狂犬病の症状ってどんなもの?
狂犬病は日本では昭和32年以来発症が確認されていない病気です。
日本は島国のため、他国と比べると狂犬病発症例はとても少ないです。
そのため名前の認知度はとても高いですが、どんな症状か?と聞かれると答えられない人がほとんどだと思います。
しかし、他国の病気だからとあなどってしまうととても危ないです!狂犬病は一度かかると治療のほどこしようがなく、死に至ってしまう恐ろしい病気なのです。
狂病に感染すると始めに“前駆期”と呼ばれる時期を通ります。
この頃には熱が出たり、食欲不振になったりなど風邪とよく似た症状がみられるようになります。
この時点では“狂犬病”と判断することは非常に難しいです。また、少し具合が悪いだけだろう。
といった飼い主さんの考えで獣医さんに診てもらうほどでもないからと放置してしまう人がほとんどです。
前駆期が終わると、狂犬病にかかった動物の80%以上は次に“狂躁期”に陥ります。
これは、言うまでもなく狂犬病という名前の由来にもなっている症状です。
常に狂ったように興奮するようになり、目の前にいるすべての動物に吠えかかります。
狂犬病の怖いところは標的が動物だけでなく、無生物(柱や机)などにも吠えて噛みつきます。
どんなにおとなしかった犬でもこの狂躁期に入ってしまうととてもじゃないですが抑えようがありません。
最悪の場合安楽死を選択する人もいますが、そうするまでもなくこういった暴力的な症状が2〜4日続いたのちに絶命してしまいます。
狂躁期の一方で残りの20%の動物は“麻痺期”というものに入ります。
これは狂犬になることはありませんが、すぐに昏睡状態が続き、そのまま死亡してしまいます。
ちなみに狂犬病は犬だけでもなく、哺乳類すべてに感染する恐れがあります。万が一人間に感染した場合でも100%死に至ってしまう怖い病気なのです。
狂犬病にかかる原因は?
ご存知の方も多いかもしれませんが、狂犬病は“狂犬病ウイルス”という病原菌が体内に入ることで感染します。
前述でもお伝えしましたが狂犬病にかかった動物は“狂躁期”の時期になりふり構わず噛みついてしまいます。
その傷口から体内に入り込みウイルス感染してしまうことが一般的です。
感染した動物の唾液の中には大量に狂犬病ウイルスが存在しているため、口と口を近づけるなども感染してしまう原因になってしまいます。
もし、一度狂犬病ウイルスが体内にとりこまれてしまうと、神経から脳に伝染し、脊髄へもどんどん広がっていきます。
その後、こん睡状態にまで陥ってしまい死に至ります。
ただ、幸いなことに現在の日本では狂犬病ウイルスはないと言われており、昭和32年を最後に狂犬病にかかっている例が見られていません。
それは日本が家庭犬に対して狂犬病予防ワクチンを毎年強制的に打つように呼びかけていることや島国であるということが関係していると思います。
ただし、約60年間も日本で狂犬病ウイルスが見られていないからといって安心するわけにはいきません。
なぜなら日本の港には海外からたくさんの輸入船が来ますよね。
そこに狂犬病ウイルスに感染している犬が日本にやってくることもなきにしもあらずなのです。
そう考えると、きっちり狂犬病の予防をし、最悪の結果を生まないように心がけてあげるのも飼い主さんの役目だと言えます。
どうすれば狂犬病を防げるの?
狂犬病に一度かかってしまうと残念ながら死を待つしかありません。実は治療方法がないのです。
そんな怖い病気にかかってしまったら・・・と考えると本当に怖いですよね・・・
そうならないためにも大切なのは狂犬病予防注射を毎年打つことです。
生後3か月以上のワンちゃんですと年に1回ワクチン接種をするように義務付けられています。
地域によっては近くの公園等に獣医さんを呼び、集団的にワクチン注射を打ってくれるところもあります。
狂犬病ワクチンを接種すると証明書がもらえ、それを保健所に提出する必要がありますので、ご留意くださいね!ひとりひとりが狂犬病のことを知り、予防していくことがこれからの日本のためにもなるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ヒトにも感染する恐ろしい病気なんです。
この狂犬病ウイルスを決して日本に入れないように、一人一人が危機管理をしっかりして予防接種ワクチンを愛犬に毎年打ってあげることが大切なのです。
是非ご参考にしてみてくださいね。
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