猫のためにキャットステップを設置してあげたい!安全なDIY方法とは?

2022.06.27

猫のためにキャットステップを設置してあげたい!安全なDIY方法とは?

運動能力の高い猫は、動かずにいると運動不足に…。 そんなときに役立つアイテムがキャットステップ。 猫ちゃんも大喜びで遊んでくれるキャットステップとは何なのか、そして安全なDIY方法について詳しくお伝えします!

【目次】
1.優れた運動神経の猫

2.“のんびり”&“アクティブ”を繰り返す猫

3.運動不足によるリスクとは?
 3-1.身体の筋肉や骨、関節が衰える
 3-2.太る
 3-3.ストレスが溜まる

4.猫の運動ってどのくらい必要なの?

5.猫が喜ぶ!!上下運動に大活躍する“キャットステップ”とは?
 5-1.壁などの省スペースに取り付けが可能
 5-2.安定感のあるアイテム
 5-3.インテリア性もある
 5-4.設置箇所を選んで、愛猫だけの仕様に!

6.キャットステップはDIYができる?
 6-1.材料を準備する

7.さまざまなアイデアで愛猫仕様のステップのDIYも

8.キャットステップをDIYするときの注意点
 8-1.①猫がスムーズに遊べる配置・掃除ができる高さで衛生的に
 8-2.②耐荷重を考慮した板と金具を使って安全に
 8-3.③壁の下地はしっかりとチェック
 8-4.④ステップの幅と長さ
 8-5.⑤キャットステップの下周辺はすっきりさせる
 8-6.⑥飼い主のケガに注意する

9.まとめ

優れた運動神経の猫

猫

高く狭い場所でもスムーズに動ける驚異的な身体バランス、素早く動く小動物をサッと捕まえる反射神経、高所から地面に転ばずに着地できるジャンプ力、獲物を見つけたときに颯爽と駆けるスピード。数々の能力を自在にあやつる猫は、動物界においてトップクラスの運動神経の持ち主です。
バネのようにしなやかに伸び縮みする背骨や、跳躍力のカギを握る足などにより、ジャンプ力も高いと言われています。


“のんびり”&“アクティブ”を繰り返す猫

リラックスしている猫

とは言え、猫は四六時中動き回っているわけではありません。ふだんの猫は、ゆったり歩いたり、遠くを見つめるように座っていたり、太陽のあたる場所でゴロゴロと日向ぼっこしたりと、のんびり過ごすことが多いでしょう。ゆったりした動きを見ていると、多くの人が癒されるものです。
しかし、本来の猫は狩猟をして生きのびる動物ですから、飼い猫となった今でも本能的に周囲にアンテナを張り巡らしています。ふとした瞬間に「走りたい」「ジャンプしたい」「動きたい」と、運動会のようにアクティブに動く様子も見られるでしょう。


運動不足によるリスクとは?

猫の年齢にもよりますが、1日のタイムスケジュールは「寝る・ごはんを食べる・のんびりする」と過ごすことが多いでしょう。室内猫なら、狩猟をしなくても食事ができますから、特に問題ないように思えるかもしれません。
しかし運動不足によるリスクがあるので注意が必要です。

◆身体の筋肉や骨、関節が衰える

猫は本来アクティブに動くための身体構造をしているため、動かずにいると筋肉や骨が退化してしまうおそれもあります。筋肉は使わずにいると失われてしまいますし、骨や関節はギシギシと動きづらく、可動範囲も狭まります。

◆太る

運動不足になると、食事で摂ったカロリーが消費できないため、太ります。
肥満と言われる体重になれば、骨や関節への負担が増えるので猫ちゃんにとっても良いこととは言えないのです。

◆ストレスが溜まる

近年は猫の安全のために完全室内飼いをするケースが増えていますが、動く範囲が制限されるため猫のストレスにもつながっています。好奇心旺盛な猫ちゃんの刺激になるものがない場合、「何だか分からないけどイライラするな…」という気持ちになることも多いかもしれませんね。


猫の運動ってどのくらい必要なの?

