知っておきたい猫の老化のサイン5つ。老猫のためにできる介護の方法とは?

2020.12.02

知っておきたい猫の老化のサイン5つ。老猫のためにできる介護の方法とは?

猫も人と同じく年齢を重ねていきますが、時間の流れが違うので、猫は人よりも早く歳をとってしまいます。老猫になっても元気で走り回ってくれればいいのですが、体の老化は誰にも止められません。元気で長生きしてもらうためにも、老化のサインを知って対策することが大切です。飼い主さんが老猫のために普段からできる老化のケアや介護にはどんなことがあるのでしょうか。

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猫の年齢のあれこれについて

口をなめる猫

猫は生後1年で人間の18歳ぐらいに相当し、骨格はほぼ完成し成長が止まります。生後2年で24歳、それからは1年ごとに人間の約4倍のスピードで歳をとっていきます。

猫の10年は人間の56歳にあたり、人間と比較してもあっという間に歳をとってしまいます。一般的には、7年目ぐらいから老化が始まる猫もいれば、10年目ぐらいになってもなかなか老化の兆しが見えない猫もいるとされています。

これは、個体差もありますが、生活環境や食事内容の違いも影響しているといわれています。

◆猫の老化は何歳から始まる?

個体差はありますが、猫の老化はだいたい7歳から始まるといえるでしょう。

7歳以上は老猫(高齢猫)といわれていて、この年からは老猫の健康管理が大事になってきます。若い頃とは違い、老猫になるといろいろな病気にも気をつけなければいけません。猫も高齢になると免疫力が落ち、身体的にも衰えが目立つことが多くなります。

特に、気をつけたいのが食事のバランスです。猫は高齢とともに腎臓が弱くなってきます。老猫に限らず、人が普段食べているご飯は絶対にあげないようにしましょう。人が食べるご飯は塩分がたくさん含まれており、塩分の摂り過ぎは腎臓に大きな負担をかけることになります。「欲しそうにしているから少しだけ…」と飼い主さんは思うかもしれませんが、猫が健康で長生きしてもらいたいならあげないようにしましょう。

◆猫の寿命は年々延びている

猫の健康状態は昔に比べると、確実によくなってきています。昔では、室内飼いの猫の平均寿命は10年前後で、野良猫の平均寿命は5年前後といわれていました。

しかし、最近のペットフードはすごく栄養バランスがいいこともあり、猫もずっと健康でいられるようになりました。室内飼いの猫の寿命は延びていき、猫の平均寿命は15歳前後といわれています。
また、野良猫も「地域猫」といわれるようになり、地域の人たちがご飯やトイレ、ケガや病気になった時の面倒を見るといった活動が行われています。このため、地域猫(野良猫)も昔と比べて平均寿命が延びています。

ちなみに、ペットの保険会社のデータによると、メス猫のほうが平均寿命は長いことがわかっています。オス猫の平均寿命が14.3歳であるのに対して、メス猫は15.2歳でした。人以外でも哺乳類はメスの寿命のほうが長い傾向があります。
その他にも、長毛種より短毛種のほうが平均寿命は長いこと、純血種より混血種(雑種)のほうが平均寿命は長いという結果が出ています。


猫の老化のサインは?

カーペットの上で寝る猫

猫も人も老化すると、若い時とは体の動きが違ってきます。俊敏に動けたのに、老猫になるとすぐに動けることができなくなります。食事に関しても、たくさんご飯を食べていたのに老化とともにご飯をあまり食べなくなるといった老化のサインが表れます。

老猫になったことがわかる見た目や行動など、猫の老化のサインについてご紹介します。

◆老猫は寝ている時間が増える

あまり動かなくなって寝ている時間がながくなることが多くなります。いつもなら飼い主さんを出迎えてくれるのに出迎えてくれなくなった、走ることより歩くことが多くなったなど行動が鈍くなってきたら老化のサインの表れです。

◆老猫は反応が鈍くなる

今までトイレをきちんとしていたのに、老猫になると粗相をすることが多くなってしまうことがあります。老化によって鼻が悪くなったからだと考えられています。猫はご飯やトイレをニオイで判断しているので鼻が悪くなるとご飯もトイレも上手にできなくなります。

◆老猫の視力の低下

老猫は物にぶつかることが多くなります。歩き方が普段より少し違っていたり、フラフラと歩いていたりしているなら老化のサインです。老化により視力が落ちてきている可能性が高いです。

◆老猫は爪が伸びやすくなる

老猫になると運動量が減り、体を動かすことが少なるので爪が伸びやすくなります。爪を伸ばしっぱなしにしていると爪が曲がってしまい、肉球に食い込むことがあります。定期的に猫の爪をみてあげましょう。

◆老猫になると毛のツヤがなくなる

老猫になると、毛が薄くなったり、毛のツヤがなくなったりします。部分的にパサついてきているのは老化のサインです。老猫になると、自分自身で毛づくろいをするのも難しくなってくるので、飼い主さんが定期的にブラッシングをしてあげましょう。

その他、老猫になると、食べ物の好みが変わることがあります。夜中に理由もなく大きな声で鳴いたりもします。老化が進むと、心臓や腎臓などの重要な臓器が衰えはじめ、さまざまな病気を発症しやすくなります。

猫の老化のサインを見落とさないように飼い主さんは日頃から注意してみてあげることが大切になってきます。


老猫のために普段からできるケア・介護は?

