小型犬の中でも最も小さい部類に入るチワワは、ランキングなどでも常に上位をキープしているメジャーな犬種です。大きく丸い黒目と、スリムなボディラインが特徴的な彼らの性格は、家族・仲間・主人である飼い主に対して愛情が深く、活発で好奇心旺盛。容姿の小ささ・愛らしさに加えて、甘えん坊かつ人懐っこい性格であり、また抱っこも好きなため非常にかわいがりがいのある犬種です。ペットショップやご友人宅で接して、そのかわいさに虜になった方も非常に多いでしょう。基本的に、周囲への愛情が深く、さらに賢くて勇敢であり、飼い主に忠実という性格であるため、飼い主・家族と豊かなコミュニケーションをとることのできる犬種です。また、その人なつっこさ・強い好奇心から、自分より大きな相手とも仲良くなることができます。賢さもあいまって、さまざまな環境に適応する能力も持っています。
「外に出る」重要性は、運動だけじゃない
チワワの性格・生態を知るにつれ、「散歩が必要」ということが分かったかと思います。そもそも、室内での運動で十分、という発想は世間が「散歩=運動」のイメージが強いから浮かぶこと。果たす役割はもちろん間違いないのですが、運動量の確保だけが目的ではありません。他にも、他の犬とのコミュニケーションを通して犬同士の社会性を学んだり、心と身体の健康を維持したり、飼い主以外の人とのコミュニケーションをとったり、といったように、非常にさまざまな効果があります。ですので、大型犬・中型犬など犬種のサイズや必要な運動量に惑わされず、どんな犬にも外に出て散歩する必要性があるのです。
まず、コミュニケーションの重要性ですが、犬は屋外に出ることで、飼い主や家族以外の人間と触れ合ったり、他の犬を知ったりします。室内のみの生活をしている場合、犬の知る世界は家の中だけとなり、家族以外の存在や刺激を受ける機会を失ってしまうということです。このような環境で育った犬は、動物病院に連れて行ったときに警戒して吠えつけたり、怯えて縮こまってしまったりと飼い主を困らせてしまいます。また、お部屋に遊びに来たご友人にも吠えたり、懐くのに時間がかかったり…。できるならお友達とも仲良くして欲しいものですよね。いくら臆病な性格といえど、無害かどうかを判断できる賢い頭脳と人懐っこい性格も持ち合わせているはずなので、動物病院でも大人しくできるはずなのです。私たち人間も外に出ずにいたら鬱憤が溜まって「外に出たい!」となることで大体想像がつくことでしょう。犬に広い世界を体感させるのは大切なことなのです。
もちろん、健康管理の面でも重要な要素を占めています。運動をすることでなまった身体をひきしめたり筋力を鍛えたりするのはもちろん、精神的なストレスを発散させ、精神を安定させる効果があるからです。日光を浴びることで、人間と同じく脳から「セロトニン」が分泌されます。これによって精神が安定し、体内時計も調整してくれます。私たちも、ずっと仕事や勉強してばかりだと、どんどんイライラが溜まってくるので、外に出て遊歩道を歩いたり、公園でジョギングして発散させますよね。犬も人間も一緒です。ぜひ、外に連れて行ってあげて、ワンちゃんと一緒に日々の疲れやストレスを発散させましょう!
チワワの最適な散歩の距離・時間は?
そこで気になるのが、チワワに必要な散歩の回数や時間・距離はどのくらいか、ということ。一般的には1日に最低1回、できれば朝夕に1回ずつの合計2回が適量とされています。時間は10〜20分程度で、距離にしてだいたい1kmというのが一般的です。これも人間とあまり変わりませんね。ただし、ワンちゃんの性格や年齢、体力を考慮して適切な時間や距離を見極めましょう。時間・距離は目安程度に留めて頂ければ良いです。
しかし、ワンちゃんの中には嫌がって外に出たがらない子もいることでしょう。先程も述べたとおり、臆病な性格であるため外に出ること自体を怖がったり、賢い性格であり記憶力もあるため過去に外で嫌な経験をした場合それを引きずっていて、外に出ることを拒否したりします。この場合、絶対無理強いをしないことです。中には無理矢理出した方が良い結果になった、という事例もありますが、大抵は逆効果で余計に嫌がってしまう結果となるため注意が必要です。
まずは、少しずつ慣れさせること。お庭や家の周りなど刺激の少ない場所で、少しずつ慣れさせてあげましょう。家の中では色んな障害物を作って、その上を通らせたりくぐらせたりするなど、少しずつトレーニングしましょう。おやつやおもちゃを使って気を引くという作戦も有効ですが、極端に怯えていたりする場合は、無理に進もうとせず、立ち止まって同じ目線に立ち、近づいてリラックスさせてあげましょう。一旦落ち着くまでなでてあげたりして、安心させてあげましょう。トレーニングは長くかかるものと思って、本当に少しずつじっくり慣れさせてあげましょう。
大分慣れてきたら、今度は障害物に注意します。視線が人間よりずっと低く、人間には障害とならないものでも、身体の小さいチワワにとっては非常に危険極まりない障害物となるものがたくさんあります。夏に伸びた草むらを通る場合、人間には膝くらいの高さであっても、チワワにとって目の高さほどで目に刺さる可能性もあります。また、ちょっとした段差を飛び降りるだけで、すぐに足を負傷してしまいます。外で歩き慣れていない、人間のお子さんを連れて歩いている気持ちで、慎重に進んでくださいね。身体が小さいので、車や自転車からも認識しづらいです。リードを短く持ち、十分注意しながら歩きましょう。愛犬のようすを細かく観察しながら、愛犬も飼い主も楽しい散歩ライフを!
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