猫はとうもろこしを食べても大丈夫!栄養価と与える時の注意点

2024.02.22

猫はとうもろこしを食べても大丈夫!栄養価と与える時の注意点

猫は飼い主さんの食べるものに興味を示すことが多く、とうもろこしも例外ではありません。 本来肉食動物である猫にとうもろこしを与えてもいいのか気になる飼い主さんも多いでしょう。 今回は、猫ととうもろこしについて、栄養素や与える際の注意点を含めてご紹介します。

【掲載:2022.05.6  更新:2024.02.22】

猫はとうもろこしを食べても大丈夫!

とうもろこし

とうもろこしには猫が中毒を起こす成分は含まれていない為、基本的には、猫にトウモロコシを与えても問題はありません。

実際、キャットフードの多くはトウモロコシを原材料に含み、動物病院で販売されているものでも使用されていることがあります。

しかし、本来肉食動物である猫は穀類や野菜といった植物を消化する能力が低いので、とうもろこし自体は絶対に必要な食べ物ではなく、与える量や与え方には注意が必要です。
一体どのような点に気を付ければよいのか、注意点やとうもろこしの与えていい部位についてご紹介します。


猫にとうもろこしを与える際の注意点

◆与えていいのは実のみ

猫に与えてもいいのはとうもろこしの実の部分だけです。

とうもろこしの実は一粒ずつセルロースでできた薄皮に覆われていますが、薄皮は消化がしにくいので、丁寧に取り除くか、細かく刻んで与えるとよいでしょう。
他のとうもろこしのひげや葉っぱ、芯といった実以外の部分は与えてはいけません。

先程薄皮は消化がしにくいとお話ししましたが、とうもろこしの葉っぱやひげに関しても消化がしにくい物となりますので、与えないようにしましょう。
また、とうもろこしの芯には栄養がないうえ、消化に良くありません。
かじっているうちにかけらを誤飲してしまうと、喉に詰まることや腸閉塞になることがあるので、おもちゃ代わりに芯を与えることはやめましょう。

◆加熱してから与える

とうもろこしは生のままでは実も固く、消化がしにくい為、胃腸に負担をかけることになります。

猫にとうもろこしを与える際は、必ず『茹でる・蒸す・電子レンジでチンする』など加熱処理を行ってください。
塩分の過剰摂取を防ぐため、茹でる時には塩などで下味をつけたりしないようにしてください。

加熱した後は十分に冷まし、下を火傷しないように気を付けてあげてくださいね。

◆アレルギーに注意

トウモロコシは、イネ科の植物で「世界三大穀類」の一つです。

猫にも食物アレルギーを発症する子がおり、特に穀類に含まれるタンパク質「グルテン」はアレルギーの原因物質(アレルゲン)となりやすいです。
食物アレルギーのある子にトウモロコシを与えると、皮膚トラブルを起こしたり、深刻な下痢や便秘を起こしたりする可能性があります。

少量を与えて様子を見るか、あらかじめ動物病院でアレルギー検査を受けておきましょう。
与えた後にかゆみや皮膚トラブルが見られた場合には、アレルギーの可能性があるので、動物病院を受診することをおすすめします。

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◆とうもろこしの加工食品は与えない

人間用の食品である缶詰には食塩が添加されているため、猫に与えると塩分が過剰になります。
食塩・砂糖不使用のコーンの缶詰も販売されていますが、大事を取って新鮮な生のとうもろこしを茹でて与える方が無難と言えます。

また、いくらとうもろこしが食べても大丈夫な素材であったとしても、缶詰やポップコーン、クッキーやスープ、パンといった加工された食品は与えないでくださいね。

◆与える量は少量にする

トウモロコシは猫に与えても大丈夫な食材で、栄養も豊富です。
しかし、含まれる塩分や糖分が高く、カロリーが高い食べ物ですので、与える際には少量に留めておきましょう。

与える量は猫自身の体重によって変わりますが、目安としては1日1~2粒からスプーン1杯程度です。


トウモロコシの栄養素

本来肉食である猫のフードに、穀類であるトウモロコシが含まれているのは何故でしょうか?
そこには、トウモロコシの成分や栄養素が関係しています。
トウモロコシ(スイートコーン)に含まれる主な栄養素としては、下記のものが挙げられます。

