ペット保険は任意の保険
ワンちゃんの保険にかかわらずペット保険は任意になりますので自己判断になります。
ペット保険に加入するか否か、保険の加入を検討される方の実に半分以上が「実際に愛犬の治療で高額な支払いになって初めて保険を意識する」ということです。
特に初めて犬を飼う方であれば、愛犬の元気な姿のイメージから病気やケガになるというイメージが湧きづらいかもしれません。
年間で動物病院を一回以上、利用する率はは実に9割以上と言われています。
さらに5歳までになんらかの手術や入院を経験するワンちゃんは7割以上とされています。
人間と違って犬は言葉を喋ることはできませんし、多くの飼い主さんは犬のケガや病気について知見があるわけではありません。
愛犬になにかしらの異常が見つかれば、治療をして完治させたいと思うのは当然のことです。
以上のような理由から症状の軽度にかかわらず、多くのワンちゃんが動物病院のお世話になるということです。
医療費の相場
保険に入る入らないの前に、まずは医療費の相場を知ることが重要です。
大まかに分けると一般的な医療費の相場は以下のようにうなっています。
医療費の相場
通院3000円から1万円
入院3000円から1万2千円
手術1万円~40万円
小型犬と大型犬では料金も変わってきます(大型犬の方が高額になるケースがほとんどです)
ペットには、人と違い公的な健康保険の制度がありません。
よって医療費は100%全額自己負担となります。
考えたくはないですが万が一、大きなケガや病気をしてしまった場合、高額の医療費がかかることもあります。
いつケガや病気になるかは誰にも分かりません。
ですが大きな病気やケガに見舞われない可能性もあります…
すべて「たられば」の話になってしまいますが、飼い主にとって悩ましいところではあります。
さらに治療費についてですが、治療費は病院が自由に決めることが出来るため、高額な医療費を請求されトラブルになるケースも起こっています。
近年では改善が進みこういったトラブルは減りましたが、まだまだ悪徳医師は存在します。
『「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査」につきましては、その前身となる小動
物診療料金の実態調査が、平成10年に実施され、平成11年8月に報告書が公表されて以
来、約15年ぶりとなります。前回の調査結果は、日本獣医師会や地方獣医師会をはじめ、
関係各機関に対する動物飼育者からの問い合わせに対応するための資料として、また、報
道機関等各方面において小動物臨床の実態を反映した資料として現在まで広く活用され、
小動物獣医療業界を客観的に理解いただくために大きな役割を果たしてきました。
しかし、この15年の間、小動物獣医療をとりまく状況は大きく変わりました。診療の
多様化、高度化とともに、チーム獣医療の進展等、動物診療施設の状況や各種診療料金も
15年前とは変化している可能性が指摘されていました。』
※公益社団法人 日本獣医師会
「家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査及び
飼育者意識調査結果のとりまとめにあたって」より抜粋
近年ペットの高齢化が進み、長期の治療や入院に多額の費用がかかるというケースも増えています。
実際の保険の内容はどのように分類されるのでしょうか。
保険の内容について
保険の補償内容についてですが、多くの保険ではけが・病気・事故による通院・入院・手術費用が補償されます。
ですが支払限度額・限度日数・回数などは保険会社、プランによって大きく変わります。
保険の補償内容は、大きく2つに分けて「実費補償型」と「定率保証型」のタイプに分かれます。「実費補償型」は定められた規定額の範囲で、かかった費用の実費を補償するタイプです。
「定率補償型」はかかった費用に対して定率(50%、70%など)で補償するタイプです。
一概にどちらがいいとは言えませんが、昔に比べ保険会社が増えプランも豊富になり定率保証型にも幅がでてきました
ここで注意したいのが、その保険がどこまで補償対象としているかです。
手術費用は補償するけど、通院費は対象外。通院回数によって保障内容が変化するなど、保険によって内容は千差万別です。
以外と見落としがちなものとして保険料の支払い方法が挙げられます。
主に月払いと年払いがありますが、人の保険と同じようにほとんどの保険で年払いのほうが総額は安くなります。
最近ではインターネット割引や多頭割引などがある保険もありますし、なにより犬種や年齢によって金額も大きく変わってきます。
人と同じような保険内容として特約があります。
こちらは自身の病気やケガではなく誤って人を傷つけたり、物を壊してしまったときなどに適用される保険です。
法律上の損害賠償責任を負った場合の損害賠償金や訴訟費用・弁護士費用を対象とするものや事故等で歩行困難になった場合の車いすなどの装具費用の一部を補償するQOL維持費用担保特約、火葬費用等担保特約などが例として挙げられます。
以下は一般的な治療費例です。あくまで参考程度として認識してください。
初診料 1,200円
再診料 620円
時間外診療 1,700円
レントゲン検査(1枚) 4,000円
尿検査 1,500円
糞便検査 1,500円
血液検査(一般項目) 5,600円
心電図検査 3,000円
エコー検査 5,000円
細胞診検査 4,800円
病理組織検査 10,000円
細菌検査 2,500円
注射料 1,200円
(薬剤費別途)
点滴料 皮下点滴 3,000円
(薬剤費別途)
静脈点滴 4,000円
(薬剤費別途)
指導料 260円
処方料 500円
調剤料 250円
処置料 投薬・点眼 200円
外用薬塗布 600円
包帯・ガーゼ交換 960円
入院料(1泊) 猫 2,500円
ぱっとみただけでは覚えきれないですが、飼い主さんが見落としがちなのが、再診の治療費です。
軽度の怪我や風邪など症状が軽いものであれば、病院を1度受診すれば終了しますが、多くの場合は経過観察のため、再度病院を受診しなければならなくなります。
特に、慢性疾患であれば定期的な受診が必要ですし、大きな怪我や病気の手術後は数ヶ月~数年の間、診察や投薬が続きます。
そのため、上記に挙げた治療費例の他にも、必要になる費用があることを予測しておかなければなりません。
そういった意味ではペット保険は加入しておくと、いざというときに心強いと言えるでしょう。
結局、保険は必要か?
重い症状を患った場合、治療費で100万円以上かかるケースも多々あります。
家族同然のワンちゃんを救うためには金銭の問題はいとわないですが、ワンちゃんの治療によって生活が圧迫されるようなことがあるのは人にとってもワンちゃんにとっても望ましい状況ではありません。
多くのペット保険では、継続的な診察や薬の処方などに対しても、補償を受ける事が出来ます。
軽微の治療費に関しても健康診断、予防接種といった予防的な受診以外の場合は幅広く補償の対象になりますので、検討の余地は十分にあるでしょう。
保険会社とかかりつけの動物病院が提携していれば、当日窓口で治療費を支払う際に、既に補償分が減額されて請求されるため、一時的な負担もありません。
かかりつけの病院が決まっている方は、是非動物病院の保険加入ステッカーを探してみましょう。
また、かかりつけの病院が保険会社と提携していない場合でも、一時的に全額負担することにはなりますが、必ず補償分は返金されますので安心です。
ペットの保険について簡単ではありますが解説させていただきました。
犬種や年齢、保険の内容によって保障内容は大きく変わります。
少しでも保険に興味がある方は複数の保険会社に相談してみてはいかがでしょうか。
人の保険と同じように一社のみでの検討は思うような補償を受けられない可能性があります。
愛犬のため、ご自身のためじっくりと吟味してはいかがでしょうか。
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