1.猫の平均寿命はどれくらい?
2.猫の最高齢は?
2-1.ギネス記録
2-2.日本の長寿猫
2-3.長生きすると表彰してもらえる
3.猫の年齢を人間年齢に換算すると
4.猫に長生きしてもらうためにできること
4-1.完全室内飼いを心がける
4-2.年齢に合ったフードを用意する
4-3.適度に運動して適正体重を保つ
4-4.健康診断で病気の早期発見
5.まとめ
猫の平均寿命はどれくらい?
一昔前までは猫の平均寿命は5歳前後と言われており、あまり長く生きないイメージがついていました。
ですが現在私たちと生活を共にしている猫たちは、5年よりもはるかに長く生き、年々寿命が伸びてきていることを実感できますよね。
それもそのはず、令和元年に一般社団法人ペットフード協会より発表された「全国犬猫飼育実態調査」では、猫の平均寿命は15.03歳という結果が出されました。
一方で犬の平均寿命は全体で14.44歳というデータが出ており、一昔前の平均寿命が短いイメージの強かった猫の方が、長生きの傾向が強いという結果となったようです。
さらに細かく見ていくと、外に出る猫の平均寿命が13.20歳なのと比べて、外に出ない猫の平均寿命は15.95歳といった結果が出ていますので、いかに外の世界はリスクが多いのか数字を見ても分かりますよね。
外で生活をしている野良猫の平均寿命は、大学機関や各自治体の関連記事によると、3歳から5歳程度と言われており、その大半が生後間もない子猫のうちに死亡するとも言われています。
このようなことからも猫は室内で飼うことが推奨されており、完全室内飼いの猫も増えてきつつありますよね。
猫の寿命は個体差がありますが、生活環境や医療の充実によって、5年から15年程度に伸びたということは、猫にとっても人間にとっても喜ばしいことであると言えるでしょう。
猫の平均寿命は2015年頃から伸びてきたことが調査からの推移で分かりますが、そこには「ネコノミクス」と呼ばれる、空前の猫ブームが関係していると考えることができませんか?
人々の関心が猫に集まり、より猫を大切にしようという気持ちから、このような結果が出たのではと推測しても不思議ではないはずです。
ですが、あくまでこの実態調査は、猫の平均寿命を集計しているので、たくさんの飼い主さんが10年以上も前から、飼い猫に愛情を注いでいた賜物と言えるのではないでしょうか。
猫の最高齢は?
猫の平均寿命が伸びていることはとても喜ばしいことなので、世の中にどれぐらいの長寿猫が居るのかも気になりませんか?
猫の最高齢を知っておき、愛猫の寿命を伸ばすヒントにしてみるのもおすすめです。
◆ギネス記録
ガイドラインの基準に沿い、世界中から世界一の記録を登録する「ギネス記録」という存在をご存知でしょうか?
このギネス記録にも、最高齢の猫が記録されています。
現在ギネス記録に登録されている世界最高齢の猫は「クレームパフ」ちゃんと呼ばれるメス猫で、アメリカのテキサス州で1967年8月3日に産まれ、2005年8月6日まで生きたそうです。
その記録は38歳と3日となりますので、人間の年齢に換算すると168歳となり、ほぼ170歳に近いことからも、誰しもが認める長寿記録と言えるでしょう。
そしてクレームパフちゃんの飼い主さんであるジェイク・ペリー氏は、同時期に「アレン」ちゃんという名の猫も飼育しており、その子も34年と2ヶ月も長生きした長寿猫だったそうです。
2匹の長寿猫の飼育をしていたことからも、ギネスブックの編集者の目に止まり、秘訣を探ろうと調査されたようですが、風変わりな食事をとっていたことが明らかとなりました。
しかし食べ物と長生きの因果関係は見出せなかったため、何が秘訣となったかは明確になっていませんが、きっと幸せな家庭環境で愛情をいっぱい受けたことにより、天寿を全うできたに違いありません。
◆日本の長寿猫
日本で飼育されていた猫による長寿記録は、残念ながらギネス記録に登録されるような猫ちゃんは現在いないようです。
そして日本の長寿猫を調べてみると、青森県下北郡に住んでいた岡田さん宅で一緒に暮らしていた、「よも子」ちゃんという名のメス猫が、日本での最高齢記録ではないかと思われます。
1935年から1971年まで岡田さんと生活を共にしており、36歳であるということから1971年に地方新聞に掲載され、その後テレビでも紹介されて日本中で話題になったそうです。
しかし、残念ながら紹介された翌月に死亡が確認され、出生した年の証拠がなかったため、正式な記録としては残っていないと言われています。
◆長生きすると表彰してもらえる
飼い主としては愛猫に1日でも長く長生きしてほしいと願うものですが、長寿に突入する年齢になったのなら、生きてきた証として記録を残しておきたいものですよね。
そのような飼い主さんの願いを叶えてくれるのが、日本動物愛護協会の「長寿表彰」です。
元気で長生きしている猫ちゃんへの表彰となりますが、愛猫を可愛がり、毎日を共にしてきた飼い主さんへの感謝状にもなっているようです。
18歳以上の猫ちゃんであれば表彰状をもらえる対象となりますが、表彰してもらえるのは一匹につき一度のみとなり、生存証明書などが必要となるのでしっかりと確認してから申請するようにしましょう。
◆誕生日をお祝いしよう
猫ちゃんと飼い主さんにとって一年に一度のお誕生日。その日にはぜひお祝いをしてみましょう。
