下痢になってしまう原因は?
犬が下痢をしてしまう原因についてですが、最も多い理由として、腐ったモノを食べてしまったり、ゴミを食べてしまったという誤食です。また、毒物を食べたなんていうことも起こり得ます。毒物を食べた可能性が考えられる場合は、すぐに動物病院に行ってできるだけ早く治療を受けさせましょう。熱やだるさ、体重の減少、腹痛などの合併症状がある場合も、すぐに動物病院に行くことをお勧めします。
誤食以外の原因については、「引っ越しや移動などの環境変化がもたらすストレスによって起こる神経性下痢 」、犬パルボウイルス感染症、犬ジステンパーウイルス感染症、コロナウイルス感染症 などの「感染症下痢」「犬回虫などの寄生虫に感染するために起こる下痢」「胃腸の病気によるもの」などが考えられます。
病気でもなく、毒物の摂取も違うと考えられるときには、下痢は自宅でも治療可能です。とにかく水をこまめに飲ませるようにして脱水症状を避けてください。下痢をした犬はすぐ脱水症状になってしまいます。綺麗な水を十分に与えて犬にしっかりと飲ませるようにしましょう。脱水症状を起こした挙句に水を飲まなかったり吐いたりしているときは、すぐに動物病院に行きましょう。
「小腸性の下痢」と「大腸性の下痢」
また、犬の胃腸の病気による下痢には大きく分けて「小腸性の下痢」と「大腸性の下痢」の2つの状態があります。
動物病院に行った時、症状によって薬が変わる事もある為、動物病院に犬の症状をきちんと説明できるように症状をしっかり把握してください。
特に把握すべき症状としては、下記が挙げられます。
– 排便の頻度はどうか –
– 便に出血の形跡やゼラチン状の粘膜が付いているか –
– 体重の増減はどうか、いつから下痢になっているか –
– 食欲や元気はあるのか –
小腸性の下痢の時は1回の便の量が多くなることがありがちですが、排便の回数は増えない事がほとんどです。小腸内に出血があると便の色はドス黒くなります。
小腸性の下痢の場合は腸での栄養素の吸収が悪くなるため、体重が減ってしまいます。
小腸は栄養を吸収する場所なので、小腸に病気があると栄養は吸収されなくなり、体重の減少につながります。同じ理由で、貧血やタンパク質の低下を招くこともあります 。
さらには口臭がひどかったり、腹部が張っているような場合には小腸性と考えてほぼまちがいありません。
大腸性の下痢の場合は1回の排便の量は少なめですが、排便回数が増すことがほとんどです。便にゼラチン状の粘膜が確認できたり、鮮血が確認できることもあります。
さらに排便を我慢することができず、散歩に行った途端に排便してしまうような場合は大腸性の可能性が大きいです。また大腸性の場合は、体重の減少はほとんどありません。
下痢になった犬が嘔吐することがありますが、それは小腸性の下痢だという可能性が高いです。便がドス黒い場合や、ピンク色に変色している場合は、腸内で出血をしているという事が考えられます。
まとめ
どちらにしても、下痢の原因箇所が大腸か小腸かによって、治療方法と処方する薬が異なってくるので、その判別は大事になります。大腸か小腸かの確率は、概ね五分五分です。
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