防災の日とは?
9月1日は「防災の日」という、日本の記念日に制定されています。
「政府、地方公共団体等関係諸機関を始め、広く国民が台風、高潮、津波、地震等の災害についての認識を深め、これに対処する心構えを準備する」として、毎年9月1日を中心に、防災思想の普及・功労者の表彰・防災訓練等の行事が実施されています。また、「防災の日」を含む1週間が防災週間とされ、各地で様々な国民運動が行なわれています。
●防災の日が制定された理由は?
1923年(大正12年)9月1日に、関東大震災という大きな災害が発生しました。「防災の日」はこの日付にちなんで、1960年(昭和35年)に制定されたのです。
また9月1日付近は、台風の襲来が多いという二百十日にもあたり、「災害への備えを怠らないように」という戒めの意味も込められているそうです。
「防災の日」が制定されるまで、9月1日の行事は「関東大震災犠牲者の慰霊祭」が中心でしたが、制定後は全国各地で防災訓練が行われるようになりました。
●災害前の事前準備が大切!
近年では、ペットが一緒に参加できる防災訓練を行っている施設や地域も増えているようです。
災害は、いつ、どのような形で起きるか分かりませんが、日頃から備えておくことはできます。
万が一の時に対応できるように、災害時のシュミレーションをしておくことはとても大切ですよね。
愛犬にとって必要な避難グッズや防災対策を、事前に確認して用意しておきましょう。
災害が起きたら確認すべき事
災害が起きた場合、被災するのは人間だけではありません。愛犬などペットも同じように被災の対象となり得ます。
愛犬の安全を守る為には、まず、飼い主さん自身が安全を確保することが重要です。
災害の状況により避難が必要な場合は、原則として愛犬との同行避難をすることが大切なのです。
●ペットの同行避難とは?
同行避難とは、災害発生時にペットを同行して避難所まで安全に避難することを指します。
これを達成する為には、地域の避難所や避難経路などを事前に確認しておくことが大事です。
ただし避難所においては、飼い主さんと愛犬が同じ空間で居住できる保証はありません。それぞれの避難所のルールに従う必要があるのです。それを念頭に置いて、普段から愛犬の為の防災グッズや必要な持ち物を準備しておきましょう。
●預かり先から見つける選択肢も
また、飼い主として取りたくない手段ではありますが、自宅が安全で定期的に愛犬の世話をする為に戻れる状況下であるのなら、必ずしも同行避難をしなければいけないというわけではありません。しかしこの場合、食事・健康状態の確認が毎日可能であるという状況が確立できていなければなりません。判断がとても難しいといえますね。
どのような災害が起きるか、避難所がどういう状態かは、実際の災害発生時でなければ予想できない部分もあります。万が一の場合の預かり先を確保しておくという考えも大切になります。
災害への備え、スムーズに同行避難を行う為にも、以下の項目については、普段から家族間で取り決めておきましょう。
●家族間での必要な認識
◎避難場所・避難経路がどこにあるのか
◎災害時に外出していた場合の集合場所
◎万が一の場合の連絡方法
◎幼児・高齢者・ペットの避難を誰がどう行うのか
◎防災セットの場所
◎災害用伝言ダイヤルや災害用伝言板などの活用方法
避難経路は地図上の確認だけではなく、一度実際に歩いてみるとイメージが湧きやすく、混乱する状況下においてもスムーズに対応できる確率があがります。
そしてもう一つ、素早く避難する為には日頃から家の中の安全対策をしておくことが重要です。
●日常的に気を付けておくこと
◎通路・出入り口に荷物を置かない
◎家具に転倒・落下防止措置をとっておく
◎寝室に転倒の恐れのある家具を置かない
◎断水時に備えて風呂に水を溜めておく
◎安全に移動できるよう常にスリッパを使用する
災害発生時の被災は、事前対策の有無によって被害の大きさが左右されます。
家族全員が安全を確保する為にも、是非取り組んでおきましょう。
そして何より、避難する際に慌てない為に、防災グッズを準備しておくことが大切です。愛犬との同行避難に必要な持ち物を覚えておきましょう。
犬と避難する際に必要なペットグッズ
愛犬の為に備えること、ペットの為の防災グッズを準備しておくことは飼い主さんの責任の一つです。
避難の際には、食事・病気や怪我・住環境・情報が分かるもの、等の項目ごとに必要な持ち物を揃えておきましょう。
– 食事に関する持ち物 –
●最低3日、できれば5日分のフードや水。
水分含有量の多い、缶詰(缶切不要なものが尚良い)やウェットフードだと同時に水分補給が可能。
普段のごはんが手作りフードの愛犬は、非常時用の既成フードに慣れさせておく。
●フードボウルや水用の食器
折り畳み式のボウルなどが持ち運びに便利。無ければ使い捨ての紙ボウルを数枚用意しておく。
●ガムなどの噛めるものや、乾燥タイプのオヤツ。
噛んでストレス発散できるおやつです!
