【猫バンバン】猫が車のボンネット下のエンジンルームに入る理由と対処法、対策は?

2020.10.15

【猫バンバン】猫が車のボンネット下のエンジンルームに入る理由と対処法、対策は?

寒くなると、猫が車のボンネット上に登ったり、ボンネットの中のエンジンルームに入り込んだりすることがあります。野良猫や外に出ている飼い猫が車の近くにいる時には、猫が車の中に入ってしまう可能性を考えなければなりません。 猫がボンネットの下に入ってしまう理由は何なのか、そしてどのように対策をしたら良いのかについてご紹介します。

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ボンネットの中に猫が入る理由は?

ボンネット上の猫

一般的に、車のボンネットの下にはエンジンルームがあります。外で暮らしている猫は、寒い時にボンネット下のエンジンルームに入りこんで、暖を取ろうとします。

特に外出から帰って来た時、車のエンジンは熱を持っていますので、しばらくの間は車が暖かくなっています。車が暖かいことを知っている猫は、人が車を降りていなくなると、ボンネットの上に乗ったり、ボンネット下のエンジンルームに車の下から入り込んだりします。

また、冬だけでなく、夏には車の下が日蔭となって、猫が隠れやすく過ごしやすい場所になります。

さらに、子猫は外敵から身を守るために、せまくて暗いところに隠れることがありますので、ボンネット下のエンジンルームは最適な場所であると言えるでしょう。
ボンネットを開けたら猫が入っていた、という状況では、ほとんどが子猫であったという情報もあります。

猫が車のボンネット上で休んでいるのを見かけたことがあれば、エンジンルーム内に入る可能性も考えておいた方が良いでしょう。


エンジンルームに猫が入る危険性

車のエンジン

猫がボンネット下のエンジンルームに入ってしまうと、どんな危険性があるのでしょうか?

エンジンルームには、エンジンはもちろんのこと、燃料を送り込むパイプや車を動かすベルト、排気のためのパイプなど、様々な部品が入っていて、迷路のようになっており、隙間も多くできています。その隙間部分に猫はうまく入り込み、暖をとったり隠れたりしてしまうのです。

ただ猫が止まった車のボンネット下に入っているだけでは危険はありませんが、そのままエンジンをかけてしまうと、大変なことになります。

◆ベルトに巻き込まれ怪我をする可能性

エンジンをかけると、動き出したベルトに巻き込まれてしまい、怪我をするか、命を失うことになる可能性があります。

さらに、猫がラジエーターのファンに接触することでも、大怪我をするか、命を失うことになります。

猫がエンジンルームにいた場合、エンジンをかけた後一瞬の出来事で猫の命に危険が及ぶため、気付いた時にはもう遅く取り返しがつかない、という状況がほとんどのようです。

◆エンジンに接触して猫がやけどをする可能性

ボンネット下に入った猫が、ベルトに巻き込まれなかったとしても、熱を持ったエンジンに接触することで、猫が火傷をしてしまう危険が考えられます。

実際にエンジンルーム内に猫がいて、知らずにエンジンをかけてしまったところ、異臭がして、猫が火傷をした状態で見つかったという例もあるようです。

◆車が故障する可能性

猫がボンネットの下に入って怪我をしたり命を落としたりすることで、猫の血液や体がエンジンルーム内に飛び散り、車が故障する可能性があります。

故障して車が動かなくなるだけではなく、走行中に車に異常が起きれば、事故につながる可能性もあります。

猫の体が巻き込まれてしまったベルトや猫の血液や臭いなどがついてしまったエンジンルーム内は、大きく修理する必要があったり、ひどい時には廃車にしなければならなかったりすることもあります。

猫がボンネットの下に入り込むことは、猫の命に危険があるだけではなく、車に乗っている人も事故を起こす可能性があって命の危険があり、さらに車そのものも壊れてしまう可能性があるのです。

猫をボンネット下に入れないようにすることは、猫のためにもなり、人間のためにもなるということですね。

JAF(日本自動車連盟)が2020年2月に公表したデータによると、「猫がエンジンルームに入り込んでしまった」という理由で救援要請された件数は、2020年1月1日~31日の1か月間で42件にも上るそうです。

その内、エンジン始動後に気付いたと明確にわかるものは9件もありました。


ボンネットの中に猫がいる時の対処法は?

タイヤの近くの猫

◆ボンネットを叩いて「猫バンバン」


猫バンバンは、日産自動車が、寒い時には猫がボンネット下などに入ることがあるので、ボンネットを叩いてみましょう、といった内容のことをSNSに投稿したところ、大きな反響があったことが始まりだとされています。

その後正式に猫バンバンプロジェクトとして正式に展開するようになり、インターネットで公式のページも作られています。

【のるまえに #猫バンバン ┃ 日産自動車】
http://www.nissan.co.jp/SOCIAL/CAMP/NEKOBANBAN/

以前から、エンジンルームにいる猫を追い出すためにボンネットを叩くという対策は知られていましたが、自動車会社が提唱することによってより広まっていったと考えられます。

日産自動車のページでは、ダウンロードできるステッカーも作られていて、猫バンバンを広めるための対策がされています。

猫バンバンのやり方は、車に乗る前、エンジンをかける前に、ボンネットを叩くだけです。音を出して猫をエンジンルームから出させることが目的なので、手のひらや手の甲部分で叩く方法で良いでしょう。

