1.初対面の猫との接し方
1-1.ゆっくりと近付く
1-2.指を嗅がせる
1-3.大きい声や音を出さない
1-4.優しく撫でる
初対面の猫との接し方
普段の生活の中で初対面の猫と遭遇する機会はさまざまですが、街中で野良猫と遭遇したとき、猫カフェに出向いたとき、猫をお迎えすることが決まったときなどが挙げられます。
猫はとても警戒心の強い動物としても知られているため、初対面の接し方が何よりも重要となってきますよね。
初対面の猫と接する機会があった場合は、触れたい気持ちをぐっと堪えて、以下のような接し方を心掛けるようにしましょう。
◆ゆっくりと近付く
まずは猫との距離を急激に縮めないようにし、ゆっくりと近付くことを心掛けてください。
私たち人間から見る猫は体が小さくてぬいぐるみのようですが、猫からしてみると巨大な物体が自分の意思に反して近付いてくるため、どの猫ちゃんであっても不安や恐怖心は拭えないはずです。
驚かせてしまえば逃げられてしまうだけでなく、中々心を開いてくれずに仲良くなれるまでの時間が、さらに長くなってしまうことでしょう。
初対面の際には猫側のパーソナルスペースに侵入しないようにし、猫が少しずつ警戒心を解いてきてから、徐々に距離を縮めるようにしてください。
◆指を嗅がせる
体全体で猫の傍に近付けなかったとしても、腕のリーチを活かして指先を差し出し、ニオイを嗅がせてあげることも大切です。
猫はニオイからさまざまな情報を読み取るため、少しでも興味があれば指先のニオイを自ら嗅ぎ取ってくれることでしょう。
もちろんそのときも距離は縮めず、猫のペースに合わせなくてはいけませんが、指のニオイを嗅いで安全だと認識してもらえれば、徐々に距離が縮まっていくはずです。
そしてニオイを嗅ぐことには挨拶の意味も込められており、猫ちゃんが自ら近付いてニオイを嗅ぐ場合には、興味を示してくれている証拠です。
◆大きい声や音を出さない
猫は聴力も優れているため、大きな声や音にも敏感に反応します。
特に初対面で得体の知れない大きな音に遭遇してしまえば、本能的に危険を感じてさらに警戒することでしょう。
そのような音を初対面の人間が出したとなれば、危険の対象となってしまうだけでなく、仲良くなることも難しくなってしまいますよね。
低く野太い男性の声や、子供の高い声を苦手とする猫ちゃんはとても多いため、近付く際には怖がらせないように優しく話しかけてあげてください。
大きな声や音を聞き続けてしまった場合は、猫に多大なストレスがかかってしまうため、意識をしながら気を付けるようにしましょう。
◆優しく撫でる
初対面の猫に対して人間側も警戒した状態で接してしまえば、その様子を見て猫自身も緊張してしまいます。
猫は少ない情報を頼りに相手が攻撃してこないか、距離を近付けても安全なのかを見極めているため、自分には敵意がないことを自然体のままアピールしなくてはいけません。
猫ちゃん自ら距離を縮めてきてくれた場合には、リラックスした状態のまま優しく撫でてあげましょう。
手のひらから温もりや優しさを感じ取れば、さらに距離は近付き、安全な人物として認識してもらえるはずです。
猫が撫でられて嬉しい撫で方
初対面の猫との距離が縮まったら、もっと仲良くなるために撫でてみたいと思う方が大半だとは思いますが、初対面の猫ちゃんの接し方は段階をいくつか踏むため、特別な撫で方を意識すべきなのかを悩まれる方は多いことでしょう。
嫌われないためにも喜んでくれる場所を撫でてあげたいものですが、猫が撫でられて嬉しい場所を事前に把握しておくことも大切ですよね。
基本的に猫はしっぽの付け根付近となるおしり周りや、耳の後ろあたりから首にかけての後頭部などを、優しく撫でてもらうと喜ぶ子は多いようです。
アゴや口の周りなどの顔周りを撫でられて喜ぶ猫ちゃんも多いですが、初対面の場合は顔付近を触られると攻撃されると勘違いする子もいるため、極力抵抗の少ない場所に優しく触れ、徐々に慣らしてあげることが一番です。
敏感なしっぽには触れないようにおしり付近を優しく撫で、嫌がらないようであれば軽くポンポンと触ってあげましょう。
腰を高くしてもっとやってほしいとアピールをしてきたら、その場所を引き続き撫でても良いですが、猫ちゃんの喜び具合を見極めて後頭部や顔周りにもチャレンジしてみてください。
