1.シンガプーラの特徴
2.シンガプーラのエサ選びはどうしたらいい?
2-1.◆皮膚疾患に注意!
2-2.◆低アレルゲンのエサをあげよう!
2-3.◆皮膚のための栄養素が多く含まれているエサをあげよう!
2-4.◆ミネラルのバランスがいいエサをあげよう!
2-5.◆タウリンが多く含まれているエサをあげよう!
3.シンガプーラの適正体重と与えるエサの量の目安
3-1.◆1~2か月
3-2.◆3か月~4か月
3-3.◆5か月頃
3-4.成猫
5.体重管理をしっかりしよう!
5-1.◆猫の体重の測り方
5-2.◆猫が運動で痩せることは難しい
5-3.◆ダイエットフードをあげよう!
5-4.◆エサを変える時は注意!
シンガプーラの特徴
最初に、シンガプーラの特徴を抑えておきましょう。
シンガプーラは現存する純血種の猫の中では一番小さいとされています。
一般的な猫は成猫になると体重が3.5~4.5kgほどになるといわれていますが、シンガプーラは2~3kgほどにしかなりません。
顔の面積に対して大きな目と大きな立ち耳が特徴的で、被毛はキラキラと輝いています。
身体は小さいですが、意外と筋肉質です。
性格は非常に甘えん坊で、飼い主さんのことが大好きです。
いつどんな時でも飼い主さんと一緒にいようとしてきます。
また、もともとシンガポールの下水溝でネズミを捕っていたとされているので、運動能力が高い猫種でもあります。
シンガプーラのエサ選びはどうしたらいい?
そんなシンガプーラですが、一般的な猫と身体の大きさが違うので、エサ選びに迷いますよね。
まずは、シンガプーラのエサを選ぶポイントを紹介していきます。
◆皮膚疾患に注意!
シンガプーラに合ったエサを紹介するにあたり、覚えておかなければいけないことがあります。
シンガプーラは皮膚疾患にかかりやすい猫種だということです。
シンガポールは、年中暑く湿度の高い国です。そんなシンガポール出身のシンガプーラは、寒さや乾燥が苦手です。
寒く乾燥する日本の冬には暖房器具が欠かせませんが、この暖房器具内のカビ菌や、乾燥によっても皮膚疾患になってしまう場合もあります。
他にも貧血(ピルビン酸キナーゼ欠損症)であったり、肥大型心筋症といった病気にかかりやすいです。
これら二つの病気は遺伝性であったり治療方法がなかったり、残念ながら予防のしようがないのですが、皮膚疾患に関しては日頃与えるエサによって事前に予防することができます。
では、次にシンガプーラの皮膚疾患を予防することができるのはどのようなエサなのかを紹介します。
◆低アレルゲンのエサをあげよう!
アレルゲンとは、アレルギーを引き起こす物質のことです。
トウモロコシや小麦などのイネ科の穀物は、アレルゲンを多く含んでいます。
イネ科の穀物を含んでいるエサを与えるのは避けるようにしましょう。
そうすることで、シンガプーラの皮膚疾患を事前に予防することができます。
イネ科の穀類を一切使用していないグレインフリーのフードや魚・ターキーメインのフードがおすすめです。
◆皮膚のための栄養素が多く含まれているエサをあげよう!
EPA、DHA、ビオチンが多く含まれているエサをあげるようにしましょう。
EPA、DHAとは、マグロやサンマ、イワシといった青魚の頭の部分や、目の後ろの脂身に特に多い脂肪酸のことで、皮膚の炎症を抑える効果があります。
ビオチンは、皮膚や毛質の改善効果のあるビタミンのことです。
これらの要素が入ったエサを選ぶことで、シンガプーラの皮膚炎を未然に防ぐことができます。
ここでは、シンガプーラの皮膚疾患を予防するためのエサを紹介しました。
次に、シンガプーラの身体に良いエサを紹介していきます。
◆ミネラルのバランスがいいエサをあげよう!
シンガプーラは先ほど挙げた病気以外にも、尿路結石という病気にかかりやすいです。
尿路結石は、おしっこのミネラル分(マグネシウムやカルシウム、アンモニア、尿酸、シュウ酸など)が結合し結晶化する事で発生します。
ミネラルのバランス(カルシウム、リン、マグネシウム)を調整することが、尿路結石の予防に繋がります。
マグネシウム値が0.09%以下のミネラルが調整されているフードを選ぶと良いでしょう。
◆タウリンが多く含まれているエサをあげよう!
