猫の食欲不振はこれが原因かも!あまりご飯を食べてくれない時の対処法。早めの受診が肝心

2022.11.17

猫の食欲不振はこれが原因かも!あまりご飯を食べてくれない時の対処法。早めの受診が肝心

猫の楽しみの一つである毎日の食事の時間ですが、何かしらの理由によりご飯を食べない様子が見られれば、飼い主さんはとても心配になってしまうことでしょう。 猫が食欲不振に陥る理由はさまざまですが、十分な食事量が摂取できない日が続いてしまえば、猫の健康に害を及ぼしますので、早急な解決が必要と言えますよね。 猫がご飯をあまり食べなくなる理由は何が考えられ、どのような対策をして食欲を取り戻してもらうべきなのでしょうか。

【掲載:2022.03.23  更新:2022.11.17】

猫がご飯を食べない!食欲不振の目安は?

猫の食欲不振を心配している飼い主さんにチェックしていただきたいのは、食欲不振の程度です。
いつもより食べるスピードが遅いのか、おやつしか食べないのか、少し残して食べるのか、全く食べないのか、その程度によって対応方法が変わってきます。

基本的にいつもよりご飯の食いつきが悪かったりあまり食べない様子でも、走ったり遊んだり、元気そうであれば問題のないことが多いです。
おやつしか食べない場合も、いつものフードに飽きているたり、おやつが美味しすぎてそれしか食べたくない!などの気分的な事情が考えられます。

注意したいのが、食べる量が明らかに減った時いつも食べているフードもおやつを食べ渋る様子が2~3日続い時です。
また、元気がなく、ごはんを全く食べてくれない水も飲まないほとんどご飯を口にしない状態が半日続くような場合は動物病院に連れていきましょう。

猫の食欲不振の原因

窓の外を見る猫

ご飯を食べることは生きることに直結するもので、すべての生物にとって「食」は重要であると言えますよね。

生きるために食べるはずが、何かしらの理由により食欲不振に陥った場合はどうでしょうか。

とくに猫は突然ご飯を食べなくなることがよくあるので、どのような理由で食べてくれないのか、とても気になりますよね。

美味しくて楽しい食事のはずなのに、食欲が低下してしまった場合は、体のどこかに不調があるのか、病気なのかと心配になってしまうことでしょう。

猫が食欲不振に陥る原因として、以下の理由があると考えられています。

◆環境が急に変わったストレス

猫は環境の変化にとても弱い動物で、精神的なストレスを感じると、食欲不振に陥ってしまうことがよくあります。

猫が食欲不振に陥りやすい原因として、以下のものが挙げられます。

  • 同じフードの味に飽きた
  • フードを切り替えたタイミング
  • 食事の環境に不満がある
  • 引っ越し
  • 新しい家族が増えた(人間の赤ちゃんやペットが増えるなど)
  • 来客の出入りが激しい
  • 発情期

食事は猫にとって一番の楽しみと言えますので、食事をする環境やフードが原因でストレスを感じることは少なくありません。

もともと猫は偏食の傾向が強い上に、フードの形状や食感、香りなどにも強いこだわりを持っています。

突然そのフードを美味しく感じられなくなることもあれば、飼い主さんが良かれと思ってフードを切り替えたタイミングで、新しいフードを受け入れられず、食欲不振になってしまうこともあるようです。

食事には楽しい記憶だけでなく、「これを食べたあとに嘔吐した」「得体の知れないもの(薬など)が入っていた」などの嫌な記憶を呼び起こすこともあるので、食べなくなったことに対しての原因を、しっかりと考える必要があると言えるでしょう。

ほかにも食事をする場所がトイレに近かったり、食器の縁にヒゲが当たったりすれば、それだけでストレスを感じてしまう子も居るようです。

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また、引っ越しや部屋の模様替えによって生活環境が変わること、新しい家族を迎え入れたり、来客といった知らない人の出入りが激しかったりしても、食欲不振になることがよくあります。

猫ちゃんの中には繁殖期に発情すると、食事が疎かになってしまうこともあり、避妊や去勢手術をしていない猫ちゃんは、とくに注意が必要と言われているようです。

◆病気

環境の変化によるストレスからの食欲不振だけでなく、病気からくる食欲低下は猫に多く見られるとされています。

猫は体調が悪くなった場合、体を極力動かさないようにして、自然治癒を心掛ける動物です。

元気がなくご飯を丸1日食べない場合や、水も飲まないなどの症状が見られる場合は、何かしらの体調不良や病気によって食事が摂れない可能性があります。

もともと健康な成猫の場合は24時間程度様子をみてもいいかもしれませんが、子猫や老猫は状況が深刻な場合もあり、様子をみるようなことはせず、早急に動物病院を受診するようにしましょう。


愛猫が食欲不振になったら

愛猫が食欲不振に陥ってしまった場合、様子をみるといってもやはり心配になってしまいますよね。

調子が良い状態でないことは明確ですので、少しでも苦痛を取り除いてあげたいと考える飼い主さんは多いはずです。

食欲不振で愛猫が元気を消失しているときに、飼い主にできることはあるのでしょうか?

