どうして草を食べるの?
本来、草を食べるイメージがあまりない犬なので、散歩中にむしゃむしゃ草を食べるのを見るとビックリしてしまうものです。
この「草を食べる」というワンちゃんの行動は次のような理由があると考えられています。
●胃腸の具合を整えるため
愛犬が自分の体を舐めているのを見た事のある方も多いですよね。その時に少しずつ毛が口の中を通じて胃へと入っていきます。このように胃の中で溜まった消化できない体毛を吐こうとするために、草を利用することがあります。かつて、野生時代には噛まずに丸飲みして小動物を食べていたため、体の中で「いらない」と判断したものを草の力を利用して吐いていたと言われています。こういった習性の名残もあり、胃の中に何らかの異常があり、草を利用して吐き出すことで具合を整えることもあります。
また、何か誤飲してしまったものを吐き出すために、草を食べることもあります。
●ストレスで草を食べる!?
言葉が通じない人間と暮らしているワンちゃんたちは、少なからずストレスはあるでしょう。忙しい飼い主さんとスキンシップの時間が少ない、新しい家族になかなかなじめない、引っ越して周囲の環境が変わってしまった、ゆっくり眠れる環境でない・・・など。
実は、精神的なストレスが原因でついつい草を食べてしまうということもあるのです。
●単に草が食べたい
特に理由がなく「食べてみたい」という興味本位から、草を食べることがあります。まだ、散歩デビューしたてばかりの頃は、街で見かけるものすべてに興味を示しますよね。そこで、一度草を食べて楽しくて食べてしまうワンちゃんもいるようです。
草を食べても問題ないの?
実際に愛犬が草を食べていたら体への影響がとても心配になるものです。
先ほどお話ししたように「胃の中のものを吐きたい!」という思いでワンちゃんが草を食べている場合には、自分の胃腸のために行っていることなのであまり問題のないことが多いです。
ただ、散歩に行くたびに食べる、あるいは食べた後に下痢が続く、食欲がおちてきたなどの他の症状が見られる場合には、他の病気のリスクも考えられます。このような症状が見られて心配な場合は、動物病院の受診がおすすめです。
●外の草は危険が潜んでいる可能性も
散歩の間はさまざまな場所を通りますよね。そして、ひとくちに「草」と言っても、いろんな種類の草を見かけるものです。
基本的に、たまに草を食べてしまうこと自体は体に問題のないことが多いですが、家の庭以外で食べてしまうと危険が潜んでいる可能性があり注意が必要です。
除草剤や殺虫剤という犬の体に危険な薬剤がまかれている場所の草は犬の体にはとても危険です。基本的に人が出入りできる道や子供達が遊ぶ公園などでは、そのような危険は少ないと言えそうですね。あまり心配する必要はないでしょう。
逆に「立入禁止」の看板が立っている場所などの草などは、避けるようにした方がいいですね。
散歩中の注意点について
時々ならば問題がないと言われているものの、すべてのワンちゃんが草を食べるわけではありませんよね。胃腸に障害があったり、ストレスをかかえている時などに草を食べてしまう・・・。しかし、食べてはいけない草も中にはあるので要注意なんです。
●ちょっと待って!食べちゃいけない草とは?
まずは食べてはいけない危険な草を飼い主さんがしっかりと覚えておくことが必要です。
危険な草を食べてしまうと、嘔吐や下痢、血便、吐血・・・など中毒症状に陥ってしまいます。場合によってはもっと悪い取り返しのつかない状態を引き起こしてしまうこともあります。
犬が食べると危険な植物は、スイセンやチューリップ、シクラメンなどの「球根類」、タマネギ、アサツキ、スズランなどの「ユリ科の植物」を始め、桜、菊、アサガオ、マリーゴールド、アロエなど多種類に渡ります。
●草を食べようとした場合の対策は?
ワンちゃんによっては、草に興味津々で食べたがることもあるでしょう。もし、散歩中にそんな様子が見られたら、ワンちゃんの注意を「草」から離してあげましょう。
いつも通い慣れている散歩道でも、除草剤や殺虫剤がかかっているかどうかなどの危険を100%察知することは難しいものです。また、万が一、食べてしまった場合には、その後の様子をきちんと観察しておくことが大事です。そして、異変が感じられたら、すぐに動物病院に相談にいくことをお勧めします。
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