1.猫は暖かい所が好き
3.床暖房をつける時の注意点
3-1.床暖房の設定温度を上げすぎない
3-2.床暖房から逃げられる場所
3-3.長時間つけっぱなしにしない
3-4.低温やけどや熱中症になっていないか注意する
猫は暖かい所が好き

寒い季節になると冬毛を身にまとい、モコモコした姿に変化する猫ではありますが、いかにも寒さに弱いですといった見た目が、可愛らしく魅力的でもありますよね。
冬などの季節にはそんなモコモコの猫が見られるのはもちろん、猫の行動を観察してみると、いかに暖かい場所を見つけるのが上手いかということにも感心させられます。
猫の先祖はもともと熱帯地域に生息していた、「リビアヤマネコ」と言われていることもあり、現在を生きる猫たちは比較的暑さに強く、寒さに弱いとも言われているようです。
いくら換毛期に被毛が生え変わったとしても、猫は先祖の血を強く受け継いでいますので、体温調節がとても苦手な動物と言えるのではないでしょうか。
猫は進化の過程で環境にうまく順応していき、現在もたくさんの地域でさまざまな猫種が生存していますが、寒い国が原産国の場合、被毛が二重構造になっている猫種なども存在していますよね。
そして猫の体温は常に38度前後を維持していることもあり、温度差に対して敏感に反応することからも、寒い季節になると私たち人間よりも強く、冷気を感じていると考えられているようです。
このようなさまざまな理由も相まって、猫は必然的に暖かい場所を求めていますので、飼い主さんは愛猫が寒くないような環境作りを、日頃から心掛けてあげるべきと言えるでしょう。
猫の最適な室温
猫は平熱が高いことや、暑さに強いと言われていることからも、夏のような暑い季節は得意のような気がしますが、寒さよりも暑さの方が比較的得意というだけなので、夏は夏でしっかりと涼しい場所を見つけて過ごしています。
猫の体感温度は一年を通して28℃前後が適温だと言われており、室内をそれぐらいの温度に設定しておくことによって、快適に過ごせるそうです。
夏場は28℃だと私たち人間にとっては少し暑く感じる温度ではありますが、猫と一緒に暮らしている方は、愛猫が過ごしやすい生活環境を第一に考えてあげる必要がありますよね。
暑いのが得意だからといって室内を30℃以上で放置したり、毛皮を着ているからといって、28℃以下にエアコンを設定したりするようなことは止めてあげてください。
床暖房をつける時の注意点
最近では床暖房が備え付けのお家も増えてきていますので、暖かいところが好きな猫ちゃんが居るご家庭では重宝しそうですよね。
床暖房は床の下に備え付けられており、電気ヒーターの熱伝導で温めるものや、温水を流すものなどが主流となっており、普通の床と同じような見た目が特徴的です。
エアコンの暖房などは部屋の天井付近に熱が上がっていくので、足元が寒いままのことが多いですが、床暖房は一番体の中で冷えやすい足元を温めますので、血液の循環をよくして全身を温めてくれます。
しかし、人間にはとても効率の良い床暖房ではありますが、猫が使用する場合にはどんなことに注意すべきなのでしょうか?