その後、ボンネットに耳を近づけて、猫の鳴き声や気配がないかを確認します。

猫を確実に車から離すことが目的なので、ボンネットだけでなくタイヤ部分をコンコンと蹴ったり、少し車を揺らしたりすることもおすすめです。

車のホーンを鳴らすことも、猫をびっくりさせ、車から離すのに効果的です。ただ、早朝や夜遅くだとご近所の迷惑になることもありますので、状況に応じてやる必要があります。

◆ボンネットを開けて中を目視する

広まっている猫バンバンですが、ボンネットを叩くだけではなく、ボンネットを開けてエンジンルームを目視することが必要だと言われています。

理由として、バンバンと叩いただけでは、猫がもっと狭いところに隠れたり、小さくなってじっとしていたりするだけで、出ていかない場合も多いためです。

実際に、猫バンバンの後、ボンネットを開けたときに猫がまだエンジンルーム内にいた、という内容の話もインターネット上で見られます。

猫が出ていかなければ、車のエンジンをかけることはできません。猫を確実に車から出すため、離れていってもらうためには、目視することはとても重要だと言えるでしょう。

JAFでは猫バンバンをした後、猫が出ているかどうかボンネットを開けて確認することを推奨しています。

悲しい事故を無くすためにも、ボンネットを開けてエンジンルーム内に猫がいないことをしっかり確認の上、エンジンをかけるのが望ましいでしょう。

◆必ずエンジンをかける前に確認しよう

必ず心がけることは、ボンネットを叩き猫がいないのを確認する前には、絶対にエンジンをかけないことです。エンジンをかけたら驚いて猫が出て行くというのは間違いで、エンジンをかけたその一瞬で猫が怪我をしたり命を落としたりする可能性があります。

急いでいて時間がないという時でも、猫がいないかどうかの確認を怠ってエンジンをかけて猫をベルトなどに巻き込んでしまった場合、車が故障する可能性もありますし、そのまま走行することができなくなる可能性もあります。

猫バンバンプロジェクトでも、キーワードは「乗る前に猫バンバン」とあります。車で出かける前に、車の下やタイヤまわりに猫がいないかを確かめ、ボンネットを叩いて猫バンバンをし、ボンネットを開けて、猫がいないかを確認してください。

毎日の習慣として慣れてしまえば、ボンネットを開けてエンジンルーム内を確認することは、それほど時間をとられることではなく続けられることです。

猫がいるかも知れない、猫を巻き込んだらどうしよう、と思って車を運転するよりも、ずっと精神的にも良いですよね。

猫が実際にエンジンルーム内にいて、脅かしても逃げていかず奥に入り込むなどした場合には、自動車屋さんやロードサービスなど専門家を呼んで、対処してもらう必要が出てくることもあります。

繰り返しになりますが、エンジンをかけてしまうと、猫が一瞬で怪我をしたり命を失ったりする可能性が高いので、もし猫が出ていかなくてもエンジンをかけることは絶対にしないようにしてください。


ボンネットの中に猫が入る時の対策は?

車のタイヤで伸びをする猫

猫がボンネットの下に入らないように対策をしておくことも、猫を守り、車を守ることにつながります。猫がボンネットの下に入らないような対策をして、さらに猫バンバンと目視をすることが大切です。

◆車庫に入れる

車を車庫に入れてシャッターを閉めてしまえば、猫が車の中に入ることはできません。普段から猫が車庫内に入らないように気をつけておく必要がありますし、猫が近寄ってきたら追い払うといったことも大切です。

ただし、車庫が無いという状況も多く、全ての人ができる対策とは言えない方法です。

◆猫の忌避剤を捲く、置く

猫よけ用に、猫が嫌う匂いがするものを車の下部につけたり、置いたりして猫が近づかないようにする方法があります。

ただし、毒物は使えませんし、匂いは猫によって効果が違いますので、どんな猫でも近寄らないというわけではありません。

猫が嫌がる超音波を出すものを車の近くに置くといった方法もありますが、これも猫により効果のあるなしがあります。

◆アンダーカバーのついた車を選ぶ

猫が入らないために、というだけで車種を選ぶことは大変なことかも知れませんが、車購入の際には意識しておくと良いかも知れません。

ボンネット上に猫が登ることは防げないかも知れませんが、物理的にエンジンルームに入ることができなければ安心です。


まとめ

猫の足跡がボンネットの上や停めている車の周りにあれば、猫が車の周りに来ているということです。

野良猫や外に出ている飼い猫などをよく目にするという方は、猫が車のボンネット下に入っていないかどうか、エンジンをかける前には必ずボンネットを叩いて猫バンバンを行い、さらにボンネットを開けて目視するようにしてください。

毎日のちょっとした習慣と心がけが、猫の命だけでなく、車や運転者の安全にもつながることになります。



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ネコ、犬、インコ、金魚などと暮らした経験を生かし、飼い主さんに役立つよ うな記事を作成しています。 ペット情報を日々チェックしながら、ペットについて勉強中です。かわいいペ ットをメインとしたイラスト作成もしています。

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