1.猫が雨の日によく寝るのはなぜ?
1-1.狩りができないから
1-2.眠たくなるのには太陽の光が関係している
2.低気圧が猫にあたえる影響とは?
2-1.低気圧の時に頭が痛くなるのはなぜ?
2-2.猫も注意したい「血液循環障害」
2-3.飼い主さんができる低気圧対策は?
3.猫などの動物がかかる「気象病」とは?
3-1.低気圧の時に頭が痛くなるのはなぜ?
3-2.猫も注意したい「血液循環障害」
3-3.飼い主さんができる低気圧対策は?
猫が雨の日によく寝るのはなぜ?
猫はよく寝ているイメージがありますよね。特に雨が降っている時は、ほとんど寝て過ごします。
猫の平均睡眠時間は成猫の場合は12時間~16時間、子猫の場合は20時間といわれています。人と比べると倍以上寝ていることになり、1日の半分以上をウトウトと寝て過ごしています。
◆狩りができないから
なぜ猫が雨の日や台風の日によく寝るかというと、狩りができないからです。
猫の先祖はリビアの砂漠にいたリビアヤマネコが起源といわれています。猫は完全肉食の狩猟動物で、雨の日や台風の日は狩りができないことから、寝ることで体を休ませているといわれています。
他の狩猟動物だけでなく、獲物になる動物も雨の日や台風の日はあまり活発に活動をしないことが多いです。猫が雨の日や台風の日に狩りに出たとしても成果が上がらないため、猫は次の狩りに備えて寝て過ごすことをしていたといわれています。狩猟動物なので休むことは大切な行動の1つです。猫の睡眠時間が長い理由は、無駄なエネルギーを使わないように温存しているともいわれています。
狩りができないため、起きて空腹を我慢するのは精神的に辛いです。そこで雨の日や台風の日は寝て過ごすことで空腹感をやり過ごします。昔の習性が今でも猫に受け継がれているため、雨の日や台風の日はよく寝る猫が多いといわれています。
◆眠たくなるのには太陽の光が関係している
なぜ、雨の日や台風の日に都合よく眠たくなるのでしょうか。
これには、太陽の光が大きく関係しています。猫は太陽の光を浴びると『メラトニン』というホルモンの分泌が止まって活動モードに入ります。
雨の日や台風の日は太陽の光がメラトニンの分泌を止めてくれないために活動モードに入らず、休養モードに入り、ずっと寝ていられるのです。狩猟動物として、雨の日や台風の日に眠たくなるように進化したのは生き抜くためだといわれています。
低気圧が猫にあたえる影響とは?
雨の日や台風の日は低気圧が発生し、その影響で体調が悪くなる人がいると思います。実は猫も低気圧が苦手といわれていて、体がだるくなるようでゴロゴロと寝て過ごすことが多いようです。
◆低気圧の時に頭が痛くなるのはなぜ?
低気圧になるよ、高気圧の時より体にかかる圧力が低くなります。すると、圧力で締めつけられていた体がゆるみます。それと同時に血管までゆるんで膨張します。低気圧の時に頭が痛いという人の場合は、この膨張した血管が神経を圧迫することが原因だといわれています。
血管が膨張することによって「血液循環障害」が起こる可能性があり、腎臓が悪い猫は少し気をつけたほうがいいでしょう。
◆猫も注意したい「血液循環障害」
血液循環障害では、圧力が低くなると血管だけでなく、いろいろな臓器やリンパも膨張します。そのため、体のだるさやむくみ、酸欠、吐き気といった様々な体調不良を起こしてしまいます。
腎臓は、普段は血液をろ過して不純物を尿として排出しています。腎機能が低下している腎臓は血液をろ過しきれないことがあります。すると不純物が血液に残り、不純物が血液にのって体内を巡ります。体外の毒素を出せない状態になってしまうため、軽い尿毒素のような状態になります。
症状の多くは嘔吐がみられます。頻繁に嘔吐があり、腎臓に持病がある猫は動物病院で獣医師さんに診てもらいましょう。
◆飼い主さんができる低気圧対策は?
低気圧は自然が起こす現象なので低気圧自体をなくすことはできません。また、気圧の変化による治療法というのも今のとこはありません。体がだるそうな時は無理はさせず、ストレスを感じさせないように穏やかに過ごさせるのが1番いいでしょう。
低気圧による血管の膨張を防ぐには、猫がどれぐらいの低気圧で体調が悪くなるのかを見極めることが大切です。少し雨が降っただけでも体をだるそうにしているのか、大雨の日や台風の日はどのように過ごしているのかを事前に観察しておけば、猫が何で体調が悪いのかがわかりやすいです。体調の変化、天気や気温、湿度など細かくチェックしましょう。持病がある猫の場合は特に体調の変化には気をつけてチェックしましょう。
夏場や気温が高い日は、体を冷やすようなご飯をあげたり、水分をこまめに摂らせることをおすすめします。体を冷やすことによって、血管の膨張を防ぐことができます。
あまりにも体調が悪い日が続くようであれば、動物病院の獣医師さんに相談してみましょう。
猫などの動物がかかる「気象病」とは?