炭水化物/ビタミンB1/ビタミンB2/ビタミンB6/ビタミンC/ビタミンE/ナイアシン/葉酸/パントテン酸/カリウム/マグネシウム/リン/脂質/たんぱく質/食物繊維など…

◆炭水化物はエネルギー源

炭水化物は糖質と食物繊維からなり、トウモロコシに含まれる主な栄養素です。
肉食動物である猫は炭水化物の消化は苦手ですが、小動物を食べていた野生時代には獲物の内臓などから少量の炭水化物を摂取していたと考えられています。
糖質はエネルギー源として利用される重要な栄養成分であり、食物繊維は胃腸の働きを助けます。

◆ビタミンB群は欠かせない栄養素

ビタミンB1、B2、B6、ナイアシン(ビタミンB3)、葉酸(ビタミンB5)、パントテン酸(ビタミンB9)は、水溶性のビタミンB群です。

ビタミンB群は、代謝や神経伝達物質の生成に関与する「補酵素」で、酵素が働くために必要です。
免疫機能の維持や体の成長に欠かせない重要な栄養素で、疲労回復効果もあります。

特に葉酸は、細胞分裂に重要な役割を果たしており、成長期の子猫や妊娠中の母猫は積極的に摂取したい栄養素です。
ビタミンBは、トウモロコシの粒の中にある「胚芽」という部分に多く含まれています。

◆カリウムは高血圧を防ぐ

カリウムには、細胞内の浸透圧の維持や細胞の活性の維持、筋肉の収縮や神経伝達を助けるという働きがあります。
体に含まれる過剰な塩分(ナトリウム)を体外に出す効果があり、血圧を下げる代表的な栄養素とされています。

カリウムが不足すると、脱水や食欲不振などの症状が現れ、重症化すると不整脈や心停止に至ることもあります。

◆体重管理に役立つ

トウモロコシは植物なので、細胞の一つ一つにセルロースでできた「細胞壁」を持っています。

セルロースは食物繊維であり、肉食動物である猫は消化することができません。
食物繊維は水を含むと量が増し、便の排泄リズムを整え、腸内に便が長時間残ることを防ぎます。

かさ増しされるので低カロリーのキャットフードを作ることができ、体重管理に役立ちます。
このため、キャットフードにトウモロコシを使っている商品が多いのです。

また、ビタミンBやカリウムには、肥満防止や利尿作用が期待できます。

◆キャットフードにおけるトウモロコシの表記

キャットフードの原材料としてのトウモロコシは、下記のように様々な表記をされています。

・とうもろこし
・コーン
・コーングルテン
 └トウモロコシを砕いてでんぷん(コーンスターチ)を製造する際の副産物で、タンパク質(グルテン)の溶液を濃縮、脱水、乾燥させたもの。

・コーングルテンミール

「ミール」(meal)とは粉状のものを指し、コーングルテンミールはコーングルテンを粉状に加工したもの。
キャットフードには、主なタンパク質源として使用されている。

・コーンフラワー

「フラワー」(flour)とは粉のことで、コーンフラワーはトウモロコシを粉状に小さく挽いたもの。

・ホミニーフィード
 └ホミニーフィード(Hominy feed)とは、ひきわりトウモロコシ(コーングリッツ)やコーンフラワーを製造した時の副産物。胚芽、皮などを含む。

★これらは単体で表記されることもありますが、トウモロコシとコーングルテンミールなどの穀類をまとめて、原材料欄に『穀類』と表記されているフードもあります。


まとめ

見つめる猫
猫は、本来肉食動物なので、穀物を含む植物を消化する能力が低いです。
世界三大穀類の一つであるトウモロコシも、猫にとっては消化の悪い食べ物なので、与え方には注意が必要です。
必ず加熱し、薄皮は取り除くか、細かく刻んで与えるようにしましょう。

また、穀物アレルギーが発症することがあるので、与えた後には様子を見てあげてください。
塩分や糖分を多く含むので、与える際はごく少量にとどめます。
目安としては、1日に1~2粒からスプーン1杯程度です。
甘みのあるトウモロコシを好む子には、少量であれば、よいオヤツになるでしょう。



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SHINO

SHINO

保護犬1頭と保護猫3匹が「同居人」。一番の関心事は、犬猫のことという「わんにゃんバカ」。健康に長生きしてもらって、一緒に楽しく暮らしたいと思っています。

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