1.猫の毛玉ボールとは?
2.猫のブラッシングの必要性とは?
2-1.猫のブラッシングの必要性①嘔吐の頻度を減らす
2-2.猫のブラッシングの必要性②被毛の健康状態のチェックが出来る
2-3.猫のブラッシングの必要性③スキンシップになる
4.猫の毛玉ボールの注意点
4-1.猫が毛玉ボールを飲み込まないように注意する
4-2.虫が湧く場合も…
猫の毛玉ボールとは?
雑貨屋さんなどで見るブローチや人形などの中には、ふわふわの毛のようなフェルトのような素材で作られたアイテムが売られているのをご存知でしょうか?
このようなアイテムを作られる際に、ほとんどの場合は羊毛フェルトが使用されています。
やわらかい質感の羊毛フェルトは、その名前の通り羊の毛を使い、毛同士を絡ませて作られており、裁縫が苦手な方でも簡単に手作り出来ることからも、多くの方々に親しまれていますよね。
羊毛フェルトは専用針(ニードル)を使って少しずつ固めていき、フェルト状に形成していく手法と、水と洗剤を混ぜた石けん水(湯)を含ませ、刺激を与えて絡ませる手法があります。
この工程を羊毛ではなく、猫の毛を代用して作成した物が、猫の毛玉ボールとなります!
「ボールなのに羊毛フェルトってどういうこと?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、フェルトとは、繊維を絡み合わせて圧縮された物を指しますので、呼び名が違うだけで原理は一緒です。
普段売られているフェルトは、一枚の布のようなシート状で販売されていますが、通常の布のような織り目や編み目がなく、細い繊維を絡み合わせて圧縮して作られています。
不織布の一種となり、人類の歴史の中でもっとも古い繊維製品とも言われているので、この手法を利用すれば簡単に、猫の抜け毛を利用して毛玉のボールが作れちゃいますので、本来捨てるはずの抜け毛を見事に再利用することが出来るのではないでしょうか。
猫は毛玉の出来やすい動物であり、綺麗好きで常にグルーミング(毛繕い)を怠らない動物でもあります。
ですが猫自身が出来るグルーミングは限りがありますので、是非飼い主さんにはブラッシングの手助けをしてあげていただきたいのです。
飼い主さんが手助けをしてあげることによって、毛玉ボールの元となる抜け毛を集めることが出来ますし、猫の健康にもつながっていきますよ!
猫のブラッシングの必要性とは?
ブラッシングが猫の健康を守るといっても、あまりピンとこない方もいらっしゃることだと思います。
「自分で毛繕い出来てるんだから問題ないのでは?」と思われるかもしれませんが、前述した通り、猫自身のグルーミングには限りがあるのです。
グルーミングが下手な猫、高齢の猫、長毛種の猫などは、グルーミングが上手に出来る猫と比べると毛玉が出来る割合も高くなってきます。
「キレイを維持したくても出来ない」、そんな子には飼い主さんが手助けをしてあげるしかありません。
ブラッシングをしてあげることの必要性を、今一度考えてみる機会と捉え、毛玉ボールを作ってみるのもおすすめなんですよ!
◆猫のブラッシングの必要性①嘔吐の頻度を減らす
猫はよく吐く動物として知られていますが、グルーミングの頻度が多いことによって、舌で絡めとった抜け毛を体内に取り込んでしまい、嘔吐で体外に排出することがあります。
少ない分量の抜け毛であれば、便として排出されることがほとんどですが、うまく排出されなかった抜け毛は、消化器内にとどまって絡まり合い、どんどん大きな毛玉となっていきます。
これをうまく口から吐き出せれば、さほど問題はありませんが、そのまま消化器内で蓄積され続けていけば、毛球症や腸閉塞などの病気を併発してしまうことも。
いくら猫がよく吐く動物だといっても、吐く姿はとても辛そうなので、少しでも愛猫の負担にならないように、ブラッシングをしてあげることが必要と言えるのではないでしょうか。
◆猫のブラッシングの必要性②被毛の健康状態のチェックが出来る
猫の体は季節も関係なく四六時中毛に覆われているので、隠れた部分は目視で異常を察知することがほとんど出来ませんよね。
定期的にブラッシングを行うことによって、猫の体をくまなく触ることも出来るので、皮膚の状態や異物が出来ていないかなどの確認をすることが出来るのです。
猫自身が飼い主さんに異常を報告することは出来ないので、飼い主さんが確認してあげるしかないですよね。
また体調に不調があれば毛ヅヤにも変化が現れてきますので、ちょっとした変化を見逃さないためにも、ブラッシングが重要であることが分かります。
◆猫のブラッシングの必要性③スキンシップになる
ブラッシングをすることによって、猫の皮膚を刺激し血行をよくしてくれるので、マッサージ効果も期待出来ます。
撫でられることが好きな猫はとても多いので、マッサージ効果が得られるブラッシングを喜んでくれる猫ちゃんも多いことでしょう。
触れ合うことで飼い主さんとのスキンシップにもなりますし、ストレスの軽減にも役立ってくれるのではないでしょうか。
普段飼い主さんが愛猫に癒してもらっている分、くまなくブラッシングをして、愛猫のことも沢山癒してあげてくださいね!
