猫砂に使われているベントナイトは危険?特徴から使い方・処理方法まで

2020.09.30

猫砂に使われているベントナイトは危険?特徴から使い方・処理方法まで

猫の飼い主さんを悩ませる問題の一つが、猫砂選びです。猫砂の素材には、鉱物(ベントナイト)、シリカゲル、紙、おから、木があり、それぞれ多数の商品があります。一般的に猫が好む猫砂は鉱物系だと言われていますが、ネット上にはベントナイトは危険であるという情報が複数あり、使っていいのか不安になっている飼い主さんもいるでしょう。そこで、ベントナイトの猫砂の危険性について調べてみました。

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猫砂の種類

まず、猫砂の種類について、その特徴をご紹介します。

◆鉱物(ベントナイト)

鉱物系の猫砂には、粘土の一種である「ベントナイト」「ゼオライト」がありますが、主流はベントナイトです。
ベントナイトは、海底や湖底に堆積した火山灰が、浸食や風化、地熱による熱水作用を受けて生成された鉱物で、様々な分野で使用されています。
ベントナイトの猫砂は固まるタイプで、猫砂の中で最もがっちりと固まります。
そのため、オシッコの塊が一目でわかり、また崩れることなく回収できるので、猫トイレの片づけがしやすいのが特長です。
粒が小さく自然の砂に近い感触なので、猫が一番好むと言われています。
実際に比較実験を行なった例でも、使用頻度がダントツに高くなったそうです。
一方で、猫が砂をかいた時や掃除の時に、細かい粉塵が砂ぼこりのように舞い上がるという難点もあります。
猫や飼い主さんが吸い込んだ時に咳き込んでしまうこともあり、呼吸器系疾患を持っている猫や飼い主さんは気をつけた方がよいでしょう。
また、肉球の間に入り込みやすく、トイレから出た猫がついた砂を落とそうとして、トイレの周辺に砂が飛び散ることもあります。
鉱物であるため、捨てる際に不燃物として扱う自治体もあり、使用後の砂の保管が飼い主さんの負担になる場合もあります。

◆シリカゲル

シリカゲルは、乾燥材や脱臭剤として食品の包装の中に入っていることも多く、一般に馴染みのある素材です。
主成分は二酸化ケイ素で、吸着力に優れているため、水分をはじめとする様々な物質を吸着します。
シリカゲルの猫砂は固まらないタイプで、主にシステムトイレ用ですが、他の素材の猫砂に少量混ぜて使うと消臭効果が期待できます。
シリカゲルは、水晶や石英と同じ成分であり、毒性はありません。
猫が誤食しても体内で吸収されずに排出され、中毒を起こす心配のない物質といえます。
ホコリや粉塵も立ちにくく、扱いやすい素材です。
ごみに出す際には、不燃ごみとなります。

◆紙

紙の猫砂のメリットは、軽くて女性でも扱いやすい点でしょう。
また、水に流すことができる商品も多く、流せないものも燃えるごみとして出せるため、使用後の処理がしやすいです。
紙の猫砂は固まるタイプですが、ベントナイトほどしっかりとは固まりません。
白い製品や、オシッコを吸収すると色が変わる製品は、オシッコで汚れた部分が分かりやすく、掃除がしやすい面があります。
白いタイプの製品は、オシッコの色が分かるので、日々の掃除の時にオシッコチェックができるというメリットもあります。
また、粉塵は、ベントナイトに比べると少なめです。
一方で、大粒の商品が多く、猫によっては使ってくれない場合があります。

◆おから

豆腐の搾りかすであるおからを使用しているので、猫によっては食べてしまう子もいますが、心配はありません。
おから特有の匂いがあり、排せつ物のニオイと混ざって独特の悪臭を生じる場合があります。
また、匂いが強い製品もあり、猫によっては匂いを嫌って使ってくれないことがあります。
水に流せるタイプなので、使用後の処理が簡単です。
粒が小さめで、吸水性が高いです。

◆木

木の猫砂は、おがくずやヒノキのチップでできていて、燃えるごみとして出すことができます。
水に流せる製品もあり、使用後の処理がしやすいのがメリットです。
ベントナイトと同じ程度の粒の大きさのものが多く、猫が比較的使用してくれやすいです。
砂が飛び散りにくい点はメリットですが、製品によっては細かなホコリが立つので猫や飼い主さんが咳き込むこともあります。
比較的軽い製品が多く、扱いやすい点もメリットです。


固まる猫砂と固まらない猫砂の違い

猫トイレ

◆固まる猫砂の特長

固まる猫砂は、トイレのボックスに直接砂を入れて使用するタイプです。
オシッコをすると塊になるため、スコップで取り除きやすく掃除の手間が楽になります。
また、汚れた部分だけを取り除けばよく、経済的です。

◆固まらない猫砂の特長

固まらない猫砂は、主にシステムトイレで使用するタイプです。
システムトイレ用ではない固まらない猫砂は、掃除が面倒であり、またトイレの中に汚れた砂が残ってしまうので衛生的ではありません。
システムトイレ用の場合、オシッコは猫砂を素通りしてすのこの下のトレーに敷いたペットシーツに吸収されます。
ウンチをその都度取り除けばよく、片づけの手間が軽減されます。


ベントナイトの猫砂の使い方

ベントナイトの猫砂は固まるタイプなので、トイレのボックスに直接入れて使います。
ベントナイトは鉱物であるため、一般には不燃ごみとして出さなければなりません。
しかし、ゴミの分別法は自治体によって異なり、一部の自治体では燃えるゴミとして出すことが可能です。
ベントナイトに限らず、猫砂やうんちを捨てる際には、お住まいの自治体の公式サイトで清掃関連の部局が出しているゴミの捨て方を確認しましょう。


ベントナイトの猫砂は危険?