首をかしげる猫

猫は運動不足によって、心身ともに弱まるリスクが隠されています。本来、獲物を俊敏に捕まえられるほど運動神経のよい動物ですから、室内飼いでも適度な運動が必要です。猫が1日に必要な運動量は、それほど多くありません。

猫の年齢や性格などによって「運動好き・運動嫌い」と個体差がありますが、1日15分程度、長くても30分程度を目安に考えておくといいでしょう。
ゴロゴロのんびりした猫はとても可愛らしいもの。でも、運動不足にならないように、猫が自然と動きたくなる環境づくりを整えてあげることが大事です。

猫は犬と違って散歩に行く習慣がないため、猫じゃらしなどの猫用おもちゃを使って、飼い主さんが一緒に遊んであげるのも運動のひとつです。

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猫が喜ぶ!!上下運動に大活躍する“キャットステップ”とは?

キャットステップ

猫は、平面を走り回って動くよりも、“上下”に昇って降りるような動きが運動不足やストレスには良いとされています。そこで活用したいのがキャットステップです。キャットステップの特徴とメリットについて見ていきましょう。

◆壁などの省スペースに取り付けが可能

猫の運動アイテムと言えば、キャットタワーをイメージする人も多いのではないでしょうか。キャットタワーで人気があるのは床に置くタイプですが、それなりのスペースが必要になります。キャットステップなら、利用していない壁面に取り付けることができるので、省スペースと言えるでしょう。

◆安定感のあるアイテム

キャットタワーには、床と天井に突っ張るタイプ、床に据え置きするタイプと大きく分けて2種類あります。このうち、据え置きタイプは地震で倒れる心配もぬぐえません。
一方でキャットステップは、壁にしっかりと固定でき丈夫というメリットがあります。

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◆インテリア性もある

市販のキャットステップには、実用性とデザイン性を兼ね備えたものが多いです。ステップには、木製やアクリル樹脂といった素材、長方形や半円といった形状など、さまざまなものがあります。豊富なバリエーションのなかから、お部屋のインテリアに合わせることも可能です。

◆設置箇所を選んで、愛猫だけの仕様に!

キャットステップの嬉しいメリットは、愛猫のためにカスタマイズできるところでしょう。

・何枚ものステップを等間隔に…
・違ったデザインのステップを取り付け
・キャットステップとキャットタワーを隣同士に
など、いろいろなレイアウトによって愛猫の体格や性格に合わせて取り付けが可能です。


キャットステップはDIYができる?

愛猫のために、さまざまなアイデアでキャットステップをDIYしている飼い主さんもたくさんいます。キャットタワーと違い、キャットステップの構造はシンプルなので自作しやすいからでしょう。キャットステップのDIY方法について見ていきましょう。

◆材料を準備する

行き当たりばったりで作ると、「材料が足りなかった」「配置のスペースに余裕がなかった」などのトラブルがあります。まずは、大まかにでも図面を書いて、サイズに合わせて必要な材料や道具を洗いだしましょう。
ステップに利用できるものは、ホームセンターやインターネットなどでの購入が可能。木製の板をはじめ、樹脂製のパネルやすのこなども利用している方が多いです。
ステップを壁に取り付けるための「受け金具」、ビスを留めるときの「電動工具」もあると便利です。何ヶ所ものビス留めは、手動だと時間がかかって疲れます。電動工具を使えば、短時間で作業できるうえ、しっかりと固定ができます。


さまざまなアイデアで愛猫仕様のステップのDIYも

キャットステップ

市販のウォールシェルフをキャットステップにする飼い主さんも多いです。カットされた木材とネジがあるので、作りやすいかもしれませんね。
ただ、強度的に心配になるため、補強用に金具をプラスすることもおすすめです。

「賃貸だから穴があけられない…」という場合は、角材にアジャスターをつけた「ディアオール」の利用も注目したいDIY方法です。天井と床の間に縦方向に取り付けたディアオールは、角材に金具を取り付ければ強度も高く、壁に穴をあけなくても施工ができます。

また、持ち家派の人も賃貸派の人も可能なDIY方法がカラーボックスを使ったキャットステップ。高さを違わせて階段状にするだけで、穴開けやビス止めが不要です。並べるだけでOKなうえ、棚の部分は収納に使えるので、一石二鳥かもしれませんね。
ただし、猫ちゃんの安全のために、グラグラと揺れないような配置をすることが大事です。


