1.甘えてたのに急に噛む理由
1-1.もっと甘えたい
1-2.歯が痒い
1-3.もう撫でれらたくない、嫌だ
2.急にガブ!の正体『愛撫誘発性攻撃行動』
2-1.愛撫誘発性攻撃行動とはどんなもの?
3.愛撫誘発性攻撃行動の原因
3-1.しつこく撫でる
3-2.触られて嫌な場所を撫でる
4.愛撫誘発性攻撃行動を起こす前のサイン
4-1.表情に緊張感がある
4-2.しっぽをバタバタしている
4-3.耳をたたむ、イカ耳にする
6.甘えてたのに急に噛んできて悲しい飼い主さんへ
6-1.猫も不快な気分になっています
6-2.嫌われている・信頼されていないわけではないので安心して!
6-3.犬の接し方と猫の接し方は異なります
甘えてたのに急に噛む理由
猫が甘えてたのに急に噛んできたら、「どうして?」と不安になりますよね。実は、猫が急に噛んでくるのにはいくつかの理由が考えられます。もしかすると、猫ちゃんが気持ちを表す手段の一つである可能性もあります。猫が甘えてたのに急に噛む場合の理由3つをご紹介していきます。
◆もっと甘えたい
猫が甘えてたのに急に噛む理由として、「甘えたいから」ということが考えられます。なぜ、甘えたいのに飼い主さんを攻撃してしまうのでしょう?
それは猫の中で葛藤が生じているからと考えられます。「甘えたい」という気持ちの他にも、大きな手で全身を撫でられている恐怖や不安もあり、その葛藤のなかで飼い主さんを噛んでしまっているのかもしれません。
または、撫でられるのが嬉しくてテンションが上がってしまい、興奮して噛んでしまうということも考えられます。
猫も飼い主さんを傷つけたくて噛んでいるのではありません。
猫はもともと自分でグルーミングを行っています。また、自然の中では仲良しの猫に、自分では届かないところを毛づくろいしてもらいます。本来は、首より下を誰かにグルーミングしてもらうということがありません。猫同士でもなめ合うことがある「顔周り」を撫でてあげると猫も喜んでくれることが多いでしょう。猫は「甘えたい」という気持ちを持っている一方で、触られたくないところを撫でられたり、長時間触られたりして「嫌だ」と思う気持ちもあると考えられます。
猫が甘えてたのに急に噛む場合は、ひとまず撫でるのをやめて、猫が落ち着くのを待ちましょう。また、猫が触られて嫌なところを撫でていなかったかなど、なで方を見直すきっかけにできるといいですね。
◆歯が痒い
猫が甘えてたのに急に噛む理由として、「歯がかゆい」というものも挙げられます。新しい歯が生えてくる時期の子猫において見られることです。猫の甘噛みは生後2~3ヶ月頃から見られるようになるでしょう。
歯茎がムズムズして、身近なものをガジガジと噛んで歯固めをしようとするのです。これは正常であり、順調な成長のしるし。しかし、飼い主さんの手を噛まれるのは困りますよね。
さらに、ここで飼い主さんが我慢して猫に噛ませてしまうと、甘噛みの加減が分からずエスカレートしていく可能性もあります。子猫で歯が痒くて飼い主さんを噛んでくるような場合は、噛んでも問題のないおもちゃを与えるようにしましょう。
◆もう撫でれらたくない、嫌だ
さっきまで気持ちよさそうに撫でられて甘えてたのに急に噛むようなことがあれば、「もう撫でられたくない」という気持ちを伝えているのかもしれません。
猫は飽きっぽい生き物なので、長時間のスキンシップには耐えられないのです。もちろん、猫の性格はさまざまなので、ずっと撫でられても噛まない子もいるでしょう。スキンシップの長さは猫ちゃんによりますし、気分も時によって変わるかもしれません。私たち人間も、そっとしておいてほしい時がありますよね。猫も同じで、それを言葉ではなく態度で表しているのでしょう。
甘えて近づいてきたと思えば急に噛まれると、飼い主さんとしては「何が嫌だったのかな?」と不安になりますよね。ただ、猫は気まぐれなので、最初は気持ちよかったけど途中で飽きてしまっただけという場合もあります。猫が甘えてたのに急に噛むようなことがあれば、「もう撫でられたくニャイ!」という猫ちゃんの気持ちを汲み取って、そっとしておいてあげましょう。
スキンシップ終了の合図は、もう少し優しく伝えてもらえると嬉しいですが、分かりやすいかもしれませんね。
急にガブ!の正体『愛撫誘発性攻撃行動』
猫が甘えてたのに急に噛むという行動は、実は猫の飼い主さんにとって珍しいものではありません。その正体は「愛撫誘発性攻撃行動」。一体どのようなものなのでしょうか?
◆愛撫誘発性攻撃行動とはどんなもの?