また、猫ちゃんの中には急に気分のスイッチが切り替わる子も多いため、少しでも嫌がる素振りを見せてきたら、すぐに撫でることを止めて様子をみるようにしましょう。
初対面の猫と仲良くなるには
撫でることにも徐々に慣れてきたようであれば、さらに仲良くなるためにどのようなことを、心掛けていけば良いのかも気になるところですよね。
撫でることに抵抗がなくなったからといって、そのまま抱っこをされればもちろん嫌がりますし、そのまま機嫌を損なってしまえば、今までの努力も無駄になってしまいます。
慣れてきたとしても以下のことを徹底して、初対面の猫が歩み寄ってくることを待つようにしてください。
◆落ち着いた声で話す
猫に触れられて気持ちが溢れると、声を大きくして喜びたくなりますが、急に大きな声を出されれば猫はびっくりして逃げてしまいます。
距離が縮まっても落ち着いた声で話し続けることが大切となるため、そのことを常に意識してコミュニケーションを図るようにしましょう。
◆おもちゃで遊ぶ
具体的なコミュニケーションの方法として、おもちゃを用いて一緒に遊んであげることがおすすめとなります。
警戒心の強い外猫は初対面でおもちゃを使って遊ぶことは難しいですが、猫カフェやお迎えをした猫ちゃんであれば、おもちゃを使って気を引くことが可能です。
猫が備え持つ狩猟本能をくすぐり、おもちゃで遊ぶことで一気に距離を縮めていきましょう。
◆おやつをあげる
仲良くなってきたら嗜好性の高いおやつをあげて、親睦を深めてみてはいかがでしょうか。
猫は緊張感が解けないうちは、敵に攻撃をされないためにお腹が空いていたとしても、目の前にある食事を食べるようなことはしません。
与えたものに対して口をつけてくれるというのは、信頼の証にも繋がるため、猫ちゃんが喜ぶようなおやつを与えてみることもおすすめです。
猫と子供の接し方で注意することは?
ある程度猫と接したことのある方や、猫への理解がある方であれば、初対面であってもむやみやたらに猫が嫌がるようなことはしないはずですが、小さい子供の場合はそういうわけにはいきませんよね。
子供は興味や好奇心といった気持ちのみで行動するため、猫はどのような動物なのか、どのように接することで仲良くなれるかを、保護者がしっかりと教えることが大切です。
ひとつの命を持った生き物であり、ぬいぐるみのようには扱えないため、以下のことに注意して初対面の猫との距離を縮めていく手助けをしてあげましょう。
●大きな声や音を出してびっくりさせない
●猫は警戒心が強くて臆病な動物だということを事前に説明しておく
●初めて触れるときは勝手に触らせずに、何度か触り方をレクチャーしてから、保護者同伴のもと優しく触れさせる
●触れる際には猫が嫌がらない場所を限定し、どこを触ったら猫が嫌がるかをしっかりと伝えておく
●眠っているとき、食事(飲水)をしているとき、トイレを使用しているときはそっとしておく
●ヒゲやしっぽは絶対に引っ張らない(触れない)
●猫に触れたあとは必ず手洗いすることを習慣づける
まとめ
どの動物にもしっかりと意思があるため、初対面のときは気を遣うものですよね。
特に私たち人間の身近な動物である猫に関しては、警戒心が強く中々心を許してくれない動物とも言われていますし、仲良くなるまでの接し方を間違えてしまえば、そのまま嫌われてしまうことも否めません。
そのためには猫の気持ちやペースをしっかりと考えて、焦ることなく距離を少しずつ縮めていきたいものですよね。
猫の性格や習性を考えると気難しいというよりは、とても慎重でデリケートな印象を受けますし、仲良くなったときの変わりようには、メロメロになってしまう方々も多いことでしょう。
猫と関わるためには干渉しすぎないことが一番ですので、猫が嫌がるようなことはせずに、ゆっくりと仲良くなっていくことを心掛けてあげてください。
また、初対面の猫と子供を接触させる場合にも、大人がしっかりと猫はどんな動物でどのように接するべきかを教える必要があるため、子供に好きなように猫との触れ合いをさせるのではなく、しっかりとどのような動物なのかを教えてから対面させてあげるようにしましょう。
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