歳を追うごとに猫の体は老化していきます。個体差はありますが、老猫になって猫ができること、できないことが増えてきます。飼い主さんが老猫にできるケアや介護とはどんなことがあるのでしょうか。

◆寝ている時はそっとしておく

老猫になるとよく寝ていることが多くなります。もともと猫はよく寝る動物なので、寝ている最中に起こさせるととてもストレスを感じます。猫は1日平均15時間ほど寝るので、寝ている時は邪魔をせずにゆっくりと寝かせてあげましょう。

ただし、寝たきりの状態になった場合は、床ずれ防止のために定期的に体制を変える必要がある場合もあります。
床ずれ防止用のグッズなどをうまく活用し、なるべく老猫にストレスがかからないよう工夫してあげましょう。

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◆被毛や皮膚のケアをしてあげる

老猫は毛のツヤがなくなったり、パサついたりしてしまいます。これは老化のサインでもありますが、自分でグルーミングをやらなくなるせいでもあるのです。
グルーミングをしないと毛の汚れがそのままになり、汚れたままになってしまいます。皮膚病などの病気にもつながるので、飼い主さんはこまめにコーミングやブラッシングなどのケアをしてあげましょう。

あまりにも汚れがひどい状態の時はお風呂に入れてあげたいのですが、老猫は体力がないためにかなりのストレスを感じてしまうことがあります。
そういう場合は、全身シャンプーをするのではなく、汚れている部分だけをキレイにシャンプーをする部分シャンプーをしてあげましょう。今では、全身が拭けるウェットシートなどがあるので全身を拭いてキレイにしてあげるのも飼い主さんができる介護です。

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◆老猫に合った食事を用意

老猫にはシニア用のご飯を用意してあげましょう。今では、いろいろな種類のシニア用のご飯があります。老猫に合った栄養素が含まれているので、日頃からのケアにはシニア用のご飯は欠かせません。猫の好みに合わせてシニア用のご飯を用意するもの飼い主さんの役目です。
また、食器にも工夫をしてあげましょう。高さがある食器は首を下げずに食事ができるため、足腰に負担がかかりにくいです。吐き戻しの予防にもなりますので、愛猫がごはんを食べにくそうにしていたら食器を変えてみることも検討してみてください。

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◆トイレの補助をする

老化とともに、猫も足腰が弱ってきます。足腰が弱ってくると老猫はトイレが跨げなくなり、トイレをするのが難しくなることがあります。その場合は飼い主さんが老猫の体を支えて介護する必要もあるでしょう。
ただ、1匹で留守番させる時などは、トイレを大きく跨がなくてもいいように段差をつけてあげるなどの工夫が必要です。階段のように段差をつけることによって老猫がトイレに入りやすくなります。

また、トイレの排泄物で老猫の健康状態がわかります。おしっこの回数は増えてないか、おしっこの量どうなのか、おしっこの色は正常なのかをこまめにチェックしましょう。何か異変があったら早めに動物病院で獣医師さんに診てもらいましょう。

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老猫になっても特に体調に変化がみられない場合でも、1年に1回は動物病院で健康診断を受診することをおすすめします。飼い主さんが見つけられなかったサインが見つかることもあります。早期にみつかれば、早く治療もできるので老猫の体にも負担が少なくなります。


最後に…

個体差はありますが、老猫の体の状態や健康状態で飼い主さんの介護が必要な時があります。介護にはいろいろありますが、できるだけ猫が穏やかに過ごせる環境を作って、猫にケアや介護をしてあげましょう。

猫も人も老化現象は自然なことで防ぐことはできません。飼い主さんが日頃からできるケアをしてあげることが大切になってきます。飼い主さんは猫の老化のサインを見逃さずしっかり読みとって、猫に快適な生活を送ってもらいましょう。



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猫を飼いはじめて20年。完全な猫派です。 今まで4匹の猫と過ごしてきました。現在は2匹の猫と楽しく過ごす毎日です。 ツンデレされて20年。猫の行動1つ1つが大好きで、ずっとツンデレにやられてしまっている人間です。

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