1.猫に柿を与えても大丈夫?
1-1.特に大きな問題はなし
1-2.渋柿や干し柿は与えない
2.猫に柿を与える時の注意点
2-1.進んで柿を食べさせる必要はない
2-2.少量ずつ与える
2-3.皮や種は取り除く
2-3.おやつ程度に留める
3.猫が食べられる果物と気を付けたい果物
3-1.食べられる果物①りんご
3-2.食べられる果物②梨
3-3.食べられる果物③桃
3-4.気を付けたい果物①ぶどう
3-5.気を付けたい果物②いちじく
3-6.気を付けたい果物③キウイ
3-7.気を付けたい果物④柑橘類
4.まとめ
猫に柿を与えても大丈夫?
先にお話すると柿は与えても大丈夫です。
柿は果物の中でも炭水化物を多く含み、腹持ちの良い食べ物です。
また柿の含有しているビタミンでは、ビタミンCが最も多く、加齢や運動でおこる酸化ストレスや、関節炎などの病気の予防や治療に役立ちます。
また、柿は渋みのあるタンニンがあることで知られています。タンニンはポリフェノールの仲間で、毛細血管の浸透性を高めで血圧を調整する作用があります。
柿には猫にとって良くない成分は含まれていないため、食べても大丈夫なのです。
とはいえ、健康な猫は体内でビタミンCを生成できます。人間のように食べ物から接種しなくてはならない必須ビタミンではありません。
しかし、病気などで体内で生成が十分できないときは、ビタミンCを食べ物から摂取する必要があります。
◆特に大きな問題はなし
猫が柿を食べても問題ありません。そこでもう少し柿について調べてみましょう。
柿の成分でビタミンCやタンニン以外に良い成分があるのでしょうか。
柿には必須アミノ酸の一つでもあるアルギニンが含まれています。アルギニンは、尿素サイクルの活性を促進する成分です。
また柿にはマグネシウムやカリウムも含まれています。骨や歯の構成に欠かせないカルシウム、利尿作用があるカリウム。
カリウムを取ることは、腎・泌尿器の疾患や尿石症など腎臓病の予防にもなります。
◆渋柿や干し柿は与えない
柿は与えても問題ない果物とお話しましたが、一言に柿といっても2種類あります。
・干すなど加工してからでないと食べられない渋柿
甘柿
甘柿は猫に少量与えても問題ありません。甘柿の食感などが好きな猫ちゃんもいます。
渋柿
渋柿には水溶性タンニンが豊富に含まれているため、強烈な渋みがあります。
猫の味覚でも渋みを感じます。好んで食べはしませんし、生の渋柿を与えるのはやめましょう。
渋柿は、加工することを前提に栽培されてきました。
また、野生動物も生では食べないために、他の作物のように被害に合いにくいメリットがあります。
渋柿を干した干し柿は十分乾燥させた状態にあるため、植物繊維とカリウムが生の状態より凝縮されています。
干し柿になるとカリウム含有量の多い果物上位にランクインされるのです。
カリウムは、人間の腎不全の病気のあるひとに摂取を注意する食品になっています。
多くの食物繊維とカリウムが含まれる干し柿は、体調の良くない場合や摂取量で悪影響を与えることも考えられます。
干し柿は猫が食べてしまわないように注意が必要です。
猫に柿を与える時の注意点
◆進んで柿を食べさせる必要はない
ほとんどのペットフードには、柿に含まれている成分のなかで猫にとって必要なものは十分に含まれています。
柿から摂取しなくてはいけないものではありません。
また、柿でアレルギー反応を起こしてしまう可能性もゼロではありません。
猫に与える時には食べた後、少し注意して観察する必要があります。
◆少量ずつ与える
アレルギーの反応を確認することも必要なので、少量ずつ食べさせましょう。
また、柿は固いのでがっつくと喉に喉に詰まらせてしまうこともあります。大きめのものを与えてしまうと消化器に負担をかけることもあるので、細かくして与えてください。
柿を与える分量は、少量(5g程度)にしましょう。食べやすい大きさにカットして与えてもいいですし、つぶして無糖のプレーンヨーグルトに混ぜても大丈夫です。
◆皮や種は取り除く
柿の種は大きく固いため消化することができません。
消化できず大きい状態で消化器を通過する過程で、腸閉塞を起こす恐れがあります。柿の種は絶対口に入らないようにしましょう。
柿の皮も繊維が多く長さがある状態で食べてしまうと、排便のときに排泄しきれずトラブルになることがあります。皮もむいて与えましょう。
◆おやつ程度に留める
キャットフードで猫に必要な栄養素は摂取できています。
毎日食べさせたところで悪影響はありませんが、最初は少量で食べた後観察する必要があります。
また猫にとっての適量も個体差がありますので、少しずつおやつ感覚で与えましょう。
最初はスプーンで舐める程度のごく少量、体調に変化がなければ徐々に量を調整していきましょう。
猫が食べられる果物と気を付けたい果物
それでは、柿の他に猫が食べても大丈夫な果物と、食べてはいけないまたは注意が必要な果物をご紹介します。
◆食べられる果物①りんご
りんごは食べても大丈夫な果物です。
りんごの栄養素にはビタミンC、食物繊維、カルシウム、リンが豊富に含まれています。
りんごに含まれる食物繊維は便秘解消、有機酸には尿石症の予防効果があります。
