猫にスープを与えるメリット
◆水分補給
腎臓病や尿路結石の予防として水分補給をさせたいときにスープを活用すると、愛猫も喜んで水分補給をしてくれるでしょう。
また、便秘の予防にも水分補給は大切です。
◆食欲が落ちているときに
食欲が落ちていつも食べているドライフードをあまり食べなくなっているとき、スープを添えてあげると食べてくれることもあります。
また、具が多いものであれば栄養補給にもなります。
◆病中・病後に
病中や病後の回復期にある子には、消化のいいものを与えたい場合があります。具沢山のスープにすると食欲も増し、消化も良く栄養補給もできるのでおすすめです。
◆幼猫や高齢猫に
まだドライフードに慣れていない幼猫や、硬いドライフードが苦手になってきた高齢の猫の食事にも、スープを活用すると食べやすくなるでしょう。
猫用スープ手作りする方法
猫用のスープを手作りするのも簡単でおすすめです。
手作りの猫用スープは、鶏肉や魚を煮込み、できたスープを冷ませば出来上がりです。使った鶏肉や魚の身はほぐしてスープといっしょに与えるといいでしょう。
できたスープは冷凍保存して作り置きにしておけば、温めるだけで手作りスープを与えられます。
◆簡単!鶏ささみのスープ
鶏ささみはリン含有量が高いので、尿石症になったことのある愛猫や高齢猫には、鶏もも肉で作るものがおすすめです。
【材料】
・ささみ 3本
・水 500㏄
【作り方】
①鍋に水とささみを入れて火にかける。
②アクを取りながら、沸騰してから弱火で5分ほど煮る。
③鶏出汁の味が出てきたら完成。
◆フォン・ド・ヴォライユ(鶏のスープ)
【材料】
・骨付き鶏もも肉 650g
・水 1500㏄
【作り方】
①骨付き鶏もも肉の血や脂を取り除き、水洗いをして、ハサミや包丁で適当な大きさに切る。
②鍋に鶏もも肉と水を入れる(鶏もも肉が水に浸るように)。
③強火にかけ、軽く沸いてきたら弱火にする。
④アクや脂を取り除きながら、1時間半ほど煮る。
⑤ザル、ペーパータオルなどで漉す(細かい骨などが入らないように注意)。
⑥鶏肉をよくほぐす。
⑦粗熱が取れたら、冷蔵庫に入れて一晩置く。
◆人にもおいしい!鶏がらスープ
人の料理にも使われる鶏がらスープを作れば、愛猫用の分を取り分けて、残りで料理をすることもできます。
傷みやすいので、残った分は小分けにして冷凍保存しましょう。
【材料】
・鶏がら 1羽分
・水 5~6カップ
【作り方】
①鶏がらは水洗いをして、余分な脂肪を取り除く。
②小分けにした鶏がらを圧力鍋に入れ、強火にかける。
③沸騰したら中火にしてアクを取り除く。
④20分程度加熱して完成。
※圧力鍋を使わない場合、大き目の鍋に入れて強火にかけ、煮立ったら弱火にして、アクを取りながら2~3時間煮込めば完成です。
◆焼き魚のスープ
魚で手作りする場合は、焼いた魚を使います。
【材料】
・サンマなどの焼き魚
・水
【作り方】
①焼いた魚を頭、骨、身に分ける。
②頭と骨を水に入れて煮る。
③出汁が出たら、頭と骨を取り出して完成。
市販の猫用スープおすすめブランド
◆おすすめの猫用スープ
・モンプチスープパウチ/ネスレピュリナペットケア
子猫からシニア猫まですべてのライフステージに対応した猫用スープです。
たくさんの具材が入った具沢山スープや、具がないシンプルなピュアスープ、ミルクの入ったクリーミースープと、愛猫の好みや使い方によって選べます。
・チャオだしスープ/いなば
ちゅ~るでおなじみのチャオから販売されている猫用スープです。
こだわりのだしがおいしいスープとなっています。
乳酸菌入りの商品もありますので、お腹の調子が安定しない猫ちゃんにもおすすめですよ。
◆猫用スープの選び方
近年各メーカーが猫用スープを販売していますが、どのように選べばいいのでしょうか。
基本的にはどの商品も各企業が研究を重ねて作っているものとなりますので、保存や取り扱いに気を付ければ安心して与えることができます。
愛猫の好みや、飼い主さんの都合に合わせて選ぶのがよいでしょう。
猫用スープを与える時の注意点
◆市販のスープを与える場合の注意点
市販のものは一般食の商品が多く、それだけでは栄養が十分に取れません。総合栄養食の商品を選ぶか、総合栄養食のフードと併せて与えましょう。
総合栄養食とは、フードと水だけで生命が維持できるよう栄養バランスが考えられているフードで、主食として与えることができます。
一般食とは副食などと表示されることもあり、主食としては与えることができないフードで嗜好性が高いものが多いです。
◆手作りスープを与える場合の注意点
健康に問題のある愛猫に与える場合は、獣医師と相談の上で与えてください。
主食(総合栄養食)の役割は果たさないので、必ず総合栄養食と併せて与えましょう。
塩分は腎臓によくないので、手作りする場合には塩や醤油といった調味料は使わないでください。
また、ネギや玉ネギは猫には有毒ですので入れないようにしましょう。
穀物(ご飯など)や野菜も入れたくなりますが、本来肉食の猫は炭水化物を消化する酵素がなく、野菜の消化もあまり得意ではありません。
どうしても入れたい場合には、ミキサーなどで粉々にして吸収を助けてあげるようにしましょう。
まとめ
猫用スープは、水分補給のほかにも、食欲が落ちているときや、病中・病後、幼猫や高齢猫の栄養補給にもおすすめです。猫は、冬は特に水をあまり飲まなくなってくるので、温めたスープをあげると水分補給によいでしょう。
ただし、市販の商品には一般食が多く、手作りの場合も総合栄養食の代わりにはできないので、総合栄養食の商品を選ぶか、総合栄養食と併せて与えてあげるようにしてください。
ドライフードに比べて嗜好性も高いので、愛猫の食事がより豊かで楽しいものになるでしょう。愛猫の健康を守るために、スープを上手に活用しましょう。
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