犬のいる家庭で小動物を飼いたい!一緒に飼うときの注意点は?
ペットの飼育率が増加している現代では、犬と一緒に猫を飼っていたり、小動物を飼っている家庭も増えてきています。
犬のしつけがきちんとされており、同居する上での注意点を理解していれば、基本的には他の動物と一緒に生活することが可能となることが多いでしょう。
しかし、犬が本来持っている本能を理解することや、元々は狩猟犬として活躍していた種類がいるということを、十分理解しておく必要があります。
一般的にペットとして知られる小動物には、鳥・うさぎ・フェレット・ハムスターなどがいますが、これらの小動物が一緒に何の問題も無く生活を送ることは可能なのでしょうか?
犬の特性を十分理解した上で、各小動物との同居に対して注意しなければいけないことがあります。
「愛犬のお友達に」「小動物も飼ってみたい」などと考えている方は、まず、一緒に飼う上での注意点を頭に入れておきましょう。
初めに、小動物との同居を考える上で確認すべきことは犬種です。
前述の通り、犬種によっては古くから狩猟犬として仕事をこなしていた種類もいるのです。
もちろん個体差があるので、その犬種だからといって小動物との生活が向かないとは一概にはいえません。しかし、事前に注意を払っておく必要はあるでしょう。
またその種に限らず、犬には元々動くものを追いかける習性があります。これも理解しておかなければなりません。
犬にとって小動物は、自分より小さく素早く動くものです。
きちんとしつけをしていて普段は良い子にしていても、ふとした拍子に追いかけまわしたり、手を出してしまう可能性はあります。
攻撃ではなく、好奇心からただ遊ぼうとしたつもりでも、小動物からしたらそれが大きなダメージとなることも十分有り得るのです。
小動物との同居を実現するには、まず愛犬の種類や性格を理解した上で、行動に移す必要があります。
一般的に、小動物との生活ができると考えられている種類は以下の通りです。
【小動物との生活ができると考えられる犬種】
・チワワ
・パグ
・パピヨン
・ペキニーズ
・チン
…など。
あげたのは一例ですが、このように愛玩犬がほとんどといわれています。
逆に小動物の同居に注意が必要な種類の一例も紹介しておきましょう。
【小動物との同居に注意が必要な犬種】
・ミニチュアピンシャー
・シュナウザー
・ヨークシャテリア
・ウィペット
・アフガンハウンド
・ラブラドールレトリーバー
・ビーグル
・ジャックラッセルテリア
・アメリカンコッカースパニエル
・イングリッシュコッカースパニエル
…など。
また、日本犬(柴・秋田など)も縄張り意識が強いことから、基本的に受け入れが難しいと考えられており、子犬の頃から共に生活をしていれば、仲良くできるだろうといわれています。
更に、飼う小動物によっては注意を払うべき犬種に違いがあります。
例えば、うさぎやフェレットの場合、ビーグル・ウィペット・テリア系の種類は、同居が難しいとされています。これらの種類は、うさぎやイタチを狩る猟犬だったためです。
そして鳥の場合は、ポインター・セター・スパニエル・レトリーバー系です。こちらも同様に鳥を狩る猟犬だったことから、同居NGと一般的にいわれています。
ハムスターの場合は、基本的に全ての犬種において同居は向いていないといえるでしょう。ハムスターは小さいので、どうしても興味が惹かれ手を出してしまう可能性が高いのです。
飼う場合はケージを高い場所に置くなど、愛犬が触れることができないよう注意をしなければいけません。
犬と相性のいい種類は?