美味しいのでよく噛んで、わんちゃんのストレス発散に役立ちます。
– 病気や怪我に関する持ち物 –
●犬用救急箱
市販の物を購入したり、獣医さんに相談して作っておく。
※救急箱に必要なアイテムの参考例は以下の通り。
(イソジン消毒液、ビオフェルミンS、目薬、バンドエイド、包帯、テープ、ガーゼ、糸切ばさみ、ピンセット等)
●犬用の洋服を2~3枚程、用意しておく。
保温、皮膚の保護に効果的。抜け毛の飛散も軽減される為、避難所での周囲への気配りにも繋がる。
●犬用の靴や靴下
無い場合は、使い古しの靴下で代用。瓦礫やガラスの破片などから足を守ることができる。
特に中大型犬は、抱いての移動が困難となる為、普段から靴を履かせる練習が推奨される。
●常備薬
愛犬に持病がある場合は、最低1週間分の薬を用意しておく。2週間分あれば更に安心。
– 住環境に関する持ち物 –
●クレートやキャリーバッグ
折り畳み式のソフトクレート等を用意しておくと尚良い。
愛犬がクレートに慣れていないと、ストレスになる場合もあるので、普段から慣れさせておく。
上が大きく開いて出し入れしやすく、体に沿う形状で前に抱えて使うこともできるリュックタイプ。左と上にある通気性のあるメッシュ窓付。カバーは、ロールアップが可能。
また、クッション性のある2重中敷で移動中も安定し、ワンちゃんも快適。中敷カバーは丸洗いできるので、いつも清潔。
アウトドアに最適な軽量丈夫な折りたたみケージ。高い強度の金属フレームを使用し折りたたんで持ち運びができる。
●毛布や大判のバスタオル
寒さ対策の為などに、多めに持っていると安心。
●タオル2~3枚
●首輪やハーネスとリード
愛犬の安全確保の為に重要なグッズ。できれば予備の分も用意しておく。
●排泄物処理グッズ
トイレシートやうんち袋、トイレットペーパーや新聞紙などをできれば1週間分程準備する。
避難所の衛生環境を保つことが大切。トイレトレーニングも普段からしておく。
コンパクトで便利なお散歩エチケット袋をあなたに!
手袋のように使ってくるっと裏返すだけ、後は袋ごと捨てるか紙パックを流すだけなのでとっても簡単です。
●ウェットティッシュやベビーワイプ
手足を拭いたり、顔周りやお尻を拭く為に使用。
ウェットティッシュでペットが気持ち良いさわり心地に!
汚れを拭き取る以外に、美容成分が豊富に含まれているのでお肌の状態を健やかに保ちます。
●コングや犬用おもちゃ
避難所でのストレス軽減の為にも、愛犬が好きなおもちゃを用意しておく。
犬の自然なしつけや知育に役立つ、天然ゴム100%の丈夫でユニークな玩具。
不規則な転がりやバウンド、かみ心地のよいユニークな形状。
– 情報 –
●万が一、行方不明となった場合の手がかりとして以下の情報をまとめたカードを用意しておく。
・愛犬の情報(名前、生年月日、犬種、不妊手術、持病、アレルギーの有無、登録番号、鑑札記録)
・飼い主の情報として、緊急連絡先を2箇所以上記載。また、名刺を入れるのも良い。
・飼い主と一緒に写っている愛犬の写真。飼い主であることの証明にも使用できる。
・動物病院の手帳やワクチンレコード、通院記録など。
・ペット保険に加入している場合は健康保険証のコピー。
※マイクロチップを導入して、IDナンバーを控えておくことが推奨される。
– その他、あると便利なグッズ –
・ガムテープ ・軍手 ・紐ロープ
・油性マジック
・サバイバルナイフ
・携帯用冷却・温熱パック
・懐中電灯やペンライト
・着火マン
※人用の防災グッズに含まれていれば問題ない。
現代では、ペット用避難袋も様々な種類・値段で販売されています。
飼い主さんが個別に持ち物を用意しておくか、市販の物を購入しておくかして、家庭に一つはペット用防災グッズを準備しておきましょう。
避難所でのマナー
同行避難の項目でも触れましたが同行避難とは、必ずしも避難所で愛犬と同じ居住スペースを使用できるというものではありません。
基本的には、屋外や居住スペースとは別の場所で過ごすのがほとんどのケースです。「ペット同伴可」が明示されている避難所であれば、飼い主さんと愛犬が一緒に過ごせる「同伴避難」が可能ですが、残念ならがごく一部に限られています。この「同行避難」と「同伴避難」を混同して考えていると、後々トラブルが発生する為きちんと理解しておきましょう。
避難所では様々な人が生活を送ります。勿論、中には動物が嫌いな人もいるため、避難所では、周囲の人への気遣いも重要となります。
同行避難ができる避難所でのトラブルとして、ペットの鳴き声や臭いなどの苦情が最もを多いとされています。他にも、飼い主さんが放し飼いにしていた、ノミが発生したなどのトラブルが報告されているようです。
飼い主さんは責任を持って、ブラッシングや飼育スペースの清掃などをきちんと行い、抜け毛や臭いの軽減などに努めなければいけません。
そして、もう一つ重要なのは心のケアです。
被災によるストレスは、愛犬にものしかかります。日常でできていたしつけが避難所ではできなくなる、というケースも起こり得ます。そのような時は、叱りつけつけるのではなく、宥めて落ち着かせてあげてください。
可能な限り散歩や遊ぶ時間を作り、一緒にいてあげることでストレスの軽減に努めましょう。
同行避難、避難所での生活をスムーズに行う為には、普段から最低限のしつけを愛犬にしておく必要があります。
また、日常的に近隣住民とのコミュニケーションをとり、良い関係を築き上げておくことが、助け合いや愛犬への理解をもたらす結果に繋がります。
愛犬の安全を守る為に、まずは、防災グッズなどの持ち物を準備したり、避難経路の確認をしておくなど、今できることを始めてみましょう。
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