猫の前足・後足の爪は何本?
猫の前足や後ろ足には、ぷにぷにとした可愛らしい肉球が付いていますので、何かと人から注目されることも多い部位となりますよね。
その肉球のついた手足の指から、鋭利な爪が生えている訳ですが、爪が何本ついているか、意外とじっくり観察されたことが無い方も多いのではないでしょうか?
◆猫の指・爪の本数
猫の爪は前足・後ろ足合わせて、合計18本の爪がついています。
前足には左右5本ずつ、後ろ足には左右4本ずつの爪がついているので、猫は人間で言うところの、足に親指が無いと思っていただければ分かりやすいかもしれませんね。
前足左右の指は5本ずつ生えていますが、親指に当たる指の呼び名を「狼爪(ろうそう)」と呼び、他の指の爪よりも地面に接する機会が少ないので、伸びるのも早いです。
◆海外で多い多指猫
基本的に猫の爪は合計18本となりますが、海外では前足や後ろ足の指の数が多い「多指猫」がたまに見られます。
多指猫の中でももっとも多いとされているのが、前足の指が左右1本ずつ多い、合計20本の指と爪を持つ猫なのだそう。
このように指の数が多く生まれた多指猫は、手先が器用であると言われており、その昔船の中でネズミを捕まえるために重宝されたという逸話まであるそうです。
もしご自宅の猫ちゃんの前足に5本以上の指と爪が生えていたとしたら、とても珍しい猫ちゃんかもしれませんよ!
猫の後ろ足の爪切りが必要ない理由
猫の前足と後ろ足に何本指や爪が生えているのかを知ったところで、今度は爪切りの必要性を考えていきたいと思います。
猫の前足は普段よく使用していることもあり、伸びる速度が早い上に、更に爪とぎで鋭利な形に整えられているので、定期的な爪とぎが必要となってきますよね。
ですが猫は後ろ足の爪は爪とぎでとぐことはないですし、そんなに頻繁に使用している様子もありません。
このようなことからも猫の後ろ足は爪切りの必要がない、と考えられていますが、実際のところどんな理由が挙げられるのでしょうか。
◆後ろ足の爪は前足ほど伸びないため
やはり一番に挙げられる理由は、前足の爪ほど後ろ足の爪は伸びないということです。
猫の後ろ足はほぼ滑り止めの役割で使用されることが多く、普段指の間にしまわれている爪は日常生活で使用する出番が少ないです。特に室内飼いの猫は自分で鳥やネズミなどの獲物を捕まえて食べませんし、木登りをする機会もありません。
せいぜい飼い主さんと遊んで興奮しているときや、高い場所から床に着地するとき夜の大運動会のようなダッシュをしていて急に止まるときぐらいにしか爪を使用しません。
もちろん後ろ足は爪とぎをしませんから、常に鋭利な状態であるということはほとんどありませんので、そういう点からも後ろ足の爪切りは不要であると考えられているそうです。
◆歩いているだけで自然と削れていくため
猫の爪は使用しないときは指の間にしまわれていますが、よく見てみると若干爪の先端が顔を出しているのが分かります。この状態で日常生活を送っていると、ただ歩いているだけで床に擦れて自然に削れていくのです。
猫の後ろ足の爪は常に先端が丸みを帯びており、前足の爪のように鋭利な状態ではないことが分かりますよね。そのため、猫の後ろ足の爪が何かに引っかかることがない以上、とくに爪切りの心配は要らないのかもしれません。
◆猫自身が噛んで爪を剥がしているため
猫はとてもキレイ好きな動物としても知られている通り、毎日のグルーミングを欠かしませんし、トイレ後も砂をちゃんとかけたり、前足の爪も爪とぎでピカピカに磨き上げたりしていますよね。
これを猫自身が美の秘訣として行っているかは謎ですが、自分自身に無関心ではないことは伝わってきませんか?そんな意識の高い猫が、後ろ足の爪だけ無頓着…というのは、どうもしっくりきませんよね。
猫の爪は玉ねぎのように何層にも重なっており、新しい内側の層が伸びてくれば古くなった外側の層は剥がす必要性が出てきます。
前足の爪は飼い主さんが切ってくれたり爪とぎをしたりすることによって剥がれ落ちますが、爪とぎをしない後ろ足の爪はそうはいきません。そのため、猫は自分で後ろ足の爪を噛み、定期的に剥がしているのです。やはり猫の意識の高さは、抜かりありません。
グルーミングの延長で後ろ足の指付近を、ガジガジと器用に感出ることがありますので、よく愛猫のことを観察していれば見ることが出来ますよ!
