1.鼻ぺちゃ猫ってどんな猫?
2.鼻ぺちゃ猫の特徴
2-1.鼻が低い
2-2.顔が丸い
2-3.目がクリクリしてる
3.鼻ぺちゃ猫の種類
3-1.エキゾチックショートヘア
3-2.ペルシャ
3-3.ヒマラヤン
3-4.ブリティッシュショートヘア
鼻ぺちゃ猫ってどんな猫?
猫は小顔で目や耳が大きく、鼻筋も通っていてシュッとしたイメージが強い動物ですよね。
その上、四肢や尻尾も長く、美しい容姿を持つ動物としても親しまれていますが、昨今ではブサカワの代表として、「鼻ぺちゃ」といった愛嬌のある容姿を持った猫の人気が高まっているそうです。
そもそも「ブサカワ」とは、「不細工(ぶさいく)」と「可愛い」を組み合わせた造語であり、不細工だけれど可愛いと感じられる顔立ちや、表情を形容する言葉として用いられています。
そして「鼻ぺちゃ」を辞書などで調べてみると、「鼻が低く(ぺちゃんこで)容貌(ようぼう)が悪いこと」といった解説が記載されているようです。
言葉の意味を紐解いて考えてみると、とても酷い言われようですが、猫に対して鼻ぺちゃと表現する人のほとんどは、その可愛らしさゆえに自然と使ってしまう言葉なのではないでしょうか。
どんな猫であれ、可愛くて愛嬌があることに変わりはありませんが、鼻ぺちゃの猫は鼻が低いというだけでなく、そのほかにも特徴があるのかを見ていきましょう。
鼻ぺちゃ猫の特徴
鼻ぺちゃと言われる猫の特徴は、世間一般的に以下のような特徴が挙げられています。
◆鼻が低い
第一の特徴として挙げられるのはやはり、鼻が低いといった特徴ですよね。
鼻が低い猫種のことを専門的に「短頭種」と呼びますが、鼻筋の通っている中頭種や長頭種の猫の横顔と短頭種の横顔を比べてみると、その違いは一目瞭然となります。
横から見てみると目と鼻との距離が水平に並んでいるほど近く、顔のパーツが中央に集まって見えることこそが、愛嬌たっぷりのかわいらしいブサカワといった印象に繋がっています。
猫種によっては顔の中央にパーツが集まっていることにより、眉間にシワが寄っているように見えるため、個体によっては常に不機嫌な表情を浮かべて見える部分も魅力的です。
◆顔が丸い
短頭種の猫は一般的な猫と骨格が異なり、頭蓋骨が丸い形をしているといった特徴を持っています。
骨の形成途中となる子猫のように凹凸がなく、成猫になってもそのまんまるなフォルムのままとなるため、いつまでも子猫のような愛らしさを感じられることでしょう。
人間は丸みを帯びたものなどを「可愛い」や「愛らしい」と感じる傾向が強く、鼻ぺちゃの愛嬌があって柔らかいフォルムに母性を感じ、可愛らしいと思ってしまうのは、ある意味必然と言えるのではないでしょうか。
◆目がクリクリしてる
頭蓋骨が丸い特徴を持つ短頭種は、その性質ゆえに鼻が低く成長するだけでなく、口内が狭くなって歯並びが悪くなる、下顎が前に出たりする上に、目もせり出すといった特徴が見られることがあります。
このように特殊な特徴から、鼻ぺちゃの猫は目がクリクリしているといったイメージも強く、その容姿をたまらなくキュートに感じてしまう方が多いことにも納得です。
鼻筋がシュッと通った猫ちゃんも、目がクリクリとした猫ちゃんが多いですが、鼻ぺちゃで目がクリクリとした猫ちゃんは唯一無二感も強いため、人気が高いことがよく分かります。
鼻ぺちゃ猫の種類
短頭種のほとんどは、鼻ぺちゃで顔がまんまるなだけでなく、体の骨格そのものがずんぐりむっくりとしたコビーや、セミコビータイプとなるため、全体的に丸い印象の強い猫ちゃんが多いとされています。
そして猫種によっては生まれつき鼻ぺちゃな品種も存在するため、鼻ぺちゃ好きな方に是非抑えていただきたい種類の猫たちをご紹介していきましょう。
◆エキゾチックショートヘア
鼻ぺちゃの代表格としてご紹介したいのが、「エキゾチックショートヘア」です。
アメリカ原産のエキゾチックショートヘアは、短頭種の可愛らしい特徴をすべて持ち、ペルシャやバーミーズ、アメリカンショートヘアなどの猫種との交配によって誕生した猫種となるため、それらの品種の長所を引き継いでいます。
ペルシャの丸みを帯びた体型や、穏やかで落ち着いた性格、バーミーズの社交性があって甘えん坊な性格、アメリカンショートヘアの活発な性格といった、愛嬌がある見た目そのままの性格をしていることがうかがえますよね。
📌【おすすめ記事】エキゾチックショートヘアーはどんな猫?性格や迎える時の値段は?