りんごを与えるときは、食べやすい大きさにカットしてあげましょう。
また、種にはシアン化物などの中毒を起こす成分が含まれています。皮にも残留農薬の可能性があります。
人間に害のない量の農薬であっても体の小さな猫にとっては有害になる場合もあります。
無農薬栽培のりんごかよく洗浄をよくしたものを種の部分、茎や芯は除き皮もむいてくだい。
◆食べられる果物②梨
梨も食べて大丈夫な果物です。
梨は、食物繊維が豊富で食物繊維の中に含まれるソルビトールが腸内のpHを下げ便を柔らかくしてくれます。便秘解消の効果があります。
また梨は水分を多く含んでいるので、便秘解消の他に夏バテの予防にも効果がります。
普段からあまり水を飲まない猫ちゃんの水分補給におすすめの果物です。
梨は便をスムーズに排出させてくれるのですが、反面食べ過ぎると下痢を起こすこともあります。
適量を確認しながら食べさせましょう。
梨はりんごほど果肉が硬くありませんが、皮をむいて種や芯の部分は取り除いて与えましょう。
食べやすいように小さめにカットしてから食べさせてください。
◆食べられる果物③桃
桃も猫が食べて大丈夫な果物です。桃は水分が多く熱中症対策に利用できます。
また、水溶性の食物繊維も多く、便秘気味の猫ちゃんにおすすめの果物です。
桃の果肉は柔らかいため消化がよく、食欲のないときなどにおやつ代わりに食べさせられます。
桃にはビタミンCとビタミンE、カテキンや体の水分の排出を促すカリウムも含まれています。
桃の食べさせ方は、皮をむき種を取り除いてあげましょう。
柔らかいので咀嚼しなくても大丈夫ですが、食べやすいようにカットしてあげたほうがいいですね。
◆気を付けたい果物①ぶどう
ぶどうは絶対に食べさせてはいけません。
ぶどうは猫に与えると中毒症状を起こす可能性があります。
ぶどうの成分で何が原因なのかはまだ解明されていませんが、中毒症状をおこすと急性腎不全を併発し命に関わることがあります。
現段階では猫によって重度の中毒を起こすことと、果肉より皮に中毒の原因がある事がわかってきています。
皮に中毒を起こす成分が多いと予想されているので、皮ごと乾燥させている干しぶどうやぶどうジュースなどの加工食品も危険性があります。
ぶどうは猫が好んで食べる果物ではないのですが、人の食べているぶどうの入った食品を食べてしまう可能性もあります。
猫にとっては食べてはいけない果物ですので、ぶどうの含まれる食品の保管はしっかりする必要があります。
◆気を付けたい果物②いちじく
いちじくも猫に絶対食べさせてはいけない果物。また触れることも避けたい果物です。
いちじくには「フィシン」と「フロクマリン」という成分が含まれています。
この2つの成分を猫が食べると、中毒症状を引き起こしてしまうのです。
熟した果実や葉を乾燥したものは、人間の生薬として用いられるいちじく。
ですが、猫にとっては皮や葉っぱなどに触れて成分が付着してしまうと、グルーミングなどで体内に入る危険があります。
猫の近寄る場所にはいちじくを植えないなど、接触しないようにしましょう。
◆気を付けたい果物③キウイ
キウイは食べても大丈夫ですが注意が必要な果物です。
キウイは豊富なビタミンを含む人気の果物ですが、 食物アレルギー発症頻度が高く、果物の中で上位を占めています。
アクチニジンという タンパク質が関係しています。口の周りが痒くなったり、嘔吐や胃が痛くなるといったアレルギーのある人もいます。
猫の場合もアレルギーの原因になる心配があります。
アクチニジンは熱や消化で分解されやすいという性質があり、加熱すると食べられるケースも多いです。
ただ、酸味のある食べ物は本来肉食動物の猫にとっては「腐った食べ物」と認識されるので好んで食べることはあまりないでしょう。
◆気を付けたい果物④柑橘類
柑橘類は食べても大丈夫ですが注意が必要な果物です。
水分が多くビタミンやミネラルが豊富な柑橘類は、カロリーが低めです。
ただ大量に摂取すると果糖が肥満の原因になってしまいます。
酸っぱいものは苦手な猫ちゃんが多いですので、柑橘類を好んで食べることは珍しいです。
もし食べるようなら皮をむいて食べさせてください。
柑橘類の皮は消化が悪く農薬の残留も心配です。
皮をむいて茹でるかミキサーで液体状にして薄皮ごとあげるといいでしょう。薄皮は便秘に効果があります。
まとめ
柿は猫が食べても大丈夫な果物です。また猫が食べても大丈夫な果物は身近に結構ありました。ただ、果肉は食べても大丈夫でも皮や種は食べさせると危険なものもありますので注意が必要です。
また、猫にとっては食べると危険な果物もあります。うっかり食べてしまわないように十分注意してあげましょう。
猫にとってはもともと食べ物で摂取しなくてもよい栄養素だったり、ペットフードに含まれているので敢えて食べる必要がないのが果物です。
食欲がなくてなにか気分を変えるときなど、おやつ類として食べさせる程度にしましょう。小さく食べやすい大きさにカットしてあげてください。
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