1.デブ猫は体重何kgから?猫の肥満度チェック
1.猫の肥満度を測るボディコンディションスコア
1.体重から肥満度を測定する
1.理想体重を計算してみよう
2.猫の肥満で気をつけなければいけない病気は?
2.肥満に関する病気①関節炎
2.肥満に関する病気②糖尿病
2.肥満に関する病気③脂肪肝(肝リピドーシス)
2.肥満に関する病気④下部尿路疾患
2.日頃からの体重ケアが大切
3.デブ猫のダイエット方法は?
3.食事の工夫によるダイエット
3.運動によるダイエット
4.お互いストレスなく健康に暮らして行きましょう
デブ猫は体重何kgから?猫の肥満度チェック
デブ猫と呼ばれる猫は、肥満の状態にあります。人間と同じで、脂肪が付きすぎている状態を指します。
◆猫の肥満度を測るボディコンディションスコア
猫の肥満度を測る代表的なものは、BCS(Body Condition Score)というアナログ指標を用いたものです。肋骨、おなか、腰回りなどの脂肪のつき方やくびれが出来ているかを確認し、5段階の評価基準で判断します。
デブ猫ではないかと気になる方は、まずは猫の肋骨が触れるか試してみてください。太り気味のちょいデブ猫の場合は肋骨に触るのが難しく、太り過ぎのデブ猫の場合は、肋骨に触れられません。これは肋骨が皮下脂肪に覆われているため、触れる事が出来ないのです。
◆体重から肥満度を測定する
理想体重と現在の体重を比較し、猫の肥満度を計測することもできます。
理想体重は、1歳の誕生日の時の体重だといわれています。ただし、メインクーンやノルウェージャンフォレストキャットなどの成長期が長い猫種の場合はこれに当てはまらない場合もありますので注意しましょう。
ここでは分かりやすくするため、一般的な成猫1歳の体重3.5kgを理想体重として見ていきます。
・BCS2 やや痩せ【理想体重の86~94%】 体重3kg〜3.2kg
・BSC3 理想的【理想体重の95~106%】 体重3.3kg〜3.7kg
・BSC4 やや肥満【理想体重の107~122%】 体重3.7kg〜4.2kg
・BCS5 肥満【理想体重の123%以上】 体重4.3kg以上
おおよその数値ではありますが、3.5kgの猫の場合でこの様に体型を見る事が出来ます。3.7kg以上になるとちょいデブ猫、4.3kgを超えると立派な「デブ猫」です。
◆理想体重を計算してみよう
現在の体重から目標とする理想体重を計算してみましょう。
例えば、現在の体重が5kg,ボディコンディションスコアの表で見た体型がBCS4(やや肥満)の場合。
BCS4は理想体重の107~122%なので、間の115%として計算すると、
5÷1.15=4.3kgが目標とする理想体重になります。
ちなみに我が家は雄のノルウェージャンフォレストキャットを飼っており、平均体重が4.5kg〜8kgなのに対し6.3kgなので普通だと思っていましたが、先日獣医さんに「この子は肥満気味ですね」とデブ猫認定されてしまいました。飼っている猫の種類の平均体重というより、その猫にとっての理想体重を知る事がデブ猫にならないためにも大切かと思います。
かかりつけの獣医さんなどにご自宅の猫ちゃんの理想体重を聞いておくと、自分でもチェックする事が出来ます。
猫の肥満で気をつけなければいけない病気は?
