1.猫がなかなかトイレを覚えない理由は?
1-1.トイレの環境に不満がある
1-2.ストレスによるもの
2.猫にトイレを覚えてもらう方法
2-1.大きなトイレを用意する
2-2.飼育頭数にあった数を用意する
2-3.きちんと掃除をして清潔を保つ
2-4.排泄物のニオイがついたものは処分する
3.猫がトイレを覚えないからといって叱らない
4.まとめ
猫がなかなかトイレを覚えない理由は?
猫がトイレを覚えないようであれば、その原因を追究して対策を行う必要がありますよね。
排泄は猫にとって健康のバロメーターとなりますし、毎日行うものなので粗相が続いてしまえば飼い主さん側にもストレスが溜まってしまい、双方にとって良くない結果となることでしょう。
猫がなかなかトイレを覚えない背景には、どんな理由が隠されているのでしょうか?
◆トイレの環境に不満がある
猫と一緒に暮らすことになったときには、どこのご家庭でもまずはトイレを用意することでしょう。
トイレを用意したのであれば、中に入れる猫砂も一緒に購入し、設置場所も考えなくてはいけませんよね。
しかし、とくに何も考えることもせず、トイレを用意した場合、猫自身がその環境を快適と思うことができず、不満を感じてしまうことがあるようです。
トイレは毎日使用するものですから、その環境が気に入らなければ、トイレを排泄する場所としての認識ができず、別の場所で粗相を繰り返してしまうのはある意味仕方のないことと言えるのではないでしょうか。
猫がトイレに対して不満を抱く理由として考えられるのは、以下のような原因が考えられます。
・トイレ掃除を毎日していない
・トイレの臭いが気になる
・食事場所の近くにトイレが設置されている
・安心して落ち着ける場所にトイレが設置されていない
・トイレのサイズが小さい
・猫砂の大きさが気に入らない
・1個のトイレを複数匹の猫で利用している
猫がトイレを覚えない一番の理由として挙げられるのは、やはり常に清潔が保たれていないことが挙げられますよね。
猫が排泄物に砂をかけるといった行動をとるのは、おしっこやうんちといった排泄物のにおいで自分の居場所を外敵に察知されないように、隠すといった本能がもともと備わっているからです。
縄張り意識の強い猫にとって、それぐらい排泄物のにおいは重要となっているので、掃除がしっかりとされていないトイレでは、排泄したくない気持ちが勝ってしまっても仕方ありません。
そしてトイレのにおいを消すために、芳香剤などをトイレ付近に設置している場合も、鼻の利く猫にとっては逆効果となります。
また、トイレの大きさや猫砂の形状、トイレの設置場所もトイレを覚えない要因となりやすいので、注意が必要と言えるでしょう。
とくに洗濯機の音がうるさい洗面所や、寝床の近く、人通りの激しくうるさい場所などはトイレの設置場所に相応しくないので、静かな場所に設置する配慮も必要となってきます。
◆ストレスによるもの
猫がトイレを覚えない理由は環境だけでなく、精神的な面でも影響することがあります。
たとえば飼い主さんの引っ越しや出産などで環境が変わったり、飼い主さんに怒られたりしてストレスを抱えることによって、トイレ以外の場所で粗相をしてしまうこともあるようです。
また、飼い主さんへの依存心が強い猫によく見られる「分離不安症」といった病気の猫ちゃんも、強いストレスからトイレを覚えないで粗相をするなどの問題行動を繰り返すとも言われています。
ほかにも去勢や避妊手術をしていない猫は、発情期になると本能的にマーキングをしますので、室内飼いであれば外に出られないストレスから、粗相をする頻度が多くなることも。
中には腎臓病や糖尿病といったおしっこの回数が増える病気や、膀胱炎のようにおしっこが出にくい病気の場合も、トイレ以外の場所での排泄が多くなるとも言われています。
猫自身がトイレを覚えたくても、覚えられない原因が隠れていることもあるので、ストレスにならないように原因を追究することも大切ですよね。
猫にトイレを覚えてもらう方法
なかなかトイレを覚えない猫に対して、飼い主さんはどのようにしてトイレトレーニングを行っていけば良いのでしょうか?