猫の毛玉ボールの作り方
ブラッシングをして捨てるはずの猫の抜け毛は有効活用して、是非毛玉ボールにしてみてください。
愛猫の毛を使用することによって愛着が湧きますし、その毛玉ボールを持ち歩けば常に愛猫と一緒に居る気分にもなれます。
毛玉ボールは次の手順で作ることが出来ますので、とっても簡単ですよ!
①ブラッシングをして猫の抜け毛をとる
②集まった抜け毛を一箇所に集めておく
③石けん水を作って用意しておく
④石けん水に抜け毛をつけながら丸めていく
⑤水でよくすすぐ
⑥乾燥させる
作り方は、これだけです。
凄く簡単ですよね?
ブラッシングした猫の抜け毛は、作りたい毛玉ボールの大きさにもよりますが、片手にこんもり乗るぐらいの抜け毛の量で、直径2cm前後の毛玉ボールが作れます。
いっぺんに沢山の抜け毛が集められない場合は、清潔にした缶などにストックしておき、沢山集まったら作ってみるのも良いかもしれません。
石けん水の作り方は、40℃ぐらいのお湯に洗剤(食器用でOK)を入れて混ぜ合わせます。
沢山の量は要らないので、カップ一杯程度のお湯に洗剤を数滴垂らせば問題ありません。
まずは抜け毛を手のひらでコロコロと丸め、毛玉ボールの芯となる部分を作り、作っておいた石けん水にくぐらせ、少しずつ抜け毛を足して大きなボールに仕上げていきます。
少しずつ毛を足していく際に、石けん水につける作業を繰り返すことによって、毛同士が絡み合い強度を増していくので、キレイな球体になりやすいですよ!
希望の大きさの毛玉ボールが完成したら、水で洗剤をよくすすぎ、しっかりと乾燥させれば、世界に一つだけの毛玉ボールの完成です!
猫の毛玉ボールの注意点
猫の毛玉ボールは愛猫のおもちゃとして使用することが出来ますが、その際にいくつか注意しなければいけない点があります。
愛猫が安全に遊ぶためにも、注意点をしっかりと頭の中に入れておきましょう!
◆猫が毛玉ボールを飲み込まないように注意する
猫の毛玉ボールは、誤飲してしまう恐れもあります。
猫が飲み込めるぐらいの小さな毛玉ボールですと、くわえた際にそのまま飲み込んでしまったり、噛むことによってほどけて食べてしまったりすることも。
猫はとても鼻がいいので、しっかり洗浄してあってもわずかに自分のニオイを嗅ぎ取り、興味を持つようになります。
石けん水に浸して洗っているということは、洗剤が完全にすすぎ切れていない場合も危険は伴いますよね。
愛猫が間違って誤飲しないためにも、口に入らない大きさ、簡単に崩れない強度を心掛けましょう。
◆虫が湧く場合も…
猫の抜け毛をただ丸めただけの、毛玉ボールを作る方もいらっしゃるかと思いますが、猫の毛はタンパク質の塊。
こちらのツイートのように、時間が経つと虫が湧いてしまう場合も…。
猫の抜け毛にノミやダニが居た場合には、もちろん繁殖してしまう可能性がありますが、その他にもヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシムシ、イガ、コイガの幼虫は特に注意が必要です。
これらの成虫がなんらかのタイミングで家の中に入り込み、動物性繊維を求めて卵を産み、その繊維をエサとして繁殖していきます。
猫の毛玉はそれらの虫にとって、ご馳走となりやすいのです!
そんな虫が沢山繁殖している毛玉ボールを、もし愛猫が口にしてしまったら…。
考えるだけで恐ろしいですよね。
猫の毛玉ボールを使ったおもちゃ
猫の毛玉ボールは、しっかりと注意点を頭に入れておけば、様々な対策が可能となるので、とても需要の高いおもちゃとなることが多いです。
猫は自分のニオイを嗅ぐと安心出来る習性があるので、自分のニオイのするおもちゃはすぐにお気に入りとなってくれることでしょう。
「毛玉ボールを作るのはちょっと面倒!」と思われる方には、こんなおもちゃが販売されていますのでおすすめですよ!
◆じゃれ猫 かまっ手 茶トラ
猫の手をモチーフにしたこちらのおもちゃは、厚いフェルト地で作られた猫の手形に、愛猫の抜け毛を詰めて、自分のニオイがほのかにするおもちゃへと変化させてくれます。
普段嗅ぎなれている自分のニオイがすることもあって、夢中になって遊んでくれる子も多いそうですよ!
お手入れも簡単なので、普段のおもちゃがマンネリ化しているのなら、是非試してみたい商品と言えますよね!
まとめ
愛猫のブラッシングをしてみるたびに、大量にとれる抜け毛を見て、何か有効活用出来ないかと考える飼い主さんも、少なくないことでしょう。
愛猫の分身とも言える抜け毛は、是非毛玉ボール作りに役立ててみてください。
猫のおもちゃとしてはもちろん、飼い主さんのお気に入りアイテムとして重宝してくれるはずです。
作り方も簡単なので、何個でも大きさを変えて毛玉のボールを作りたくなっちゃいますよね。
ただお手入れを怠ると誤飲や、ツイートにもあったように、害虫が大量発生してしまうこともあるので、注意が必要となってきます。
安全に猫が遊べるように、毛玉ボールを作る際は細心の注意を払って、手作りをしてあげるようにしてくださいね。
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