雨の日や台風の日、季節の変わり目など普段より体調が悪い時があります。人に限らず、動物にも起こる現象です。低気圧は人よりも犬や猫などの動物たちの方が敏感に察知するので体調にとても影響されます。
雨の日や台風の日、季節の変わり目などによって体調が悪くのは「気象病」が原因かもしれません。
◆「気象病」とは?
気象病とは、気象の変化が体調に影響をあたえて起こる病気の総称です。はっきりとした原因はわかってはいませんが、外部の環境の急激な変化で自律神経のバランスが崩れ、発症するといわれています。梅雨の時期や台風シーズンなど、気圧や気温が大きく変化する時期には注意が必要です。
◆気象病の症状
気象病にはどんな症状があるのでしょうか。症状といっても個体差があり、様々な症状があります。
・頭痛
気象病の代表的な症状です。急激な気圧の変化によって脳の血管が広がり、周囲の神経を刺激することで痛みが起こります。
・関節の痛み
関節痛ともいわれています。特に多いのが膝の痛みです。気圧の変化によって自律神経が乱れてしまい、血行が悪くなることで痛みを感じやすくなります。
・めまい
気象の変化によってめまいが起こることもあります。めまいが起こる原因は、体の平衡感覚をつかさどっている内耳神経の不調です。急な温度変化によって自律神経が乱れてしまい、内耳への血流が低下することでめまいが起こると考えられています。
その他にも様々な症状があり、腰痛、倦怠感や体のだるさ、リウマチ、神経痛、気管支喘息、てんかん、ニキビや吹き出物、血栓、胆石、むくみ、歯茎や歯の痛みなどがあります。
さらに、心臓病、脳出血、心筋梗塞、心筋症などの病気が気象病をきっかけに引き起こされることもあります。中には命にかかわる病気もあるため、十分に注意する必要があります。
◆気象病の対策
気象病は雨の日や台風の日、季節の変わり目などに起こりやすいです。雨が降ることや台風は自然のことなので避けようがありません。気象病にならないようにするにはどんな予防方法があるのでしょうか。
・ストレスをためない
まずは、ストレスをためないことが1番です。気象病は自律神経が乱れてしまうところから、いろいろな症状がでます。自律神経はストレスにとても弱いです。飼い主さんは猫にストレスになるようなことはしないでください。普段からストレスをためないように、飼い主さんはおもちゃなどを使って猫のストレス発散をしてあげましょう。
・適度な運動
体を動かすことによって血圧が上がり、交感神経のスイッチが入って気象病の症状が軽くなります。運動することによって、筋肉や関節をほぐすことができるので、関節痛予防にもなります。体内の血液循環もよくなり、乱れた自律神経を整えることができます。
・規則正しい生活
適度な運動ももちろん大切ですが、食生活も大切です。なかなかご飯を食べてくれないとなると、猫の体力や免疫力が低下してしまい、気象病以外にも他の病気になる可能性もあります。猫がご飯に飽きているようならば、いつもと違ったご飯などいろいろと工夫してあげましょう。
・低気圧の状況を確認しておく
今では、雨が降る雨雲レーダーや気圧の変化がわかる天気予報があるので、インターネットやスマホのアプリで確認しておくのもいいでしょう。
急に体調が悪くなると飼い主さんも不安になってしまいますし、不安はストレスにもつながります。事前に雨が降ることや気圧の変化を知っておくだけで不安を和らげることができます。
発作を起こす病気もあるので気圧の変化を知っておくと薬を飲んで予防することもできます。持病などを持っている猫はすぐに飲めるように用意しておくと飼い主さんも安心できます。自分が住んでいる地域の雨雲や気圧の変化を一目で確認できるので、天候に体調が左右されやすい場合はインターネットやスマホのアプリなどを使うことをおすすめします。
気象病の対策方法は、飼い主さんが猫と楽しく遊ぶことでかなり改善させることがわかります。普段から猫がどのような行動をしているか、何をしたら喜ぶかなどを知っておきましょう。
最後に…
猫が雨の日や台風の日によく寝るのは、狩猟動物として雨の日や台風の日に眠たくなるように進化したためといわれています。ただ寝ているのではなく、本能から眠たくなるということがわかりました。
雨の日や台風の日は、寝て過ごすことが多くなります。雨の日や台風の日が続くと運動不足になってしまいますし、気象病には運動不足はよくないです。そのためにも飼い主さんは猫が運動不足にならないようにおもちゃなどで遊んであげましょう。
猫は人の言葉を話すことができません。低気圧によって、体調の変化などをしっかりとわかっていると、病気になった時にもわかりやすいです。早めに病気を見つけてあげられるのは飼い主さんです。体調が悪いことが続くようであれば、動物病院で獣医師さんに診てもらいましょう。
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