デブ猫になってしまうと、気をつけなければいけないのが「病気」です。ここでは肥満が原因となる病気をいくつかご紹介します。
◆肥満に関する病気①関節炎
デブ猫の肥満による体重の重みは、体を支えて立っている手足に負担をかけます。関節炎になると足を引きずったり、高いところに登れなくなったりなどの症状が出ます。
◆肥満に関する病気②糖尿病
肥満になると糖尿病になる確率が高くなると言われています。水を飲む量やおしっこの量が増えたり、食欲不振などの症状が出ます。
◆肥満に関する病気③脂肪肝(肝リピドーシス)
肥満気味の猫の食欲が落ち、体重が急激に減少した際に発症する恐れのある病気です。デブ猫なのを気にして食事を極端に減らしたりすると、この病気になってしまう恐れがあります。食欲不振やよだれ、黄疸などの症状が出ます。
◆肥満に関する病気④下部尿路疾患
肥満の猫はトイレの回数が減る傾向があります。それにより蓄尿量が増え、下部尿路疾患になりやすくなる恐れがあります。下部尿路疾患とは膀胱炎や尿石症などの病気です。膀胱炎の場合は、何度もトイレに行く様になったり、トイレではない場所でおしっこをしてしまうなどの症状が出ます。
この他にも、肥満により関節や心臓に負担をかけることが確認されています。
◆日頃からの体重ケアが大切
我が家の雄猫は、数年前に膀胱炎になりました。肥満が原因かは不明な部分がありますが当時からデブ猫でした。膀胱に砂が溜まっている状態で悪化してしまい、入院と手術を余儀なくされました。
猫の入院費や手術費はとても高額です。入院費は1日1万5千円ほどかかり、手術には16万円ほどかかりました。そして何より入院をしている間、心配でたまりませんでした。
幸い良い病院に恵まれ、病気も治って元気になりましたが、一度悪化してしまったためか膀胱炎になりやすい体質となってしまい、今も時々膀胱炎の前兆の様なものが見られその度に病院に駆け込んでいます。
愛しい愛猫のためにも、デブ猫にならない様、あるいは既に太り気味の猫ちゃんにも、日頃から行えるダイエット方法を次の項目でご紹介します。
デブ猫のダイエット方法は?
どんな飼い猫もデブ猫になる可能性は多いにあります。特にマンションなどで完全室内飼いをしていると、どうしても運動不足になりがちです。いつ見ても愛猫が一日中ゴロゴロしている、なんて事はないでしょうか。
ここではデブ猫ちゃんにも無理なく出来るダイエット方法をご紹介します。
◆食事の工夫によるダイエット
– ダイエット方法①フードの量を制限する –
食事を制限する場合、摂取するカロリーで計算していきます。計算方法は色々と複雑なものもありますが、手軽なものだと「理想体重×35~40kcal」という計算方法があります。この計算で出た数字がその子に必要な1日あたりのカロリーとなります。
(理想体重×40kcalで計算する場合)
3.5kgが理想体重の猫であれば、3.5×40=140kcalが1日に必要なカロリーだと分かります。
ここで、自宅で与えているフードによってカロリーが違うため、給与量はフードのカロリーをみて計算します。例えば、100gあたり350kcalのフードの場合は、140÷3.5=40gが一日の給与量になります。
ただし、過剰な食事制限は上でお話しした肝リピドーシスになる恐れがあったり、猫へのストレスになってしまいます。まずは一度獣医師に相談の上、愛猫に合ったダイエットのスケジュールをたてることをおすすめします。
– ダイエット方法②フードの種類を変える –
猫のフードには色々な種類がありますが、デブ猫ちゃんのためにダイエット用のフードも沢山売られています。栄養バランスが調整されているものが多く、繊維などで満腹感が長続きする様に作られています。自分での判断が難しい場合は獣医さんに相談すると、愛猫に合ったフードを紹介してくれます。
また、フードを変更する場合は今まで食べていたフードに少しずつ混ぜて入れ替えていきましょう。フードの栄養素の違いにより消化不良を起こす場合があるからです。
– ダイエット方法③フードの回数を分ける –
実際に獣医さんに勧められた方法なのですが、与える量は適正量でフードをあげる回数を増やすダイエット方法があります。
