サルーキーがかかりやすい病気とは?
サルーキは歴史的に長い時間をかけて育種されてきた犬種だけに、これという遺伝病は比較的少ないのですが、それでも注意したい病気はあります。
サルーキの場合は、その繊細な性質が病気の原因になることが多いのです。来客が続いて気が休まらない、家族構成が変わった、極端に長い留守番が増えた、運動不足、睡眠不足、気温の変化、ドッグフードが変わったなどということで、食欲不振になったり、消化不良から嘔吐や下痢を起こしたりすることがあります。このようなストレスは消化器だけでなくホルモンに影響を及ぼし、皮膚疾患の原因になったりもするのです。
耳の病気
罹りやすい病気としては、まず耳の病気が挙げられます。サルーキに限らず、垂れ耳の犬種は構造上耳の中が蒸れやすく、細菌や真菌、耳ダニなどに感染しやすくなっています。耳を痒がっていたら耳ダニ感染を疑いましょう。調べてみれば耳が必ず汚れている筈ですから、取り敢えず綿棒などでキレイにしてから病院に連れて行った方がよいでしょう。軟膏と投薬ですぐに治ります。また耳ダニ感染とは別に耳カビ感染というのもありますから、普段からの耳のお手入れが重要です。
●皮膚炎
全身が毛で覆われている以上、皮膚炎もサルーキに限らず犬に多い病気のひとつです。主な皮膚炎としてはアトピー性皮膚炎があります。人間同様生活環境に深く関わっており、簡単に原因を特定することができません。ハウスダスト、花粉、ノミ、食べ物などが複雑に関係して発症に至っているケースが殆どで、塗り薬だけでは完治は困難なのが現状です。また皮膚病とは違いますが、床ズレによる腫瘍というのもあります。サルーキは胸板が厚いのにその部分だけ被毛が少なく、ケージなどの硬い床の上で飼うと、擦れて床ズレを起こしてしまうのです。放っておくと小さなイボのようだったものが次第に大きくなって腫瘍状になってしまうので、あらかじめ寝床に厚い布団などを敷いておいた方がよいでしょう。
甲状腺機能低下症
サルーキがかかりりやすい病気の典型に甲状腺機能低下症があります。これは甲状腺ホルモンが少ないことが原因で起きる病気です。初期の頃には皮膚炎、身体やしっぽの脱毛といった症状が見られ、やがて免疫機能の低下に伴い傷が治りにくくなってきます。軽い切り傷や打撲でもすぐに腫れ上がってしまい、容易に炎症が治りません。甲状腺機能低下症かどうかは、動物病院で検査を受けるしかありませんが、日常から犬の様子を観察しておくことが大事です。薬剤、ドッグフード、シャンプーなどに気を配り、できる限り発症を抑える努力をしましょう。治療法は普通の犬が必要とする以上のヨウ素(ヨード)を与えることです。
ヨウ素は甲状腺ホルモンの主原料です。甲状腺ホルモンは新陳代謝を促したり、子犬の場合は成長ホルモンとともに成長を促す働きをするため、ヨウ素は身体に欠かせないミネラルです。ヨウ素が最も多く含まれているのが海藻類で、特に昆布が群を抜いており、次がひじきです。昆布入りのドッグフードというのはあまり見かけませんから、昆布や昆布の加工食品をエサに混ぜてあげれば、必要以上のヨウ素が摂取できる筈です。好き嫌いの激しいサルーキですが、味に慣れてしまえば大丈夫です。
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