1.犬はスイカを食べていいの?
2.犬に食べさせたい夏野菜・果物
2-1.スイカやトマト
2-2.梨
2-3.パイナップル
2-4.きゅうりやニンジン
2-5.キャベツ
2-6.大根
3.犬の夏バテ解消法
3-1.水分の補給
3-2.愛犬の好きなものをプラス
3-3.固形だけでなくスープ状の食事も有効
3-4.暑さ対策も必要!
【掲載:2017.07.09 更新:2021.07.02】
犬はスイカを食べていいの?
夏のイメージといえばスイカ。手早く水分補給もできることで有名ですよね。このスイカ、愛犬との相性はどうなの? 食べやすいし水分がたっぷりだから食べさせたい。そんなあなたの気持ち、わかります。
スイカには赤い色が特徴のリコピン、ビタミンAやカリウム、マグネシウムなどが含まれていますが、栄養素を見た限りでは犬にとって有害となるものはないようです。
人も犬も、ほぼ水分で作られているスイカを食べることで体温を下げたり、効率よく水分を摂取したりできるのでうまく活用できるといいですね。
もちろん、ただ水分がとれるからというだけで、犬と一緒にスイカを食べるわけではありません。
スイカには抗酸化作用のあるビタミンAやリコピンが含まれています。ビタミンAやリコピンには老化防止だけでなく、化学物質から体をガードする役割もあるので、女性だけではなく、愛犬の病気にならない体を作るためにも必要な栄養素というわけです。
他にも、スイカに含まれるカリウムを摂取することで脱水状態を回復させる電解質を体内に取り込むことができます。散歩のあとに愛犬とスイカを食べれば疲労回復も同時にできてしまうというメリットがあります。
もちろん、メリットだけでなく注意が必要な点もあります。
甘くておいしいスイカは、愛犬と分け合って食べるといつもよりもっと美味しく感じてしまいそうですよね。ついつい食べ過ぎてお腹がいっぱい、なんてことにならないように気を付けましょう。
人にもあてはまりますが、スイカの種は消化しにくいので、犬の胃腸にも負担がかかります。もちろん、食べすぎでおなかを壊す危険性もありますから、小型犬や中型犬なら1日の摂取を20g~30gとするといいかもしれません。
人と比べれば少ない量に感じると思いますが、適切な量を守ることが愛犬の健康維持に繋がるのです。
犬に食べさせたい夏野菜・果物
時季の野菜や果物を食べるといい、そう先人はいいました。これは、その季節の食べ物は栄養価が高いためだと言われています。人と同じ食材を口にできるなら、私たちだけでなく、愛犬にも当てはまります。
ここでは、愛犬に食べさせたい、食べることのできる夏野菜や旬の果物についてご紹介します。ただし、愛犬が特定の食べ物に対してアレルギーを持っている可能性があります。愛犬に初めて口にさせる食べ物は少量からスタートをして、好きな食べ物なのかそうでないのか、アレルギー反応などの安全性はクリアできいるのかをチェックしながら、徐々に日々の食生活に取り込むようにしてください。
◆スイカやトマト
スイカやトマトは食べることで水分補給だけでなく、利尿効果が期待できます。ほかに有害物質から体を守ってくれる栄養素を持っているため、率先して摂取するようにしたい食べ物です。トマトは大きなものでも小さなものでも愛犬に与えてもいい食材ですが、ヘタをとり、食べやすいサイズにしてあげるといいようです。
◆梨
瑞々しい梨は水分が溢れているので、スイカやトマトに次いで愛犬に食べさせたい果物の候補に挙がります。スイカにも当てはまりますが、梨は食べると体内から冷やしてくれるメリットがあります。しかし、水分が多めであることや、林檎に比べて消化が悪いことも考慮し、少量ずつ食べさせるようにするのがポイントです。
◆パイナップル
ビタミンB2とクエン酸が豊富な果物で、ほどよい甘みもあるため犬が喜ぶこと間違いなしの果物です。ただ、見ての通り食物繊維がとても多いので、他の食材同様、たくさん食べるとお腹を下す傾向があります。まったくダメ、というわけではありませんが、愛犬に食べさせるなら少量とした方がいい果物です。
◆きゅうりやニンジン
きゅうりはスイカ同様、水分が豊富な夏野菜として有名です。もっとも、今はオールシーズン手に入れることができますが、栄養価はほとんどないので、愛犬には水分補給と噛みごたえがあるので天然のおもちゃとして与えるといいでしょう。特に歯が生えるころの子犬には最高のおもちゃとなりそうです。
ニンジンはベータカロテンが豊富な野菜で、触感が楽しめる野菜なので愛犬に歯磨き代わりに与えているオーナーさんもいるようです。