キャットステップをDIYするときの注意点

自分でアイデアを考えて「愛猫だけのキャットステップ」を作っていくDIYは楽しいですよね。愛猫が喜んで遊んでくれるように、注意点をおさえておきましょう。

①猫がスムーズに遊べる配置・掃除ができる高さで衛生的に

キャットステップの高さや数、配置などは、猫の特性を考えつつ計画してみましょう
「使っていない壁に作ろう」と飼い主さん目線で思っても、ふだん猫が寄り付かない壁面なら作成後も遊ばない可能性もあります。「猫のお好みの場所」「猫のトイレの場所」など、猫のいつもの動線も参考にして考えてみてくださいね。
また、あまりにも高い場所に作ると、ステップの汚れが見えづらくなります。「汚れが見えない=掃除が行き届かない」となり、猫ちゃんにとっても不衛生な環境に…。
汚れが見えやすい配置にすれば、頻繁にお手入れができるので清潔になります。

②耐荷重を考慮した板と金具を使って安全に

キャットステップを作るときに重要なのは「猫の安全」です。
いくらインテリアにマッチした可愛らしいデザインのキャットステップを作っても、強度が弱ければ猫が危険にさらされます。その上で動いたりジャンプしたりと激しい動作がともなうため、本来の猫の体重以上の負荷がかかってしまうのです。たとえば、ステップを固定するL字型の金具は、商品ごとに耐荷重が違います。
また、100円ショップでも、金具や木材のボードなどを買うことができます。ただし、これらは小物を置く程度の飾りなどに適したものであって、「猫ちゃんが乗る」ことは想定されていません。
強度のしっかりしたものを選び、何よりも安全性を重視して材料を準備してくださいね。

③壁の下地はしっかりとチェック

住宅の壁の内側ですが、柱と柱の間は空洞になり、それに石膏ボードや板材などが覆われ壁が構成されています。柱の部分への取り付けなら固定力も高いですが、石膏ボードの奥が空洞になっている部分に取り付けるとすぐに落下するので注意しましょう。
昔からある定番の下地の探し方は、壁を叩いて音の変化で知る方法です。しかし、DIY初心者の方は「音の違いがよく分からない」ということも多いでしょう。
市販の下地センサーがあれば、高い精度で下地を探すことができます。

④ステップの幅と長さ

「細い・短い」というステップとなれば、猫は単に通るだけしかできないかもしれません。
キャットステップは、猫が遊びの際に通り道にすることもあれば、ゆったりと猫が寝そべって遊ぶこともあるでしょう。猫がゆったり使えるように、ステップの幅に配慮してくださいね。

⑤キャットステップの下周辺はすっきりさせる

キャットステップに昇ったとしても、着地面にさまざまな障害物が置かれていると、猫は下りづらくなってしまうでしょう。
着地の際に、何かにぶつかってケガをしては大変です。周辺はすっきりさせておくと安心です。

⑥飼い主のケガに注意する

DIYをするなら、ケガに注意しなければなりません。脚立やイスなどを使った作業になるかと思いますが、バランスを崩さないようにしましょう。ひとりで作業をすると、道具を取ろうとした際にバランスが悪く落下するリスクもあります。
誰かに手伝ってもらうなどして作業中の安全にも十分に配慮してくださいね。


まとめ

キャットステップ

好奇心旺盛な猫のワクワクを引き出すアイテム「キャットステップ」。
室内飼いの猫も、楽しく遊べるキャットステップがあれば、運動不足解消につながります。
市販のものでももちろんいいですが、飼い主さんの感性で愛猫だけのキャットステップをDIYするのもいいでしょう。お部屋の雰囲気に合わせたデザイン性、猫の喜ぶ姿を思い浮かべて作るのは楽しいですよね。
ただ、猫が飛び乗って過ごすキャットステップのDIYに求められるのは、猫の安全です。

飼い主さんの作り方や部品の強度が悪ければ、猫の落下による事故のトラブルも…。
柔軟な体を持つ猫も「受け身が取れない」「落下場所に危険なものがあった」などによりケガをする可能性もあります。
市販の道具を使う、DIYで作る、業者さんに依頼する…など、キャットステップを作るときにはさまざまな方法があります。
いずれの選択肢を選ぶにしても、愛猫の安全を最優先に考えてみてはいかがでしょうか。



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中岡 早苗

中岡 早苗

可愛い猫ちゃん達に囲まれながら、猫の知識や暮らしを日々学んでいます。 学んだ情報はどんどんお伝えしていきます。楽しいネコライフをおくりましょう。


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