犬が子供に与える良い影響
イギリスは世界の中でも動物愛護国として知られています。そんなイギリスには、犬にまつわる感動的なことわざがあります。
ことわざは「子供が生まれたら犬を飼いなさい」という冒頭から始まります。
子供が生まれたら犬を飼いなさい。
子供が赤ん坊の時、子供の良き守り手となるでしょう。
子供が幼年期の時、子供の良き遊び相手となるでしょう。
子供が少年期の時、子供の良き理解者となるでしょう。
そして子供が青年になった時、自らの死をもって子供に命の尊さを教えるでしょう。
ことわざを読んでいると、ホッコリする冒頭文から、最後には「犬の死」という言葉で結ばれています。犬と子供の暮らしが、子供にとって良い影響を与えることをことわざは伝えています。
では、犬が子供にもたらす良い影響で考えられることを具体的にご紹介していきましょう。
一人っ子家庭は今や珍しくありませんよね。また、兄弟がいても年が離れていれば、子供にとっては家庭で遊び相手がいないことになります。そんな寂しい子供達の心に寄り添ってくれるのが犬の存在。一緒に遊んだり、お昼寝をしたり、子供にとっては兄弟のような存在となってくれるでしょう。
また、犬にとって散歩は欠かせません。「散歩」という犬のお世話を通して、外を歩くため、健康的になるという良い影響があるのです。
子供というものは、いろいろなものに接して「感情」というものを学んでいくものです。そこで小さなうちから生き物に接することは、感受性を高めてくれることに繋がります。犬は言葉が話せないため、子供たちはお世話を通じて犬の気持ちを理解することを学んでいきます。
「今、お腹がすいているだろう」
「散歩に行きたがっている」
「具合が悪そう」
「喜んでいる」
など、毎日の生活の中で犬の気持ちを理解したいという感情が芽生えてきます。
また、責任感が身につきます。「自分がやらなければならない」と生き物に対して責任感を持つことは、子供の心の発育にとても大きな影響を及ぼすのです。
犬にとって散歩が欠かせないという話を先ほどしましたが、犬との散歩で得られることが「社会性」です。散歩をすることで、外で犬がオシッコやウンチをすれば、適切な処理をしなければなりません。「道路」という「公共の場」を綺麗にするということを学びます。
また、散歩中に同じように犬を飼っている人や近所の人と出会うことは日常茶飯事ですよね。そんな時に「おはようございます」「こんにちは」という挨拶をすることを覚えていきます。挨拶をしたり、家族以外の他人と話したりすることが身につきます。これによって社会性が小さなうちから芽生えてきて、人見知りのしない社交性のある子供に育っていきそうですね。
ひと昔前は「ペット」という言い方をされることが多かったものですが、今は犬を飼っている人は「家族だ」と言います。単に可愛がるだけでではなく、犬と一緒に暮らすことを通して「幸せ」を感じています。長い間一緒に暮らしている中、たくさんの思い出を作ります。
犬は生きています。生きていくために食事をして排泄をします。しかし、言葉が話せないので、飼い主がお世話をしなければなりません。尊い命がそこにあるということを、犬との暮らしの中で感じることができます。
ただ、一緒に暮らしている時は「幸せ」しか感じることができませんが、犬の一生は人間より短いものです。悲しく切ないのですが、いつか別れることがくるのです。
「生きる」ということ、そして「尊い命」ということを犬の一生をかけて知ることができるのかもしれませんね。
日本では犬と一緒に暮らすと赤ちゃんにとって衛生的に良くないのでは?という心配をする親御さんが多いかもしれません。確かに抜け毛などで、子供がアレルギーになってしまう感じがしない訳ではありませんよね。
しかし、実はあまり清潔な環境にいすぎる子供より、犬を飼っている場合、抵抗力が高まって病気のリスクが減るという研究結果も出ています。
ただ、あまりにも不潔な環境は問題外です。赤ちゃんの時にペットを飼うならば、最低限のお手入れはしっかりと行ってください。
特に、次のようなことには注意をしてくださいね。
・トイレのしつけをしっかりと行う
・ブラッシングで抜け毛を防ぐ
・子供の口を犬に舐めさせないようにする
・適度なシャンプーで犬の体を清潔にしておく
・犬に人間のベッドで眠らせないようにする
犬が与える影響は「良い」ものだけではない?
上記のように、犬と一緒に暮らすことは子供にとって良い影響を及ぼすことが分かりますよね。ただ、犬と一緒に暮らすことが必ずしも良い影響を与えるとは言えないということを覚えておきましょう。
犬と飼う背景、犬の育て方は、各家庭で100%一緒ということはありません。
犬との関係性をしっかりと築けない場合には、「悪い影響をもたらしてしまうリスク」も考えておかなければならないのです。
後からペットを飼う場合で気を付けたいのは、ぜんそくやアレルギーの問題です。すでに「ぜんそく」と診断されている子供の場合、犬を飼うことによって抜け毛などが病状を悪化させてしまうケースがあるので注意しなければなりません。
子供が生まれる前から暮らしているペットの場合、飼い主さんは両方に愛情を注ぎますよね。ただ、赤ちゃんが生まれると犬には十分な世話をしてあげられないことがあります。
それがきっかけで、犬はヤキモチを妬いて、子供を攻撃してしまう・・・というケースも。犬が子供を引っ掻いたり、噛んだりすると感染症の危険が増してしまいます。
また、攻撃はしないけれどもストレスにより体調不良を起こしてしまうこともあります。
犬にとって子供はどんな存在?
犬を飼うと子供にとって良い影響があると言われていますが、犬の立場から見て子供の存在はどう映っているのかについてお話しします。
犬を飼った時にしつけをするのは基本的に大人ですよね。体の小さな犬にとって人間の大人は「大きな存在」。街を歩いていても、動物病院に行っても大人の姿を見ることは多いものです。そのため人間の大人には慣れているでしょう。
ところが、子供とは何をするか分からない生き物だと犬が感じてしまうことがあります。特に幼児の行動は、予測不能。「犬」をおもちゃのように扱ったりすることもあり、犬にとっては手ごわい存在とも言えます。
犬を可愛がろうとして撫でても、子供は力加減が分からず犬が痛がることもあります。そんな子供の行動にビックリした犬が攻撃してしまうこともあるのです。
また、大人の飼い主さんはしつけをしっかりとしてくれるので、リーダーのように感じることができますが、しつけをしてこない子供のことは「自分より下の生き物」と判断してしまう可能性もあります。
犬と子供を触れ合わせる時の注意点
子供が生まれる前から犬を飼っていた場合、すでに飼い主さんと犬との関係性は出来上がっています。犬が赤ちゃんを攻撃してしまわないように十分な注意が必要です。犬にも子供にも十分な配慮をするようにしましょう。
また、子供が幼児期になってから犬を飼う場合、「生き物を飼う」ということをしっかりと教えてあげるようにしなければなりません。
犬は友達のような存在ともなりますが、遊び方を間違っては犬が乱暴になってしまうこともあります。子供と犬が二人きりにならないように気をつけましょう。目を離さないようにしてあげてください。犬、あるいは子供がそれぞれ攻撃的になったら注意をするのは大人の役目です。
また、子供には「犬の気持ちを理解してお世話をすること」を教えてあげましょう。親が愛情を持って犬という生き物をお世話していく姿を見ながら、子供の心も成長してくのではないでしょうか。
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