例えば1日にあげる量が36gの場合、1日2回だと18gずつとなりますが、これを4回に分けて9gずつ与える感じです。「朝→昼→おやつ→夜」という様に分けてあげる事で、少しの満腹感が持続される様になります。
朝8時にご飯をあげて、次が夜18時だとこの間にお腹が空いておやつを催促されたりしますし、デブ猫あるあるだと思いますが食べるのが早いんですよね。平均的な体重の猫だと、少し食べて残して時間が経ったらまた少し、という感じなのですが、デブ猫は出された瞬間にガツガツ食べて残さず平らげてしまいます。なので、飼い主さんの方で少しずつ食べる様に調節してあげるのがこの方法になります。
早食いはフードをのどにつまらせてしまう危険性の他、消化不良の原因にもなりますので、早食い防止のお皿を利用するのも効果的です。
◆運動によるダイエット
デブ猫のダイエットの最難関が「適度な運動」ではないかと思われます。放っておいても走り回ってくれたら楽ですが、デブ猫はいつまでもゴロゴロしています。ちょっと大変ですが飼い主さんが頑張らないといけないのが愛猫のための運動なのです。
– ダイエット方法①喜ぶおもちゃを見つける –
猫によっておもちゃの好みがあります。我が家の場合は猫じゃらし系とマタタビボール系がウケがいいですが、蹴りぐるみやバネで動くおもちゃは興味がない様です。
新しいおもちゃを導入しても、デブ猫のためか最初は食いついたのにすぐにゴローンと寝てしまう事もよくあります。まずは猫が気にいるおもちゃを色々試すところから始めましょう。
– ダイエット方法②一緒に遊んであげる –
ボールを転がしたり、襖を突き破ったり、猫一匹で遊ぶこともありますが、飼い主さんが一緒に遊ぶと喜んでくれます。
我が家で一緒に遊ぶと言えば、定番は猫じゃらしです。猫じゃらしを持って部屋の隅でパタパタして、飛びかかったら向かいの隅に行ってパタパタします。その場でパタパタするとデブ猫の性で、すぐに寝転がって手だけで戯れようとして運動にならないので、猫じゃらしで釣って部屋中を走り回らすのが目的です。5メートル程度の距離ですが、10往復ぐらいすると猫も飼い主もクタクタになります。
大体1回15分程遊んで、それを1日2、3回してあげるのが理想的のようですが、普段運動不足なデブ猫ちゃんの場合は、3分ぐらいから初めて少しずつ運動量を増やして行くといいでしょう。
また、猫じゃらし系は最初は喜んで飛びかかって来ますが、だんだんと猫もわかって来る様で飽きてしまいがちです。
長く遊ぶコツは、猫の狩猟本能をくすぐるような動きをしてあげることです。猫から猫じゃらしが見えないところに行って、チラチラ見せるとダッシュで捕まえに来ます。この場合、全然捕まえられないと猫が拗ねてしまいますので、時々はキャッチ出来る様にしてあげて下さい。
遊ぶのが日常になると、猫から「遊ぼうよー」と催促される様になり、猫も楽しくダイエットができます。
– ダイエット方法③運動できる環境を整える –
一緒に遊ぶことは愛猫とコミュニケーションをとる上でも大切なことですが、運動不足にならないよう毎日遊んであげることはなかなか難しいものです。
キャットタワーやキャットウォークなどを用意し、部屋の中を運動しやすい環境にしてあげることも運動不足解消のひとつにつながります。
お互いストレスなく健康に暮らして行きましょう
デブ猫に関する注意点やダイエット方法をご紹介しましたがいかがでしたか?
ついつい可愛さに充てられて催促のままにフードをあげてしまいたくなりますが、デブ猫になってしまう事やそこから起こる病気の事を考えると、時には心を鬼にしなければいけません。
しかし、無理なダイエットだけは絶対にしないであげてください。1週間で理想体重にしないといけない、なんて事はありません。長い目で、少しずつダイエットを行い、理想体重になったらキープして行くことが大切です。
ペットの病気は飼い主にとってもかなりの心労になります。愛猫がダイエットをさせられている事に気付かないぐらい、さりげなく楽しく遊んであげて、長生きしてくれる様に健康を気遣ってあげましょう。
– おすすめ記事 –
・肥満に注意!ムチムチ体型が魅力のブリティッシュショートヘアの気になる病気 |
・マンチカンの特徴とは?好みの環境を準備しよう |
・猫のご飯の種類やあげ方(時間・回数)は?食べ過ぎる猫の対策はこれ! |
・猫も秋になると食欲が出て、太るのでしょうか?体重管理の方法と対処法は? |