◆大きなトイレを用意する
猫のトイレトレーニングは、子猫時代から行うことが望ましいとされていますが、成猫からでもしっかりとトイレ環境を整えさえすれば、難しいことではありません。
まず飼い主さんがトイレ環境で注意しなくてはいけないのが、トイレを購入する際の選び方ではないでしょうか。
猫用のトイレは飼い主さんの生活空間に設置しなくてはいけないので、コンパクトでデザイン性の高い、飼い主さん好みの商品を選びがちになってしまいますよね。
しかし、トイレを毎日使用するのは猫となりますので、選ぶときには猫が落ち着いて用を足せる機能性を重視する必要があるのです。
猫の体の大きさに対してトイレの大きさは、1.5倍以上の大きさが理想とされていますので、猫が落ち着いて排泄できる環境を整えるためにも、大きめのトイレを選ぶようにしましょう。
◆飼育頭数にあった数を用意する
猫のトイレは大きさも重要ですが、1頭に対して必要な個数を準備しておくことも大切です。
きれい好きな猫の理想的なトイレの個数は、1頭に対して2個とされていますので、多頭飼育をされているご家庭の場合は、頭数×2個のトイレが必要と言えるでしょう。
縄張り意識の強い猫は、ほかの猫が利用したトイレを使用することに嫌悪感を抱く子も居ますし、そうなってしまうとトイレ以外の場所で粗相することも必然的に多くなってきますよね。
家の中でトイレは猫にとって、とてもデリケートでプライベートな空間となりますので、猫ちゃんの気持ちになって必要個数を用意してあげてくださいね。
◆きちんと掃除をして清潔を保つ
猫がトイレを覚えない最大の原因として考えられるのは、やはり清潔にしていないトイレ環境が挙げられます。
誰だって掃除を怠っているトイレで用を足すのは、気持ちの良いものではありませんよね。
これは人間だけでなく猫にも言えることなので、愛猫が排泄をした後は必ず掃除をして、清潔を保ってあげる必要があると言えるでしょう。
たとえトイレを排泄する場所と認識できていたとしても、清潔が保たれていなければ、別の場所を敢えて探して用を足すようになってしまうので要注意です。
◆排泄物のニオイがついたものは処分する
愛猫がトイレをなかなか覚えないで、別の場所で粗相を繰り返している場合には、排泄物のにおいがその場所に染みついている可能性があります。
猫はとても鼻が利きますし、縄張り意識の強い動物ですので、僅かに残った自分のにおいをたどって、敢えて同じ場所に排泄をして、自分の場所だとアピールすることがあるからです。
このような行動をする子の中には、多頭飼育環境で自己主張の強い子や、生活環境に不満がある子に多く見られますので、愛猫の性格をしっかりと把握し、トイレ環境の見直しをしなくてはいけません。
その際には粗相をした場所を徹底的に掃除し、排泄物のにおいが染み込んだものは処分して、再度粗相を繰り返さないような対策を心掛けましょう。
猫がトイレを覚えないからといって叱らない
飼い主さんからしてみれば、何度も粗相を繰り返す猫に対して憤りを感じるかもしれませんが、猫はそんな飼い主さんのやるせない気持ちを敏感に感じ取ります。
なかなかトイレを覚えないことに対して叱ったとしても、失敗したタイミングで叱らなければ意味がありませんし、叱るといった行為は愛猫にストレスを与えるだけとなるのでおすすめできません。
飼い主さんが叱る以前に、猫自身がちゃんとできないことに申し訳なさを感じているはずなので、トイレトレーニングは長い目で見て、一緒に行っていくことが大切です。
トイレ以外の場所で粗相をしそうになれば、トイレに連れて行って排泄を促し、トイレで排泄ができたのであれば、たくさん褒めてあげましょう。
このような行動を繰り返すうちに、猫はちゃんとトイレを覚えていきますので、焦らずに愛猫に寄り添う気持ちで、トイレを覚えさせてあげてくださいね。
まとめ
猫はそれぞれ個性がありますし、トイレをすんなり覚えてくれる子も居れば、なかなか覚えない子も居ます。
もちろん前者の猫ちゃんは面倒がかかりませんが、後者の猫ちゃんは面倒がかかるからこそ、トイレを覚えてくれたときの喜びがひとしおではないでしょうか。
大切なのは飼い主さんがその猫の個性を受け入れ、真摯に向き合うことだと思いますので、叱るようなことはせずトイレトレーニングに付き合ってあげてください。
トイレを覚えない猫ちゃんには必ず原因があるはずなので、その原因を追究し、トイレで排泄ができるように導いてあげましょう。
どんなに頑張って愛猫に寄り添ってもトイレを覚えないようであれば、動物病院の獣医師さんに相談してみるのも一つの手段です。
飼い主さん自身がストレスを溜めすぎないように、折り合いをつけてトイレトレーニングを行ってくださいね。
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