スコティッシュフォールドの成猫ってどのくらいの大きさ?
スコティッシュフォールドの体重管理のため、まずは、大人のスコティッシュフォールドの大きさを知ることから始めましょう。
顔や体と全体的に丸いスコティッシュフォールドは、ちょっとポッチャリなイメージがありますよね。実際はどのくらいの体重なのでしょうか。
◆丸みを帯びたボディが特徴の猫ちゃん
成猫のスコティッシュフォールドは、2.5~6キロくらいまで成長します。一般的な猫の体重の目安が3~5キロと言われているので、だいたい同じくらいか、やや大きくなるコもいます。
スコティッシュフォールドは、「筋肉質で丸っこいボディ」「短くて太い首」「丸顔」「丸い目」「折れ耳」と、ぽっちゃり体型に見える要素が満載ですが、それほど極端な大きさでもありません。
◆オスの方が大きい
動物は、オスとメスとで大きさが違うものです。一般的には、「オス」の体格ががっしりするもので、スコティッシュフォールドの場合も男のコの方が重くなりやすいようです。
オスは4~6キロ、メスは2.5~5キロくらいが目安の平均体重と覚えておくといいでしょう。
◆去勢手術や避妊手術で太るケースもある
さまざまな要因で「それほど成長しないケース」や「太り過ぎるケース」などがあり、一概にオスの方が大柄になるとは言えません。
特に、去勢手術や避妊手術を終えると本来のホルモン分泌のバランスが変わります。それにより代謝や運動量が変化し、太ってしまったということはよくあります。
スコティッシュフォールドの月齢ごとの体重推移!月齢ごとに見ていこう
猫は誕生から生後1年まで、みるみるうちに大きく成長します。小さなサイズだった子猫が大人っぽくなっていくのは感慨深いものですよね。
大きくなってくれるのは嬉しいものですが、標準から外れていないかは気になるところでしょう。1歳を目途に成長がほぼ止まるので、生後1年までの体重推移をまとめていきます。
◆生後1か月
生まれて間もないこの頃は、本当に軽くて小さいです。だいたい300~400グラムで、オスとメスとの差もあまりありません。
・【生活】興味津々の毎日
生後2週間を過ぎると、目が見えて視力がはっきりしてきます。生後1か月の頃には、歩き方も様になっているでしょう。ちょっとヨチヨチ歩きかもしれませんが、いろいろなものに興味を示す日々です。
お母さん猫がいなければ、飼い主さんが親代わりとなってお世話をしなければなりません。体が小さくデリケートな時期なので、優しくケアしてあげましょう。
・【食事】食事は母乳かミルク
生後1か月までは免疫を高めるために母乳がベストです。お母さん猫がいない場合には、「子猫用ミルク」を飲ませて育ててあげましょう。
普通に飲ませようとしても上手く飲めません。歯が生えていない時期なら先端のゴムを噛むこともないので、哺乳瓶で与えてあげるといいですね。
◆生後2か月~3か月
生後1か月頃と比べると、体重は約2倍以上になります。生後2か月で600~900グラム、生後3か月で1~1.5キロが平均的な目安です。
この頃になると、オスとメスとの差も次第に表れていきます。
・【生活】社会性の身につき活発になる
生後3か月までが猫の社会化期です。お母さん猫や兄弟猫とともに過ごし、いろいろなことを学んでいく大事な時期です。
生後3か月になると、これまでよりもさらに活発になるでしょう。
・【準備したいグッズ】キャリーケースを準備しよう
この頃にペットとして迎えるケースも多いかもしれません。ワクチンや健康診断のために動物病院に行く機会が増えますが、抱っこしたままで外出しようとすると、逃げ出す恐れがあります。
外出のときに使うように、お出かけ用のキャリーケースを準備しておくと安心です。
・【食事】離乳食から子猫用のフードへ切り替えする