最近は猫ちゃんが食べられる猫用ケーキや、ちょっと豪華なごはんも登場していますし、ベッドなどの普段猫ちゃんが使用している用品を新しいものに買い替えるのもおすすめです。
保護された子でお誕生日がわからない…といった場合でも、おうちに来た日を記念日にしてしまうという手があります。いわゆる「うちの子記念日」ですね。
猫の年齢を人間年齢に換算すると
猫の年齢は1年経過した時点で1つ歳をとるという認識となり、私たち人間の年齢と比べてみると猫が実際何歳ぐらいなのかが気になるところですよね。
猫の年齢は、猫が産まれてから1年を経過した時点で生殖可能年齢を迎えることから、人間の年齢に換算して20歳程度に相当すると一般的に言われています。
そして生後1年を経過したあとは1年経過するごとに、人間で言うとだいたい4歳程度の歳をとっている計算となるようです。
なので猫がシニア期に突入すると言われている7歳頃には、人間で換算すると44歳、10歳に突入した頃には56歳、平均寿命と言われている15歳になると、76歳もの高齢となります。
そして長寿記録としての表彰が可能となる18歳を迎えれば、猫は88歳となりますので、人間であれば米寿を迎え、大変おめでたいお祝いをする年齢となりますよね。
私たちよりも圧倒的に寿命が短い動物となる猫ですが、人間に換算してみると私たち以上に長生きしてくれることがありますので、健康なまま天寿を全うしてほしいと願うばかりです。
猫に長生きしてもらうためにできること
猫の平均寿命は伸びてきているとは言われますが、すべての猫ちゃんが15歳を迎えた頃には、老化が始まっていることかと思います。
歳を重ねるということは、必ず老いるということになりますので、老化が進んだ中で、どれだけ健康で元気に過ごせるかが重要となってきますよね。
愛猫に1日でも長生きしてもらうために、飼い主さんは何をしてあげるべきなのでしょうか。
◆完全室内飼いを心がける
平均寿命の実態調査の結果からも分かる通り、家の外に出る子よりも外に出ない子の方が、寿命が数年伸びていることが分かりました。
このように大きな差が出る背景には、やはり外の世界には猫に対しての危険リスクがたくさん存在していることが挙げられるでしょう。
交通事故はもちろん、猫同士の接触により、感染症の原因となる細菌やウイルスをもらってくるなど、飼い主さんの目が届かない場所で、様々な危険が待ち受けています。
その分完全室内飼いであれば、それらのリスクは軽減してあげられますので、外と家との出入りを自由にしている子は、完全室内飼いにシフトしてあげるようにしましょう。
◆年齢に合ったフードを用意する
猫が毎日食べているフードも、高齢になってきたら見直しが必要となってきます。
猫の平均寿命が数年前から伸びてきた理由には、市場に出回っているキャットフードの品質向上も、要因になっていると言えるのではないでしょうか。
そしてライフステージに合ったキャットフートを選ぶことによって、猫の体に負担をかけることなく、必要な栄養やカロリーを摂取することが可能となります。
好きなだけ好きな物を食べていれば肥満に繋がりますし、肥満は様々な病気を併発することが多いので、猫には大敵な病気と言えるでしょう。
なので年齢に合ったフードをしっかりと選び、健康管理を怠らないことも大切です。
◆適度に運動して適正体重を保つ
肥満が猫の健康を脅かすのであれば、適度に運動することを心掛けて、適正体重を維持する手助けをしてあげる必要もあります。
猫は自ら体を動かして、健康維持しようとは思いませんから、いかに飼い主さんが愛猫を動かし、運動不足解消に繋げられるかが大切です。
老化が進めば運動量が低下するのは当然のことでもあるので、おもちゃを使った激しい運動ができないのであれば、室内を歩くだけでも構いません。
ご飯のときや排泄をするときに多く歩けるような環境を整え、少しでも運動をさせて長寿を目指していきましょう。
◆健康診断で病気の早期発見
愛猫の寿命を伸ばしてあげるためには、日頃の健康チェックも怠らないようにしてあげてください。
猫の寿命を脅かす一番の原因となるのは、やはり病気と言っても過言ではありませんよね。
高齢になればその分病気のリスクが上がりますので、定期的に健康診断を受けて、病気の早期発見に努めるようにしましょう。
猫は犬と違って極端に動物病院を嫌う子が多いので、定期的に病院を訪れることにより、少しずつ恐怖心を和らげてあげることも可能です。
獣医師さんのことを覚えることができれば、猫ちゃんのストレスも軽減できますので、最低でも1年に1回は健康診断を受けることをおすすめします。
まとめ
猫を家族として迎え入れた時点から、多くの飼い主さんは長生きさせてあげたいと願うことでしょう。
平均寿命が15歳との結果が出ている今、やはり飼い主さんは猫の体調管理を怠らないようにし、責任を持ってお世話をしなくてはいけません。
知識を持った人間が、本能で生きている猫たちの手助けをすることは、当然のことと言えますよね。
大変なように思えますが、年齢に合ったフードを選び、適度な運動をさせ、ストレスのない生活環境で完全室内飼いを徹底し、定期的に健康診断をしてあげる、ただそれだけです。
愛猫の寿命を伸ばすことができるのは飼い主さんだけですので、普段からたくさんコミュニケーションをとり、思いっきり天寿を全うさせてあげるように努力していきましょう!
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