姿は似ていても歴史は全く違う?!
シベリアン・ハスキーとアラスカン・マラミュートはどちらもスピッツ系の犬種のため、とっても良く似ています。ただ、名前にもある通りシベリアン・ハスキーはシベリアが原産地、アラスカン・マラミュートはアラスカが原産地となります。シベリアン・ハスキーはもともとチェルスキー山脈で生まれ、古来からエスキモー人のそり犬や番犬、猟犬などで使われていて古くから人間とともに暮らしてきました。その後海外へ輸出される際に、エスキモー人のことを「ハスキー」と呼んだことからシベリアン・ハスキーと名付けられたと言われています。一方でシベリアン・ハスキーが遠吠えをする声がとてもハスキーボイス(枯れている声)だからという説もあり、どちらが正しいかはいまだに詳しいことは解明されていません。
アラスカン・マラミュートはイヌイット族というアラスカに住んでいた部族の犬として暮らしていました。イヌイット族は俗に「マラ」と呼ばれており、ミュートは「村」という意味を持っています。そこからアラスカン・マラミュートと名付けられたと言われています。互いに違う歴史を歩んできており姿は似ていますが、別の犬種としてそれぞれJKC(ジャパンケネルクラブ)に登録されています。
どうやって見分ければいいの?!
シベリアン・ハスキーとアラスカン・マラミュートはどちらもソリ犬として活躍していた犬種です。また両方とも寒い地域が原産のため、ダブルコート(被毛が二重構造)になっており、毛がたくさん密集していることが特徴です。もちろん寒さには滅法強いですが、一方で暑さにはとても弱い犬種だといえます。カラーはどちらもグレーとホワイト、黒とホワイト、ブラウンとホワイト、白一色などと多数の色合いが存在します。大きさはシベリアン・ハスキーが中型犬、アラスカンマラミュートが大型犬に分類されます。さらに目の色がハスキーはブルー、ダークカラー(ブラウン)、バイアイ(片目づつ違い)ことが多いのに対し、マラミュートはダークカラー(ブラウン)一色に限られます。この2点がこの2犬種の大きな違いともいえます。同じソリ犬の祖先をもっていますが、ハスキーの方が小柄で俊敏だったため、短距離で軽めの荷物をある程度速いスピードで運搬していたようです。マラミュートは比較的に長距離で重い荷物を輸送するために大きく改良されたのではないかという見方が広がってします。そして2犬種には顔にも違いがあり、頭の形はハスキーが若干丸く、マラミュートは広く、丸めになっています。マズルもマラミュートの方が少し長い印象です。耳の位置はハスキーが高めでマラミュートは低め。ここも2犬種を判別する特徴のひとつだといえます。似たような犬種にも見えますが、ある程度違いが多く良く見ると違いが見えてきますので見比べてみるのも楽しいかもしれません!
オオカミみたいな怖い顔して実はとても甘えたな性格!
どちらも友好的で子どもがいる家庭にも好まれるような穏やかな性格をしています。家庭犬としてとても向いていて、外見からオオカミのように怖い印象を持たれがちですがとても甘えたなので室外よりは室内で飼育したほうがいいでしょう。とても社交的で好奇心旺盛のため番犬には向きません。祖先をたどれば番犬もしていましたのでしつけ次第では番犬になることもあるかもしれませんが、基本的には穏やかで優しい性格をしていますので怪しい人になついてしまう可能性もなきにしもあらずです。ドッグランなどへ行って名前を呼んでも戻ってこない場合がありますが、これは祖先がソリ犬だったことの名残です。呼ばれても先へ進むという習慣が根付いており、そのまま飼い主のもとへ戻らず先に行ってしまうのです。同じソリ犬の特徴として群れの意識が高い事があげられます。そのため、飼い始めのときにだれがリーダーであるかをしっかりと教えておく必要があります。その際には幼少期から遊びを交えながらしつけをしていくことで飼い主さんをリーダーだと認識しとても良い関係を築いていくことができます。また、2犬種とも運動が大好きですので、散歩量は多く必要となります。もしジョギング等を趣味にされている方にはとても良いパートナーになりますがあまり運動をせず散歩を好まない家庭には飼育することは向いていません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?とても可愛い2犬種。性格は概ね一致するところが多いですが、外見で少しの違いがあるようですね。どちらもそれぞれの魅力があり、オオカミのような凛々しい顔をしていながら甘えたというギャップが好きな方にはたまらない2犬種となるのではないでしょうか?ぜひ、参考にしてみてくださいね。
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