ネット上には、ベントナイトの猫砂は有害であるとの記事が複数見られますが、実際に危険性があるのでしょうか?

◆ベントナイトが有害だと言われるのは

ベントナイトについてのネット上の記事では、ベントナイトの危険性として以下のようなことが挙げられています。

・ベントナイトの毒で低カリウム血症になる
・腎臓病になる
・胃や腸にこびりつく
・喘息の原因になる

◆通常使用なら特に問題はない

ベントナイトが危険であるという情報のもとになったのは、ベントナイトを含む猫砂を食べてしまう「異食症」の猫がベントナイトを大量に食べてしまった結果、低カリウム血症と重度の貧血を起こしたという症例からです。
異食症とは、食べ物ではないものを好んで食べてしまう症状で、「ウールサッキング」なども異食症の一つです。
上記の症例では、(1)異食症の猫が、(2)大量にベントナイトを食べてしまったことが原因であり、さらに症例報告は1例と限定されています。
このため、通常の使用方法であれば心配はないとの見解が、獣医師監修のサイトでも明記されています。
また、「腎臓病になる」という情報については、情報元も不明であり、信頼性はありません。
腎臓病に限らず、ベントナイトの猫砂の使用と特定の病気の関連性については、報告がないそうです。

◆粉塵に気をつける

では、「喘息の原因になる」という点は、どうでしょうか?
ベントナイトは、非常に細かい粒子であり、呼吸によって容易に肺の中に吸い込まれます。
そのため、「第1種粉塵」に分類されていて、最大許容濃度が厳格に定められています。
人間では、ベントナイトの猫砂を吸い込んだことが原因とみられる症例が、日本でも報告されています。
これらの症例では、痰の中にペットのトイレ砂の主成分であるケイ素とアルミニウムが認められ、ベントナイトによる「塵肺症」と診断されました。
また、猫での症例は報告されていないものの、獣医師の中には、猫砂(ベントナイトかどうかは不明)が原因とみられる猫の喘息を診た例もあるようです。
猫の喘息とベントナイトの関連性は、現在、証明されているわけではありませんが、粉塵を吸い込まないように気をつけた方がよいでしょう。

●あわせて読みたい
【獣医師監修】猫の喘息の原因・症状・治療法は?

猫の喘息は、気管支が炎症を起こし突然狭くなることで、気道閉塞を引き起こしてしまう呼吸器の病気です。猫が喘息になると、発作的に咳やくしゃみ、嘔吐、呼吸困難などの症状がみられ、呼吸がしにくくなり、とても苦しい状態になります。喘息は「アレルギー性気管支炎」「慢性閉塞性肺疾患」など、様々な病気の名前で呼ばれることもあるようです。 もし、猫が喘息になった場合は、どのような治療方法があるのでしょうか。

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◆ベントナイトの猫砂を食べてしまったら

ベントナイトの猫砂を食べてしまったら、どのように対処すればよいのでしょうか?
上記のとおり、ベントナイト中毒を引き起こすのは、大量に食べてしまった場合です。
そのため、グルーミングなどで体や足についた猫砂を口にしても、直ちに健康に影響を及ぼすことはないでしょう。
しかし、ベントナイトに限らず、固まるタイプの猫砂を食べてしまうと食道に詰まる可能性があります。
愛猫が猫砂を食べてしまう場合には、まず、猫砂の種類を変えてみましょう。
それぞれの猫には好みがありますので、すぐには気に入るものが見つからないかもしれないので、いろいろなタイプを試してみるとよいでしょう。
また、猫砂を食べてしまう原因がフード不足の場合には、適正な量をきちんと計量して与えるようにしましょう。
フードが好みではないという可能性もあるので、嗜好性の高いフードや好物を与えることで、食に対して関心を向けることも一つの方法です。
異食症の原因は、まだハッキリとは分かっていません。
現在、分かっているのは、内部寄生虫や栄養障害などの病気による場合と、精神的なものが関与している場合があるという点です。
猫砂を食べてしまう猫は、ストレスを感じている可能性があります。
飼い主さんが一緒にいる時間や遊びの時間をたっぷりと取ってあげたり、安心できる場所を用意してあげたりすると、改善する可能性があります。


おすすめのベントナイト系猫砂

上述のとおり、猫が最も好みやすい猫砂は、自然の砂に近い鉱物系のものです。
しかし、ベントナイトの猫砂は粉塵が立ちやすいのが難点であり、猫やご家族に呼吸器系の病気がある場合には、使用を控えた方がいい場合もあります。
これらのことから、おすすめなのが「ダストカット」された高品質な鉱物系のものです。
ダストカットされた猫砂は、通常のものよりホコリが立ちにくくなっているので、粉塵を吸い込む心配がかなり低減されます。


まとめ

猫砂を掘る子猫

ベントナイトの猫砂の危険性を指摘する記事が、ネット上には見られます。
しかし、これらの元となっているのは1つの症例であり、異食症により大量に食べてしまって健康被害が出た例です。
ベントナイト自体は、食品添加物をはじめとして様々な場面で使用されている安全な物質です。
過剰に恐れる必要はなく、通常の使用方法であれば特に危険なものではありません。
ただ、ホコリが立ちやすく、呼吸器系の病気のある猫やご家族がいる場合には、注意が必要でしょう。
ベントナイトの猫砂を使用する際には、ダストカットされた高品質のものを選ぶことをおすすめします。



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SHINO

SHINO

保護犬1頭と保護猫3匹が「同居人」。一番の関心事は、犬猫のことという「わんにゃんバカ」。健康に長生きしてもらって、一緒に楽しく暮らしたいと思っています。


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