ただし、生のにんじんにはビタミンCを壊してしまう酵素が含まれていますので加熱してから与えるようにしましょう。
◆キャベツ
食物繊維が豊富でビタミンCやカルシウムも多く含んでいる優秀な野菜です。しかし、食物繊維が多いため大量に食べると愛犬が下痢を起こす可能性があります。もともと整腸作用の期待できる野菜なので、適切な量を与えることがポイントです。また、プラスアルファとして、造血作用のある葉酸や鉄を多く含むパセリを少しふりかけて合わせてとるようにすると、さらに栄養満点です。
◆大根
他の野菜同様、日常的に手に入る食材ですね。先端の方は辛味があり、犬が苦手としているので避けるようにします。捨てられがちな大根の葉はカリウムやカルシウムが豊富なので、茹でてから食べさせるようにするのがおすすめです。被毛が抜け替わる時季に食べさせるオーナーさんも多いのですが、この時期に食べると毛艶がよくなるのだそうです。
犬の夏バテ解消法
暑い暑い灼熱の太陽が降り注ぐ夏。ぐったりとしてしまうのは愛犬も同じのようです。特にボルゾイなどのダブルコートの犬種は、真夏にコートを着ている状態なのでシングルコートの犬種より熱をためやすく、非常に夏バテを起こしやすいので注意が必要です。
ここでは、すでに夏バテ状態にある愛犬が少しでも早く元気を取り戻せる方法をご紹介していきます。ただし、夏バテではなく脱水症状を起こしているケースもあるので、気になる場合は専門の獣医の診察を受けるようにしましょう。
◆水分の補給
夏バテに限らず水分は必要ですが、夏バテ中の愛犬にはさらに水分が必要です。通常の水だけでなく、おやつや食事に水分を多く含んだ果物を混ぜて食べさせるようにします。しかし、多くあげすぎると下痢を起こし脱水状態になることもあるため注意してください。
◆愛犬の好きなものをプラス
これは普段からされている方も多いと思いますが、こうした嗜好品をプラスすることは夏バテで食欲がない愛犬にとっては重要なポイントになります。もし、手作り食で鶏肉と野菜を別に調理していたなら、今度は一緒に茹でてみてください。野菜に鶏肉のにおいがつくので、愛犬が少し苦手としている野菜でもぺろりと食べられるようになります。
◆固形だけでなくスープ状の食事も有効
あげすぎは禁物ですが、プレーンヨーグルトからも栄養のほかに水分が摂取できます。肉類の香りが大好きな犬ばかりではないでしょうから、茹でた野菜にトッピングをするのがおすすめです。また、通常ドライフードを食べている犬には、スープタイプのフードに挑戦してみてください。夏バテで体力が落ちていても噛まずに栄養がとれれば、体力回復の近道となります。
◆暑さ対策も必要!
ご存知の通り、犬は人間のように全身から発汗することができません。そのため、体温調節は舌を出して呼吸をするパンディングで行います。このパンディングは、発汗しない犬が自然に身につけた行動パターンですが、体温調整には役立つものの体力も消費させるというマイナス面も存在します。
適度なエアコンの使用や換気、ペットボトルに水を入れ凍らせたものをタオルに巻いて作るまくら、体を冷やせるシートなどを用意して夏バテになりにくい環境を作ることも大切です。
④脱水症状の見極めポイント
食欲がないから夏バテ、元気がないから夏バテ、全部が夏バテとは限りません。
犬の背中の皮膚をつまんでみてください。皮膚はすぐに戻っていますか? もしも、すぐに戻っていなかったら、夏バテではなく脱水を起こしている可能性があります。素人判断では危険なケースもありますから、ちょっと違うかな? と感じたら速やかに専門の医師の診察を受けましょう。
まとめ
いかがでしたか?
この夏は、スイカ以外にも愛犬と一緒に食べることのできる果物や野菜が発見できたのではないかと思います。
最後に、ひとつポイントをご紹介しますね。
愛犬に果物や野菜を上げる場合は、小さなお子さんにするように、種や皮、茎や芯を取り除いてあげるようにしましょう。確かに犬は咀嚼し食事をしますが、私たちも時には大きなまま呑み込んでしまうこともあります。愛犬が呑み込んだ場合、器官に詰まってしまい早急な手術による処置、もしくは命にかかわる危険性も出てきます。
ほんのひと手間加えるだけで愛犬と同じ食材を口にできるのですから、手間を惜しまず元気に楽しい夏を愛犬と満喫してください。
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