乳歯が生えている生後2か月には、ミルクから離乳食への切り替えが必要です。液状のミルクからいきなり固形フードにすると歯に負担があるので、固形のドライフードをふやかし「柔らかい食べ物」を与えましょう。
1日に必要な量を4~5回に分け、1回に与える量を少なくしましょう。小刻みに回数を多めにして、胃腸に負担のない食事スタイルを心がけてくださいね。
◆生後4か月~6か月頃
生後4か月には1.5~2キロ、生後5か月には2~2.5キロ、生後6か月には2.2~3キロまで体重が増えます。子猫時代は成長真っ盛りです。わずか数か月のうちに、あっと言う間に大きくなりますね。
・【体重】生後半年で成猫のサイズに近づく
生後4か月から生後6か月の推移を見ると、だいたい1.5倍ほどにまで急成長です。心の成長は今後も続きますが、体はほぼ成猫サイズです。
・【準備したいグッズ】噛み噛み対策には子猫用おもちゃ
乳歯から永久歯へと生え変わるときに、お口のなかの違和感から、いろいろと物を噛むようになります。「歯がかゆい」「なんだかムズムズする」という気持ちの甘噛みも、成長とともに力が加わり「子猫に手を噛まれてケガ」のリスクも出てきます。
噛んでもOKの子猫用のオモチャを買ってあげましょう。コミュニケーションのときにも役立ちます。
・【食事】食事も成猫に近づけよう
生後半年くらいになると、歯もしっかりと大人の歯。永久歯へと生え変わっていれば、カリカリしたドライフードでOKです。
食事の回数も少しずつ調整し、1日に2~3回に分ける程度でも大丈夫でしょう。カリカリと美味しそうに食べてくれるのは嬉しいですが、体重に合わせた食事量をしっかり守ってくださいね。
◆生後7か月~生後1年
生後7か月に2.2~3.3キロ、生後10か月には3~4キロ、生後1年には3.5~5キロほどの体重推移を見せます。生後半年を過ぎると劇的に体重増加はせずに、ゆるやかに変動していくイメージです。
生後1年になると、体重はもちろん、骨格も完成します。これで成猫の仲間入りで、飼い主さんも一安心と言ったところでしょうか。
・【生活】成熟するコも多い
生後半年を過ぎると、見た目が完成形へと近づいているイメージです。生後7か月になると心身共に成猫の仲間入りで、早ければこの時期に子孫を残せるまでに…!
発情期がくれば「いつでも出産できますよ」という合図です。今後、赤ちゃんを産ませる予定がなければ、去勢手術や避妊手術ができる時期なので、どうするべきか考えてみてはいかがでしょうか。
・【食事】成猫用のキャットフードへ切り替えていこう
生後1年の頃には、「子猫用」から「成猫用」のキャットフードに移行していきましょう。
子猫用のキャットフードは、成長期に必要な栄養素を少量でも吸収できるように高カロリーです。スコティッシュフォールドは、成猫になると運動量がやや落ちてきます。高カロリーのキャットフードを1歳過ぎても食べ続けていると、太るので要注意です。
生後1年を目途に、成猫用の普通の食事にしていきましょう。
愛猫は肥満?標準?おさえておきたい飼育ポイント
何キロになろうとも愛猫は可愛いものです。しかもスコティッシュフォールドの場合、少しばかりふくよかな方が最大の魅力とも言える「丸さ」が強調されて、可愛らしく見えるかもしれません。
でも、平均的な体重を「オーバーする」あるいは「下回る」のは、健康的によくありません。成長過程において、平均数値をオーバーしていないかを正しく把握することは飼い主さんの役目です。
◆ポイント1:体重を定期的に測る
動物病院に行く機会が増えると、診察前に正しい体重を測ってもらえます。でも、動物病院には毎日行くわけではないため、成長期の体重推移が分かりにくいものです。
健康管理として体重をチェックするためには、自宅で定期的に測りましょう。