猫の後ろ足の爪切りが必要になる場合
基本的には猫の後ろ足の爪に爪切りは必要ありませんが、場合によっては爪切りをする必要が出てくることもあります。
どんなときに猫の後ろ足の爪は、爪切りをしなくてはいけないのでしょうか?
◆猫の後ろ足の爪が何かしら引っかかっているとき
歩くだけで自然に削れる猫の後ろ足の爪ですが、中には自然に削れてしまうが故に、鋭利に尖ってしまうことがあります。
そうなってしまうと床材(フローリング・カーペット・畳など)を爪で傷つけてしまいますし、何より猫自身が足を引っかけてケガをしてしまう恐れがありますよね。
後ろ足の爪が伸びて何かしらに引っかけている様子が見られるなら、迷わず爪切りをしてあげるようにしましょう。
◆放置すると巻き爪になる恐れがあるとき
猫の爪は独特な構造となっているので、前述した通り古い層は剥がす必要性が出てきます。そのまま放置してしまうと新しい爪がどんどん伸びて、外側の層を巻き込んで伸びていきます。
そうなってしまうと本来剥がれるはずの爪が、爪の構造上内側に丸まっていきますので、結果巻き爪となってしまうんですよね。
巻き爪になってしまうと歩行が困難になる上に、肉球に刺さって出血してしまうこともあるので、注意が必要となってきます。
グルーミングが苦手な猫ちゃんや、高齢の猫ちゃんに多く見られますので、巻き爪になっていないかのチェックもしてあげるようにしましょう。
◆後ろ足の爪によって引っかき傷が出来るとき
猫を抱っこするときなどに、後ろ足が引っ掛かって痛みを感じる場合、猫の爪によって引っかき傷が出来てしまうことがありますよね。
とくに普段からケアを頻繁にしていない後ろ足の爪であれば、爪の間は汚れ、菌が繁殖している恐れがあります。
そのような汚れた爪によって傷が出来てしまえば、傷口から菌が入り、炎症や病気を引き起こしてしまう可能性が高いでしょう。
これは人だけでなく猫にも言えますので、触れて傷が出来るほど鋭利な爪になっているようでしたら、定期的に後ろ足も爪切りをすることをおすすめいたします。
猫の後ろ足の爪の切り方
猫の後ろ足の爪を切る場合、前足の切り方とさほど違いは無いのでとくに難しいことはありません。
伸びていると感じたときに爪切りをすれば後ろ足は問題ありませんが、定期的に爪切りをする場合は、2~3週間に1回のペースぐらいを目安にしましょう。
爪の内側には神経と血管が通っていますので、指を軽く押して爪を出し、ピンク色の部分より2mm以上先を切るようにし、猫の爪を傷付けないように心掛けてあげてください。
爪切りはいかに早く終わらせてあげるかが重要となってきますので、猫が嫌がってなかなか上手に爪切りが出来ない場合は、動物病院でも爪を切ってくれますので、動物病院に受診するのもおすすめです。
爪切りを嫌がる猫におすすめのグッズ
どうしても爪切りに抵抗のある猫ちゃんには、爪切りに特化したグッズを活用してみてはいかがでしょうか。
愛猫にストレスを与えないためにも、利便性の高いグッズを準備しておくだけで、スムーズに爪切りを行うことが出来ますよ!
◆ストレスなくスパッと切れる猫用爪切り
やはり猫の爪を切るには切れ味の良い爪切りが、必要となってきますよね!
こちらの商品は800年以上も前から続いている、葉物産業の町である岐阜県関市で作られています。ストレスのかからない切れ味と、切る位置を見やすい刃の薄さが特徴です。
長く使う物ですから、飼い主さんにも愛猫にも、ストレスのかからない爪切りを選ぶことも重要となってきますよね!
◆猫ちゃん用 楽らくネット
猫のために準備しておくと便利なグッズとして、ネットを挙げることが出来ますよね。
猫を入れるためのネットは、病院に連れていくとき、注射をするときなどにも重宝しますが、もちろん爪切りのときにも大活躍してくれます。
爪切りを見るだけで怖がる子や暴れる子に、是非使用してみてくださいね!
まとめ
猫の爪は前足が5本ずつ、後ろ足が4本ずつありますが、前足と後ろ足によって、多少ケアが異なってくることが分かりました。
一般的に後ろ足の爪切りは必要ないと言われてはいますが、巻き爪になったり鋭利に尖っていたりすれば、その都度の爪切りは必須であるとも言えるでしょう。
大切なのは常に愛猫の健康を気遣い、ちょっとした異変にも飼い主さんが気付いてあげるということです。とくに爪のトラブルはグルーミングが苦手な猫や、高齢の猫に多く見られますので、当てはまる場合は定期的に爪のチェックをするようにしましょう。
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