タウリンとは、動物性タンパク質にのみ含まれている成分のことです。
完全肉食動物である猫にとって、タウリンは健康な身体を保つために必須な成分。
タウリンが不足してしまうと、失明や心筋症を引き起こしてしまう可能性もあります。
また、シンガプーラは意外と筋肉質なので、しっかりとした体格を維持するためにもタウリンをたくさん含んでいるエサを選ぶのが良いです。
シンガプーラの適正体重と与えるエサの量の目安
ここまで、シンガプーラに合ったエサの選び方を紹介しました。
次は、シンガプーラの適正体重とエサの量の目安を、おおまかに年齢ごとに分けて説明します。
◆1~2か月
適正体重:250~400g
1~2か月の頃は、授乳期といわれているので、キャットフードではなくミルクをあげましょう。
ミルクをあげる量も体重によって変化させる必要があります。
130~240g→30~50ml
240~300g→50~70ml
300~400g→70~100ml
を目安にあげるといいでしょう。
生後4日頃までは3~4時間おきにあげ、それ以降は4~5時間ごとに与えるようにします。
◆3か月~4か月
適正体重:1~1.5kg
生後3~4カ月頃になると歯が生え始めるので、離乳食に変えましょう。
離乳食は、子猫用のフードにお湯を入れてふやかすだけで簡単に作ることができます。
様子を見つつ、徐々に離乳食からキャットフードを与えていくようにしましょう。
生後3か月~4か月の間は、育ち盛りなので、エサを食べたいだけ食べさせてあげましょう。
ただし、あまり食べさせすぎると肥満になってしまうので、適正体重との差を見ながら食べさせていくことが大事です。
市販のキャットフードの袋には、飼い主さんが自分で計算をしなくても、体重と年齢にあわせたエサの量の目安が書かれていますので、それを参考にするといいでしょう。
◆5か月頃
適正体重:1.5~2kg
生後3か月~4か月同様、注意しながら食べたいだけ食べさせてあげましょう。
◆成猫
適正体重:2~3kg
一般的に成猫の場合に猫が1日に必要なエネルギー量は、体重1kgに対して約64kcalといわれています。
ただ、完全に室内飼いの猫であれば、体重1kgに対して約52kcalが目安です。
シンガプーラの場合、成猫の平均体重は2~3kgなので、健康な成猫の場合、一日に必要な摂取カロリーの目安は、
3kg→109~157kcal
となっています。
ここまでおおまかな年齢ごとの適正体重を紹介していきましたが、シンガプーラは成長が非常に遅く、最終的な大きさになるまでに15ヶ月から24ヶ月必要だといわれています。
また、いくらシンガプーラが小さいといっても、個体差があります。
成猫で4kgを超える大きさになったシンガプーラもいますので、ちゃんと自分のシンガプーラの大きさを把握しておく必要があります。
そのため、実は「何か月だからこれぐらい」と具体的に定めることは困難なのです。あくまで目安としてください。
年齢が同じでもお相撲さんと普通の人ではご飯を食べる量が違いますよね。
同じように、シンガプーラもその時々の大きさや体重によってエサの量を変えていく必要があります。
適正体重を保つために
適正体重はその時々の身体の大きさによって変わってきますが、適正体重がわかりにくいからといって無頓着になり、体重が増えすぎてしまうのはよくありません。
シンガプーラのためにも、適正体重を保ってあげたいですよね。
体重管理をしっかりしよう!
適正体重を保つために、シンガプーラの体重管理をしっかりしましょう。
具体的に、少なくとも週に1回は必ず体重を測ってあげましょう。
そうすることで、シンガプーラの体重の変化にすぐ気が付くことができます。
◆猫の体重の測り方
しかし、シンガプーラに「体重計に乗って!」と言ったところで、乗ってくれるわけではありません。
仮に乗ってくれたとしても、体重が測れるまでじっと待ってくれることはそうそうないと思います。
ここでは、猫の体重の測り方を紹介します。
猫と一緒に体重計に乗る
最も簡単に体重を測る方法です。猫を抱っこして体重計に乗り、自分の体重分だけ引けば猫の体重がわかります。
もしどうしても猫が抱っこをさせてくれなかったり、また自分が体重計に乗るのが嫌な場合は、キャリーケースに入れてキャリーケースごと体重計に乗せるのがいいでしょう。
キャリーケースの重さを引けば、猫の体重がわかります。
スケールで測る
猫用のスケールという体重を測る道具を購入して測る方法もあります。
スケールはとても座り心地のいい形をしているので、嫌がらず乗ってくれることが多いです。
子猫の場合動き回る可能性があるので、ツルツル滑るお椀などに入れてから乗せるなど、工夫をして体重を測りましょう。
滑るお椀に猫を入れる際は、タオルなどを敷いてあげるのを忘れずに。
◆猫が運動で痩せることは難しい
猫は人間や犬みたいに有酸素運動が得意ではないので、運動で痩せることは難しいのです。
そのため、エサの量を調節して体重管理をする必要があります。
◆ダイエットフードをあげよう!
猫の体重を減らす際、ただやみくもに食事量を減らせばいいわけではありません。
人間のダイエットも、ただ食事量を減らすだけでなく朝昼晩バランスよく食事をとることが大事だといいます。猫もそれと同じです。
猫も急激な食事制限は脂肪肝やリバウンドの危険性を高めてしまいます。
もしシンガプーラが肥満気味になってしまったら、ダイエットフードをあげるのも手です。
市販のダイエットフードは、三大栄養素とビタミンとミネラルがおおむね基準を満たすように含まれているうえ、適度な繊維も含んでいるので満腹感を得ることができます。
飼い主さんが自分でエサのカロリー摂取量の調節をするのは難しいですが、ダイエットフードだと楽にシンガプーラのカロリー調節ができます。
ラベルの製品情報を見て自分で選ぶのもいいですが、不安であるなら獣医さんに相談するようにしましょう。
◆エサを変える時は注意!
エサを新しいフードに変える場合は、少なくとも一週間以上かけて変えていく必要があります。
いきなりエサの全量を交換してしまうと、フードに含まれている栄養素を十分消化することができずに、下痢やおならの原因となってしまう場合があるからです。
そのため、猫のエサを変える際は猫の消化酵素がフードの変化に追いつくよう、全量の10%くらいから徐々に入れ替えていくようにしましょう。
シンガプーラにいつまでも健康でいてもらうためにも、体重管理はしっかりとしてあげましょう。
まとめ
シンガプーラは皮膚疾患や尿路結石などの病気にかかりやすいので、低アレルゲンでミネラルのバランスがとれたエサを選ぶなど、エサ選びに工夫が必要です。
シンガプーラは年齢ごとの適正体重はあってないようなものなので、その時々の身体の大きさや体重に合った量のエサをあげるようにしましょう。
また、シンガプーラに健康でいてもらうためにも、体重管理はしっかりと行ってあげましょう!
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