愛撫誘発性攻撃行動とは、猫が撫でられている時、しっぽを振ったり体をねじったりしたあと、急に噛みついてくるような行動のことです。猫が甘えてたのに急に嚙む場合も、この愛撫誘発性攻撃行動でしょう。
猫に突然噛まれて驚いた飼い主さんも多いかもしれません。しかし、愛撫誘発性攻撃行動は猫の特性に由来する行動であり、決して珍しくはないのです。
愛撫誘発性攻撃行動の原因
愛撫誘発性攻撃行動は、猫のもともとの性質に由来しており、その原因としては次のようなものが挙げられます。
◆しつこく撫でる
猫は飽きっぽい生き物なので、長時間のスキンシップには耐えられません。猫ちゃんにもよりますが、私たちがちょうど良いと感じる撫で時間が、猫にとってはしつこく感じられて、飽きてしまう場合があるのです。
◆触られて嫌な場所を撫でる
猫は基本的に自分でグルーミングを行うため、本来は人に撫でられることに慣れていません。特に、自分自身でグルーミングをするのが好きな猫は、他の人から触られることを嫌がる傾向があるでしょう。
また、自然の中で、猫は兄弟などの仲良し猫に舐めてもらうこともあります。このような場合は、自分が舐めることのできない顔周りをグルーミングしてもらうことが多いもの。このため、顔以外のお腹やしっぽを撫でられることを嫌う猫も多いのです。猫は「撫でられたくない」という気持ちを伝える方法として、噛むという攻撃行動をしてしまうのかもしれません。
猫を撫でる時は、自分でグルーミングできないような頭やアゴなどの顔周りを撫でてあげると喜んでくれますよ。また、猫にも個性があり、人に触られるのが苦手な子もいます。愛撫誘発性攻撃行動は、猫ちゃんからのサインだと思って、すぐに撫でるのをストップしてあげるといいでしょう。
愛撫誘発性攻撃行動を起こす前のサイン
愛撫誘発性攻撃行動は突然起こりますが、実は猫を観察するとその兆候が見られるのです。愛撫誘発性攻撃行動を起こす前のサインをいくつかご紹介します。
◆表情に緊張感がある
猫の表情を見ていると、撫でられて気持ちがいい時は、目を細めてリラックスしているのが分かります。一方で、撫でられるのが嫌な時は、目を開いてきょろきょろするなど、表情に緊張感が出てきます。猫が甘えてたのに急に嚙むような場合でも、まず表情に変化が出てくる可能性があるので、注目してサインを見逃さないようにしましょう。
◆しっぽをバタバタしている
猫は犬と反対に、イライラして不機嫌な時にしっぽをバタバタさせます。犬は、喜んでいる時、振りちぎれるほどにしっぽを振って愛情を表現してくれますよね。猫の場合、このしっぽのサインは逆になります。猫を撫でていて、しっぽをバタバタさせ始めたら、嫌になってきているのかもしれません。しっぽの様子にも注目してみましょう。
◆耳をたたむ、イカ耳にする
猫が警戒している時や威嚇している時によく見られる耳の変化ですが、耳にも猫の気持ちが表れるものです。猫が耳をたたんだり、イカ耳になったりしている場合は、不安やイラつきが表れているため、撫でるのはストップしましょう。
撫でられてゴロゴロ=甘えのサインではないことを知ろう
猫がゴロゴロ鳴いていると、喜んでくれていると思う飼い主さんが多いのではないでしょうか?実は、猫がゴロゴロ鳴くのは、必ずしも喜んで甘えているとは限らないのです。猫は「リラックスしている時」以外に、「ストレスを感じている時」「要求している時」にもゴロゴロと喉を鳴らします。猫がゴロゴロ鳴いている場合でも、顔の表情やしっぽ、耳の様子も観察しながら猫の気持ちを読み取ってあげましょう。
甘えてたのに急に噛んできて悲しい飼い主さんへ
猫が甘えてたのに急に嚙むと、不安で悲しい気持ちになりますよね。猫は飼い主さんを嫌って噛んでいるのではありません。
◆猫も不快な気分になっています
猫が甘えてたのに急に嚙むと、飼い主さんは不安で悲しくなることでしょう。ただ、猫は気まぐれに嚙んでいるのではなく、「もう撫でないで」と自分の気持ちを伝えてくれているのです。猫が甘えてたのに急に嚙む場合、その時は「嫌だったんだね」と猫の気持ちに寄り添って、受け入れてあげるといいですね。また、噛まれることがないように、猫の性格を理解しつつ、噛む前のサインに注意するといいでしょう。
◆嫌われている・信頼されていないわけではないので安心して!
猫が甘えてたのに急に嚙む場合は、飼い主さんを嫌ったり信頼していなかったりするわけではないので安心してください。猫はあまり触られることを好まない子が多いため、甘えて触らせてくれたというだけでも、飼い主さんが好きで信頼している証です。ただ、猫は感情表現があまり上手とはいえません。不器用な猫なりに、「もう撫でないで」という気持ちを伝えてくれているのでしょう。そんな時は、そっとしておいてあげることも大切です。
◆犬の接し方と猫の接し方は異なります
猫が甘えてたのに急に嚙む場合は、もしかすると撫で方が気に入らなかったということもあります。いつもの撫で方を少し見直してみるといいかもしれません。猫は犬と同じようにわしゃわしゃと撫でられることを好まないでしょう。優しく、リラックスできるように撫でてあげると、猫も喜んでくれますよ。その際は、猫の顔周りを撫でてあげるのがポイントです。
まとめ
猫が甘えてたのに急に嚙むのは、「愛撫誘発性攻撃行動」という特有の行動で、猫の気持ちの表れです。飼い主さんを嫌っているわけではなく、その時の「撫でないで」という気持ちを伝えているのでしょう。重要なのは、猫の気持ちを知って理解してあげること。猫のことを知って上手に付き合うことで、お互いがハッピーになれるといいですね。
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