◆床暖房の設定温度を上げすぎない
猫にとって快適な室温が28℃前後なのに対し、床暖房の表面温度は一般的に、32℃前後が適温と言われています。
猫は床が温かければそのまま喜んで寝転がりますので、体に直接触れる範囲が広い分、体感温度が必然的に高くなりますよね。
床暖房によっては温度調節ができるものもありますし、飼い主さんが寒いと感じて温度を上げてしまえば、猫にとっては暑いと感じる可能性が高くなりますので、床暖房の設定温度は普段から上げ過ぎないように心掛けておく必要があります。
◆床暖房から逃げられる場所
床暖房は床の一部だけでなく、床全体に入っていることがほとんどですので、部屋を閉めきってしまうと、暑いと感じたときの猫には逃げ場所がないので、体温の調節が難しくなってしまう場合があります。
愛猫が行き来できるようにドアの入り口を少し開いておく工夫や、キャットタワーや家具の上などに避難できるような工夫をしておくと安心です。
また、熱を通さないマットやカーペットなども販売されていますので、そのようなアイテムを利用すれば床の上でも体温調節が可能となります。
◆長時間つけっぱなしにしない
床暖房はONとOFFで調整できることもあり、ずっと付けっぱなしにしておかないことも大切です。
床暖房が大好きな猫ちゃんは多いですが、ついていないときには別の暖かい場所を自分で探せますので、上手に体温調節ができるような環境を整えておくようにしましょう。
床暖房をずっと付けっぱなしにしているだけでも、室内は乾燥していきますし、飲水量の少ない猫にとっては、床暖房が原因で脱水症状を起こすことも否めません。
◆低温やけどや熱中症になっていないか注意する
猫にとって床暖房は、人間よりも床に接する面積がどうしても多くなってしまうので、低温やけどや熱中症などが懸念されます。
低温やけどは40~50度のものなどに長時間接していると起こると言われており、体温の高い猫が床暖房を長時間使い続けると、低温やけどの危険性が上がっても不思議ではありませんよね。
皮膚が赤くただれて水ぶくれになったり、脱毛したりすることがありますが、猫は全身被毛に覆われていることもあって、飼い主さんが症状に気付き難いとも言われています。
床暖房は便利な暖房器具ではありますが、使用時に愛猫の具合が悪くなっていないかなどの確認も怠らないようにしておきましょう。
床暖房で低温やけどした時の対処法
低温やけどする前には、さすがに猫自身が熱さに気付きそうなものですが、猫は鼻で温度を感知する生き物なので、体全体で温度を感じとることがとても苦手です。
そのため床暖房をはじめとした暖房器具を長時間使った場合、そのまま気持ちよく寝入ってしまえば数時間が経過していることも多く、体調に何かしらの異変が生じてしまうことも否めません。
飼い主さんが愛猫の低温やけどに気付いたころには、重症化していることも少なくないので、いかに早く愛猫の異変に気付いてあげられるかが重要となってきます。
もし、飼い主さんが愛猫の低温やけどに気付いたとしたら、火傷した患部を濡れたタオルや保冷剤、氷袋などの冷たいアイテムをタオルで包み、10分以上冷やしてあげてください。
そしてなるべく早く動物病院を受診するようにし、適切な治療を受けるようにしましょう。
床暖房以外の暖房器具

床暖房が備え付けられているご家庭では、猫ちゃんに危険が及ばないような使い方をすれば、とても優秀な暖房器具といえますが、どのご家庭でも備えつけられているわけではありませんよね。
床暖房が備わっていないご家庭では、どんな暖房器具を用意しておけば、愛猫が快適に過ごせるのでしょうか?
◆こたつ
「猫はこたつで丸くなる」と言われているように、こたつが大好きな猫ちゃんは多いですよね。
こたつの中は四方が囲まれていて薄暗いこともあり、狭い場所が好きな猫にとって特別な場所と認識しやすいようです。
しかし、電気を入れたままのこたつで猫が長時間眠ってしまえば、熱中症になってしまうこともあるので、時々空気の入れ替えをするなどの工夫をしてあげてください。
◆エアコン
エアコンは室内の温度が自由に設定できるので、日常的に使用しやすい暖房器具とも言えるでしょう。
部屋を全体的に暖めることが可能ではありますが、室内が乾燥しやすく、熱が天井に上がりやすいので、小柄な猫が生活している床付近の温度は低いままのことがほとんどです。
そのため部屋を閉め切って使用するご家庭が多いとは思いますが、ほかの部屋との温度差が大きくなりすぎないように意識しておくことも大切です。
◆ホットカーペット
床の上に設置して使用するホットカーペットは、床暖房と同じように足元を温めてくれる暖房器具となります。
敷くだけですぐに使用できることもあり、冬場に活用しているご家庭も多いのではないでしょうか。
使い勝手のよいホットカーペットではありますが、床暖房と同じように低温やけどや熱中症の危険性がありますので、使用の際には猫の様子を見つつ使用するようにしてください。
まとめ
寒い季節になると便利な暖房器具を活用する機会が増えますので、床暖房のような暖房器具が大好きな猫ちゃんは多いですよね。
見た目は普通の床のように見えますが触れてみると温かいので、いつのまにかその心地の良さに、メロメロになってしまう猫ちゃんもたくさん居るはずです。
便利な暖房器具だからこそ、できることなら愛猫のために日常使いをしたいところですが、利用する際には猫が安全に使えるような配慮も必要になってきますよね。
温度を高くしすぎない工夫や、猫自身の体温が上がったときの逃げ場所などを準備しておき、安心して床暖房を使えるような環境を整えてあげるようにしましょう。
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