◆ペルシャ
長毛種と言えば「ペルシャ」を思い浮かべる方が多い通り、高級な猫としてのイメージが強い猫種となります。
イラン原産のペルシャは歴史の古い猫種として有名で、短頭種特有の起伏が少ない低い鼻を持つ個体が主流でしたが、最近では目よりも上に位置するノーズブレイクのペルシャを敢えて、繁殖しないといったブリーダーも多く存在しているようです。
高貴な見た目に反して温厚な性格の個体が多く、わがままや神経質になることもないため、人間とも共存しやすい猫種と言えるでしょう。
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◆ヒマラヤン
ペルシャとシャムを交配して生まれた猫が、「ヒマラヤン」です。
大きなブルーの目とゴージャスなポイントカラーが魅力的で、猫種の中でも独特の存在感を放ちますよね。
ヒマラヤンはペルシャと同様、鼻筋がある程度通った「トラディショナルタイプ」、鼻ぺちゃとなる「エクストリームタイプ」の2種類に分かれ、飼い主さんの好みによって選ばれることが多いようです。
優しく温厚なペルシャの性格、人懐っこいシャムの性格をあわせ持った、猫好きの方に愛される品種となっています。
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◆ブリティッシュショートヘア
イギリス原産の猫種の中でも最古な「ブリティッシュショートヘア」は、エキゾチックショートヘア同様、ずんぐりむっくりと容姿が愛らしい品種として知られています。
ブルーの毛色が特に人気が高く、「不思議の国のアリス」に登場するチェシャ猫のモデルになったことからも、鼻ぺちゃのイメージが強いことが分かりますよね。
愛嬌たっぷりの見た目をしていますが、狩猟能力が高く運動神経も優れており、性格は賢くおおらかですがベタベタとした関係性を好みません。
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鼻ぺちゃ猫を飼う際の注意点
鼻ぺちゃの代表格とも言える猫種には、それぞれ異なる魅力がありますが、もし鼻ぺちゃの猫を飼いたいと思った場合、飼育方法に鼻ぺちゃではない猫との違いがあるのかも気になるところですよね。
鼻ぺちゃの猫を迎え入れることが決まった際には、何か注意点が存在するのでしょうか。
◆病気
鼻ぺちゃの猫ちゃんは愛嬌があってとてもかわいらしいですが、その特殊な骨格ゆえに、さまざまな病気に注意しておかなくてはいけません。
鼻と目をつなぐ鼻涙管が狭く圧迫されることにより、涙が出やすくなって流涙症や眼瞼内反症といった病気や、呼吸がしにくいことにより呼吸器系の病気を発症しやすくなっています。
そのほかにも交配種によっては遺伝性の疾患が発症することもあるため、猫種によってはそのようなことも考慮した上で、病気を発症させないような生活を心掛けてください。
◆熱中症
猫は汗をあまりかかない動物として知られていますが、手足の裏(肉球)や鼻の頭にある汗腺から汗をかきます。
しかし、鼻ぺちゃの猫ちゃんは鼻腔が狭いため、呼吸によって発生する気化熱の効果が薄く、熱がうまく放散されないことにより熱中症にかかりやすくなるようです。
室内の温度は一年中一定にして保つことも大切ですが、夏場は特に気を遣うようにし、飲水スポットや涼しい場所に寝床を設置するなどの工夫をしてあげましょう。
◆肥満
鼻ぺちゃといった特徴の猫ちゃんは、肥満にも注意しておかなくてはいけません。
運動量が少ない短頭種の場合、ご飯を食べて寝てばかりいる生活が続いてしまうと、肥満になりやすくなり、肥満になってしまえば鼻腔が狭いことからも、呼吸がしづらくなっていきます。
もちろん個体によって差はありますが、よく鼻を鳴らすといった症状が出ている場合には、肥満傾向にあることが考えられますので、減量が必要となってくるでしょう。
どのように減量していいかが分からないようでしたら、かかりつけの動物病院などに相談をし、理想の体重へと導いてあげてください。
まとめ
鼻ぺちゃの猫はとにかく愛嬌がありかわいらしくて人気が高いですが、そのかわいさの裏にはさまざまな苦労があることも忘れてはいけません。
鼻ぺちゃゆえの病気なども発症しやすい上に、理想の体重を維持できなければ呼吸困難に陥るといったリスクも高いため、飼育の際には細心の注意をはらう必要がありますよね。
また、顔が汚れやく歯石が溜まりやすいといったリスクもあり、生活の中で飼い主さんが意識してケアをする項目も、一般的な猫ちゃんよりも多くなってきます。
「とにかく見た目がかわいいから飼いたい」といった、安易な気持ちだけでは短頭種の猫の飼育は難しいため、お迎えをしたいと考えた際には、メリットやデメリットをしっかりと考慮した上で、責任を持って家族として迎え入れるようにしましょう。
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