とは対等である、という性格も見られるようです。だからこそ、信頼関係を築くことができれば、とても素敵なパートナーになることでしょう。
メインクーンを飼うならこんな環境
環境に適応する能力に長けているメインクーンですが、どんな環境で迎えてあげるといいのでしょうか。
◆スペース的に余裕がある環境がおすすめ
基本的に穏やかなメインクーンですが、遊んで動くことは大好きです。ただ、体が大きいので、ひとつひとつの動きがダイナミックに感じるでしょう。
狭い空間を無理に動くとケガのリスクがあるため、メインクーンがスムーズに動ける部屋の広さが必要です。
「上に登る」「ジャンプして降りる」などスムーズに動けるように、メインクーンの体のサイズに合った大きめのキャットタワーを準備してあげてくださいね。
環境的には、間取りの広い持ち家の方がメインクーンには適しているでしょう。
また、マンションやアパートなどの集合住宅でメインクーンを飼うときには、ジャンプしたときの音に注意しなければならないことも。
防音マットやカーペットを敷くなど、近隣の人とのトラブルにも配慮できるかどうかをじっくり考え、飼うことを考えた方がいいかもしれません。
◆多頭飼いは大丈夫?
フレンドリーなメインクーンなので、多頭飼いにも適しています。違う動物である「犬」との生活もこなしてくれる適応力を持っているとも言われています。外の猫や犬たちとも協調性を持って暮らしてくれる賢い猫です。
そんなメインクーンですが、注意したいのが「相性」「迎えるタイミング」。同じ猫種である「メインクーン同士」なら、比較的うまくいきやすいでしょう。
ただ、同じ性別同士になると同じ性格で対抗心が燃えやすくトラブルが心配かもしれません。
また、違う猫種の猫にもフレンドリーなメインクーンですが、相手によっては上手くいかないこともあります。
多頭飼いをするなら、メインクーンのような穏やかな性格の猫種を選ぶといいかもしれませんね。
そして、迎えるタイミングも注意したいポイント。「長く一匹だけで暮らしていた」というシニアのメインクーンを飼っている家で、新たに猫を迎えるとストレスになります。
特に、シニアの年齢に差し掛かったメインクーンに、生まれたばかりの「子猫」などヤンチャな猫が加わるのは注意が必要。それまで温厚だったメインクーンも「テリトリーに入ってくるな!」とピリピリと神経を尖らせるかもしれません。
メインクーンのストレスを溜めないためには、「同じような年代の猫を多頭飼い」「迎え入れるタイミングが同じ」「性格の似ている」など、相性やタイミングを考え、じっくり検討した方がいいでしょう。
◆子供のいる家庭にも安心
大きな体でも優しい心の持ち主のメインクーン。協調性があって頭も良く、小さい子供との暮らしもスムーズです。
家族とのコミュニケーションも好きなので、小さい子供の遊び相手にもなってくれるでしょう。子猫のころから一緒にいれば、かなり仲良しになってくれるかもしれませんね。
ただし注意したいのが、メインクーンの体のサイズです。体重が10㎏近くにも成長したときには、その分パワーも増します。子供とじゃれ合っているつもりでも、ケガをすると大変です。
子猫のころからしっかりとしたしつけを行い、メインクーンと子供が遊ぶときには、近くで親御さんが見守ってあげるといいですね。
メインクーンは短命?
◆メインクーンの平均寿命
メインクーンの平均寿命は11~14歳ほどといわれています。これは、全猫の平均15歳から見ると少々短く、短命なのではないかと心配になった飼い主さんもいるかもしれません。
平均寿命はあくまでも平均であり、不幸なことに病気で若いうちに亡くなってしまう子もいれば、15年以上長生きをする子もいます。
その子にあったご飯を与えてあげて、適度な運動をして、病気の早期発見ができれば寿命を延ばしてあげることもできますので、日ごろから様子を観察してあげてくださいね。
◆メインクーンの気をつけたい病気
メインクーンは純血種の猫となりますので、いくつかかかりやすく気をつけていきたい病気があります。
肥大型心筋症
心臓病の一つで、猫の心臓病の中で最も多い病気といわれています。
心臓の壁が厚くなり、血液を送り出すことが難しくなることによって血栓ができてしまい、後ろ足が麻痺してしまったり最悪の場合には突然死してしまうという恐ろしい病気です。
メインクーンは肥大型心筋症の好発品種となりますので、健康診断を受ける際にはレントゲン検査や超音波検査を一緒に行い、早期発見に努めましょう。
多発性嚢胞腎
腎臓に嚢胞と呼ばれる嚢胞液を内部に含んだ袋状のものが多数できてしまう病気で、こちらもメインクーンに多くみられます。
嚢胞ができてしまったところの周辺組織が破壊され、正常な細胞が減ってくることによって腎機能が落ちていき、最終的には腎不全を起こしてしまいます。
腎臓は一度機能が失われてしまうと回復しない臓器ですので、こちらも健康診断などによって早期に発見できるよう、気をつけてきましょう。
また、メインクーンに関わらず猫は尿路結石などの泌尿器系の病気が多い動物です。いつでも新鮮なお水が飲めるような環境を作ってあげることが大切です。
◆メインクーンと長く一緒にいるために
猫を飼っているすべての飼い主さんは、少しでも愛猫と長く一緒にいたい、できるだけ長生きしてほしいと思っているでしょう。
人間同様、猫も医療の発展や完全室内飼いをする家庭の増加によって、大きくその寿命を延ばしています。
病気の早期発見のためにも、定期的な健康診断を受けることが望ましいですし、普段からご飯を食べる量や行動などをしっかり見ておくことが大事です。
人の病院と違い、動物の治療は高額になることもありますので、可能ならばペット保険に入っておくこともおすすめしますよ。
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