牧羊犬として有名なボーダーコリー。そもそものボーダーコリーの起源は、諸説ありますが、イギリスに持ち込まれたトナカイ用の牧畜犬だという説が有名です。その後、イギリス以外にも牧羊犬として活躍しだしたと言われています。
見た目がスマート、そして筋肉質で全体的にバランスの良い体型です。ドッグショーでも多数活躍するほど、運動能力が高めのワンちゃんです。俊敏に動き、スタミナがたっぷり。牧羊犬として働けるくらいですから、長時間の運動にもへこたれない持久力があります。
ボーダーコリーの性格
飼う上で知っておきたいのが性格ですよね。性格には個体差がありますが、一般的に言われる性格についてお話ししていきます。
・頭が良い
牧羊犬として働く姿を見れば分かりますが、羊をまとめる統率力が相当あります。とても優秀な仕事をしてくれる賢いワンちゃんです。実は、全犬種の中でも最も賢いとまでされる研究結果もあるくらいの頭の良さなのです。
・穏やか
ボーダーコリーは基本的に攻撃性が低めと言われています。運動能力があるので活動的なイメージですが、実は攻撃面はあまりないとされています。ただし、個体差もあり、子犬の頃のしつけの仕方にもよります。
・人間に従順
飼い主と遊んだりすることが大好きです。また「働く」ということに対しても前向き。仕事を与えられても喜ぶ責任感の強いお利口なワンちゃんなのです。
・被毛のタイプで性格が少し違う
ボーダーコリーは被毛タイプが2パターンあります。全体的に短めの「スムースタイプ」と少しばかりウェーブがかった適度な長さの「ラフタイプ」。
一般的にスムースタイプは競技に向く、きつくプライドの高い性格と言われています。一方、ラフタイプは家庭でペットとして飼えるくらいの、人懐こさがあります。
・個体差がある性格
ただし、人間でもそれぞれ性格が違うように、ボーダーコリーも育った環境などによって、性格がそれぞれ違います。
ボーダーコリーのしつけの方法とは
ボーダーコリーは愛玩犬のように「可愛がる」だけでは一緒に生活できません。子犬の時に、しっかりとしたしつけをしないと、後から苦労してしまいます。運動能力が高く人懐こい犬ですから、しつけをしっかりとして楽しく暮らしていきたいものですね。
・運動大好きなボーダーコリー
ボーダーコリーは運動量が大事です。毎日のちょっとした散歩だけでなく、ドッグランなどで思いっきり走らせてあげましょう。家に広い庭があると、より適した環境になります。
また、海辺で一緒に走ったり、ボールをなげて遊んだりなど「犬と一緒に運動したい」と思える活動的な人にはぴったりの犬種かもしれませんね。
・しつけは厳しめでOK
攻撃性が低い犬とは言われていますが、しつけ次第です。愛玩犬のように可愛がりすぎてしまうと、無駄吠えをするなどの攻撃性の高い犬になってしまいます。頭が良く人間の指示を喜ぶ犬種なので、主従関係をしっかりと覚えさせるようにしましょう。
具体的には「すべて人間を先に」ということをポイントにしてください。食事は人間が先です。また、散歩の時も前を歩かせないようにしつけなければなりません。ボーダーコリーは運動が大好きですから、飼い主を引っ張るようにして散歩をしてしまうものです。犬が喜ぶからとそのままにしていると、飼い主のことを「上」と思ってくれません。リードを上手に使ってしっかりとしたしつけが大切です。飼い主を上と感じさせることで、しつけもしやすく、人間の良きパートナーとして楽しく暮らせるようになるでしょう。
ボーダーコリーを飼うならこんな環境で
それでは、ボーダーコリーを飼育するときに適している環境について考えていきましょう。
◆一軒家での飼育はボーダーコリーにぴったり
ボーダーコリーは運動神経が良いので外で飼うイメージを持つかもしれませんが、基本的には室内飼いが理想です。
ただ、牧羊犬の歴史があるボーダーコリーはアクティブに動くので、家のなかだけで飼うのには限界があります。
散歩はもちろん必要ですが、運動量を満たしてあげるには広いスペースでの飼育がいいでしょう。
広めの庭がある一軒家がボーダーコリーを飼う環境にはぴったりです。
ボーダーコリーが自ら道路に出ないように、柵やフェンスを設置しましょう。
専用ドッグランとして、庭で離して自由に遊ばせることもできますね。
弾力性があってお手入れがラクチンのウッドチップ、犬の肉球に負担が少ない芝生など、犬が快適に過ごせる素材の工夫をすれば、運動好きなボーダーコリーも大喜びです。
◆しつけ次第では子供とも相性が良い
ボーダーコリーは、牧羊犬で羊を統率していた賢い犬なので、子供がいる家庭でも和やかに暮らしてくれそうですが、個体差があります。
子供と仲良く暮らしてくれるかどうかは、「子犬の頃にしつけがしっかりできているか」が分かれ道となるでしょう。
子供の指示にも従えるように、「飼い主さん一家は自分よりも上だ」と理解させるようにするといいでしょう。
ただ、ボーダーコリーに対して指示を出せないような赤ちゃんがいる家庭にはあまり向いていません。
ボーダーコリーの特性を理解し、上手に指示を出しながら遊べるような年齢の子供がいれば、良き遊び相手となってくれるでしょう。
◆多頭飼いはケースバイケース
牧羊犬としての過去があるボーダーコリーなので、人間以外の動物を見ると興味を持って近づくこともあります。
羊を率いる感覚で、他の犬との暮らしのなか、強くリーダーシップを取ろうとするかもしれません。
一緒に遊んでいるつもりで、他の犬を追いかけたり、吠えて遊びに誘ったりすることもあるでしょう。
ただ、そんなボーダーコリーの行動が相手の犬にとって不快になると、「止めてほしい」「絡むのがいや」と嫌がることも。
お互いの性格によって、どういった関係性になるかは分かりませんが、どちらかが苦手意識を感じていれば、あまり仲良くなれないかもしれません。
それだけでなく、どちらかがストレスを溜め込み過ぎると、メンタルがやられてしまうこともあります。
ストレスが原因で病気を発症するリスクもあるので、気軽には多頭飼いをしない方がいいかもしれません。
また、多頭飼いを検討するなら、「迎え入れるタイミングが同じ時期」「同じくらいの体格」「年齢差をなくす」など、注意すべき点もあります。
楽しいイメージのある多頭飼いですが、ボーダーコリーの性格を見極めながら、慎重に考えた方がよさそうですね。
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