◆ストレスになるものを取り除く

精神的にストレスを受けて食欲不振に陥っているのが明確な場合は、そのストレスの原因になっているものを取り除いてあげてください。

フードが原因なのであれば、元のフードに戻してみたり、ドライフードからウェットフードに変えたりなど、猫ちゃんの好みに合わせてフードを変更してみるのもおすすめです。

食器が原因であればストレスフリーな形状の食器に変えることや、食事の場所に不満があるようでしたら、もっと落ち着いて食事ができるような場所に変えてあげましょう。

引っ越しや新しい家族を迎え入れたことにより、ストレスを感じているような場合には、その環境に慣れるまでは一緒に居る時間を増やすようにし、少しでも気持ちが落ち着くような手助けをしてあげてくださいね。

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◆他に症状が出ていないか観察する

食欲不振に愛猫が陥った場合には、ほかに何かしらの症状が出ていないかの観察をすることも大切です。

猫は被毛に覆われているので、見た目的に異変があるのか気付き難くありますが、優しく体を触って外傷がないかなどのチェックしてあげてください。

体の内側で異変が起きている場合は、見た目での判断はとても難しいので、食欲の低下以外に嘔吐はしていないか、よだれを垂らしていないか、呼吸は正常なのかなどの観察を心掛け、気付いた点があればメモや画像に残しておくようにしましょう。

記録を残しておけば動物病院に連れていった際に、獣医師さんが瞬時に状況を把握できますし、適切な治療を早急に進めることもできるのでおすすめです。

◆水は飲めているか、排泄ができているかチェック

フードが食べられているか確認するだけでなく、水を飲むことができているか、という点の確認も食欲不振の際には必要になってきます。

水が飲めるか飲めないかで、どのような状態であるかの判断がしやすくなりますし、食べ物を食べなかったとしても、水が飲めているようであれば、すぐ死に至るケースは少ないので、ある程度の安心はできますよね。

また、排泄もしっかりとできているかの確認も、食欲不振の際には重要な情報となりますので、排尿や排便をしたかなどのチェックも怠らないであげてください。

1日のうちに何回水を飲み、何回排泄したかなどもメモに残し、その情報を元に適切な治療を行ってもらうようにしましょう。


猫の食欲不振は早めに動物病院へ!

猫の食欲不振は一過性のものだと考えて、そのまま放置してしまう飼い主さんは多く、数日放置してしまえば命の危険性が高くなる場合もあるので、数日間様子を見続けることはおすすめできません。

しかし、どのタイミングで動物病院へ連れていけば良いのか、判断が難しいと考える飼い主さんもいらっしゃるはずです。

もちろん個体差もあって、食欲不振の症状はさまざまではありますが、愛猫の命を守れるのは飼い主さんだけとなりますので、以下のことをしっかりと心掛け、愛猫の苦痛をできる限り早く取り除いてあげる手助けをしてあげましょう。

◆絶食状態が続くのは体によくない

愛猫が食欲不振に陥り、長時間に渡って絶食状態が続いてしまう場合には、猫の年齢と時間を目安にして、動物病院を受診するようにしてください。

生後間もない子猫の場合はとくに注意が必要で、人間の赤ちゃんと同じように糖分を貯蔵する機能が未発達なこともあり、食事を摂らない状態が長く続けば低血糖に陥る可能性も否めません。

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生後2ヶ月齢ぐらいまでの子猫は8時間以上、3ヶ月齢ぐらいまでの子猫は12時間以上、生後半年ぐらいまでの子猫は16時間以上食欲不振が続いているのであれば、すぐに動物病院へ連れていきましょう。

成猫の場合は24時間程度様子を見ても良いですが、高齢の老猫は24時間も様子を見ずに動物病院を受診してください。

そして食事だけでなく水も飲めない絶食状態が続いている場合は、36時間までが許容範囲内だということも覚えておきましょう。

絶食状態が続いてしまうとエネルギーを得るために、肝臓への負担が急激にかかってしまうので、「肝リピドーシス(脂肪肝)」と呼ばれる危険な状態に陥ることがあります。

命を危険に晒す可能性が高い状態となりますので、たかが食欲不振と思わずに、絶食状態の猫をそのままにしておくことは絶対にしないであげてください。

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◆長く様子を見ず、獣医さんに聞く

絶食状態ではなく食欲が低下した程度であれば、動物病院へ連れていくほどでもないと感じるところですが、前述した通り猫には個体差があり、食欲不振が長く続く状態を放置してしまえば、愛猫の命を危険に晒してしまうことに繋がります。

長く様子を見て後悔するよりも、早急に異変に気付いて獣医師さんに相談した方が、飼い主さん自身も安心できますよね。

とくに大きな病気でなかったとしても、愛猫が苦痛を感じているのであれば、その不安を取り除いてあげることが何よりも大切なのではないでしょうか。

判断が難しいと感じたことはプロである獣医師さんに任せ、愛猫が1分でも早く安心できるように手助けをしてあげてくださいね。


まとめ

動物病院で診察を受ける猫

猫と一緒に暮らしていて、あまりご飯を食べないといった食欲不振に陥っている場合、飼い主さんとしては心配をしたとしても、数日間は様子を見てみようと思う方は多いはずです。

しかし、たかが食欲不振だと思っていても、その裏には予期せない原因が隠されていることもあるので、飼い主さんから見る限り、明確な原因が分からないようであれば、様子を見るようなことはせずに、すぐに動物病院を受診してあげてください。

重篤な病気の場合や、絶食状態が長く続いた場合には、猫ちゃんの苦痛や不安な気持ちはどんどん大きくなっていってしまいます。

飼い主さんにできることは愛猫の気持ちに寄り添い、痛みや不安な気持ちを早急に取り除いてあげることですよね。

たかが食欲不振として見過ごすようなことはせず、動物病院に連れていき適切な治療を行ってもらうようにしましょう。



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たぬ吉

たぬ吉

小学3年生のときから、常に猫と共に暮らす生活をしてきました。現在はメスのキジトラと暮らしています。3度の飯と同じぐらい、猫が大好きです。


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