小動物を一緒に飼うためには、いずれの種類の動物にしろ注意するべき点が多々あります。
小動物ごとに、飼う上での注意点と犬との相性について紹介するので、参考にしてください。
◆うさぎ
犬猫に次いで人気のペットともいえるうさぎは、犬との生活に対する相性は比較的良いといえます。
しかしこれは、無条件でお互いが仲良くできるという意味ではなく、うさぎが配慮をすることで成り立つということが根本にあります。うさぎが社会性を持った動物だということに加え、基本的にケージ内で過ごしていることも関係しているのです。
うさぎを一緒に飼う為には、犬のしつけをきちんとしておくことが重要です。
とはいえ、犬はどうしても本能的に動くものを追いかける場合があります。
個体差もありますが、あまりに執拗に追いかけまわしたり、手を出そうとするようであれば、別の部屋で飼う必要があります。うさぎがストレスを抱える前に、距離を置かなければなりません。
食事の際も、別室とする方が良いでしょう。
両者の様子を見て大丈夫そうだと感じ、同じエリア内でを放す場合でも、側で飼い主さんが常に注意を払うようにしてください。
初の顔合わせは、うさぎをケージに入れ、犬にはリードを付けた状態で行いましょう。この時、うさぎはケージ内にいることで、自分のテリトリーを確認できるので安心します。
徐々にお互いの存在を意識させながら、時間を掛けて慣れるのを待ってください。
◆フェレット
フェレットも近年では人気の高いペットの一種です。飼われている方も、結構多いと思います。
比較的、犬や猫と仲良くできますし、一緒に飼えるといわれています。
但し、フェレットはイタチ科の動物です。前述の通り、うさぎやイタチの狩猟を目的としていた犬種と一緒に飼うのは難しいでしょう。
◆鳥
インコなどの鳥類は、一緒に飼うのが難しいといわれている動物です。
ただ、鳥かごを犬の届かない場所に設置していれば、問題なく過ごせるともいいます。この場合、犬が最大の力でジャンプしても、届かない場所に設置することが重要です。
インコなどの小さい鳥類は、犬が遊びのつもりで手を出すなどしただけでも、大きな痛手を負うことがあります。悪気がないとしても、怪我をさせてしまう恐れがあるのです。
特に子犬であれば、好奇心旺盛で動くものに対して本能的に手を出してしまう為、尚更相性が悪いといえるでしょう。
もちろん、鳥類を狩猟の目標としてきた犬種も要注意です。
メディアなどで、鳥が室内で解放され、犬と仲良くしているシーンを目にしたことのある方もいると思います。
しかしこれは、犬が訓練されていて、鳥への攻撃性が抑えられている状態なのです。
元々の性格も関係してきますが、不用意に真似をすることはお勧めできません。
◆ハムスター
ハムスターも、小さく飼いやすいことから、ペットとしての人気が高い小動物ですね。
但し犬との相性という点では、一緒に飼うのは難しいといわれています。
もちろん、愛犬にハムスターを攻撃しないようしつけることも可能ですし、ドッグフードなどの食事に適応していることから、餌としてハムスターを狙うことはないでしょう。
しかしやはり犬は、小さくて動きまわるものに興味を惹かれます。ハムスターのことを、おもちゃだと思ってしまう場合も考えられるのです。
興味を惹かれてケージを倒してしまうことも有り得ます。もしもその結果ハムスターが脱走すれば、追いかけてしまい、トラブルが発生する可能性は高いでしょう。
鳥を飼う場合と同じように、ケージを届かない場所に設置したり、別室で飼う方法をとるのが賢明だといえます。
◆その他のペット
ペットとして、爬虫類や両生類を飼われている方も結構います。これらの小動物も、犬との同居には向いていないでしょう。
爬虫類のカメ・トカゲ・ヘビや、両生類のカエルなどは、おもちゃだと思われてしまう可能性が高いといえます。
他にも昆虫や魚などを飼っている方も多いですよね。
爬虫類・両生類とは逆に、犬が昆虫に対して攻撃性を示すことはほとんどありません。ただ、やはり誤って虫かごやケースを倒してしまう可能性もあるので、ケースの設置場所には注意が必要でしょう。
魚の場合も、水槽にいたずらをする可能性は低いといえます。猫であれば、水槽に顔を近づけたり、手を入れてイタズラをすることがあるようですが、犬の場合はその辺りの心配は少ないと思われるでしょう。
他にもペットとして飼われる動物の種類は沢山ありますが、いずれの場合も、万が一に備えた飼い方をすること、愛犬の種類や性格を理解しておくことを忘れないようにしましょう。
ペットにストレスを与えないためにすべき事とは
犬は、しつけ次第で他の動物との同居が可能となる賢い動物です。
しかし、やはり異なる種類の動物を一緒に飼うには、その種類ごとに特別な注意が必要といえるでしょう。
身体の大きさだけでなく、生活環境が全く違います。お互いがストレスを感じることなく暮らす為には、飼い主さんが飼い方に工夫をすることが大切なのです。
新たなペットを迎える前に、その動物に対する知識を得たり、特性を理解することが重要だといえます。
そして、忘れてはいけないのは、先住動物に対する配慮です。
新しいペットにはどうしても目がいきがちですが、先住の子の気持ちをないがしろにすることは決してしないでください。
メディアなどで、異なる種類の動物が仲良くしているのを見ると、癒されたり、羨ましいなと感じたりする方も多いと思います。
それを目指す為には、やはりその動物のことをよく知ること、種類が持つ特性や、愛犬の性格をしっかり理解することが大切です。
新たなペットを迎えてからは、たっぷりと時間を掛けて慣れさせること、種類によっては生活空間を区切ることを守りましょう。
そして何より、どちらのペットに対しても飼い主として責任を持ち、愛情を注いで育てることを忘れないでください。
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