オーソドックスですが、「猫ちゃんを抱っこした状態」から「飼い主さんの体重」を引いて知る方法があります。起床時や夕食後など、毎回のように時間を決めておけば、日々の体重の増え方が分かります。
抱っこに慣れていないと測りづらいため、猫を迎えたときから日課にするのもいいかもしれませんね。
◆ポイント2:「標準」に惑わされない
今回紹介した体重推移は、猫種としての平均的な数値で、あくまでも目安です。
体重が平均的だとしても体高や体長が小さめなら、「肥満」と言えるかもしれません。逆に、体のサイズが結構大きいのに、見た目がガリガリなら心配ですよね。
平均と比べて範囲内だとしても、「太り過ぎなのか」「痩せすぎなのか」「標準なのか」は、体重だけでは正しく判断できないものです。
そこで猫の体を実際触って、肥満傾向にあるかをチェックしてみましょう。
お腹や背中に触れたときに、背骨、肋骨に触ることができれば、肥満ではないでしょう。上から見てお腹にくびれがあれば標準体型、くびれがなく脂肪に覆われていると肥満の可能性があります。
触れなくても見た目で骨が浮き出ていれば、痩せすぎと言えるでしょう。
また、体重推移を記録しておき、「短期間で急激に太った」あるいは「全然体重が増えない」なども不健康の表われかもしれません。成長期の子猫なのに、体重が減少すると病気が隠されているケースもあります。
不安があれば、獣医師に相談して助言をもらうようにしましょう。
◆ポイント3:運動不足に注意する
成猫になると少し穏やかになるスコティッシュフォールドも、子猫のときにはやんちゃで元気です。ただ、飼い主さんが留守がち、一緒にいてもあまり遊んでくれないなどの状況は、運動が不足するかもしれません。
健やかな成長と肥満予防のためには、運動不足は大敵。キャットタワーを飼って一人遊びさせるのも、運動不足解消になります。
また、スコティッシュフォールドは人間と遊ぶのが好きなので、おもちゃで一緒に遊んでストレスを発散させてあげましょう。
◆ポイント4:食事管理をしっかりと行う
成長期だから…と、食べたいだけ食べさせようというスタンスはよくありません。
・摂取カロリーをきちんと把握する
1日の摂取カロリーを超えると、成長期の子猫は太ってしまいます。個々の体重に必要なカロリーを把握して、それに見合った量を食べさせてあげましょう。
それに軽量カップを使わずに目分量で与えるのもNG。適正量をオーバーしたり、少なくて栄養不足になるリスクがあるので気をつけましょう。
・オヤツを与えすぎない
「1日の適正量をきちんと与えている」というケースでも、そのほかにオヤツをあげていると太る原因になります。「自分以外の家族がオヤツを与えすぎていた!」いう場合もあるでしょう。
家族みんなで飼っているなら、子猫の成長のため、食べ物の与え方も見直してみた方がよさそうですね。
まとめ
飼い主として「健やかに成長してもらいたい」という気持ちがあっても、日々の忙しさに惑わされて、スコティッシュフォールドの健康管理がおろそかになっているケースがあるかもしれません。気がつかないうちに肥満になると、それから標準体型に痩せるのは難しくなります。
今回お伝えした体重推移を目安としつつ、日々スコティッシュフォールドの体つきを観察して異変に気付けるようにしましょう。
また、スキンシップもかねて脂肪のつき具合をチェックするのも大事です。
愛猫は大切なパートナー。家族みんなで、今一度、愛猫の体重管理について話し合ってみてはいかがでしょうか。
– おすすめ記事 –
・【スコティッシュフォールド大辞典】スコティッシュを飼う前に読みたい記事22選 |
・スコティッシュフォールドの寿命はどれくらい?気を付けるべき病気とは |
・折れ耳?立ち耳?長毛?短毛?スコティッシュフォールドのタイプ別特徴をご紹介! |
・スコティッシュフォールドはどんな猫 |