犬がご飯を食べない理由6選。原因と対策は?

2025.11.25

犬がご飯を食べない理由6選。原因と対策は?

昨日まで喜んでドライフードを食べていたのに、犬が突然ご飯を食べない…という経験がある飼い主さんは意外と多いのではないでしょうか。今までと同じご飯をあげているのにどうして食べないの?ただのわがまま?それとも悪い病気なのでは?と心配になってしまいますよね。 犬がご飯を食べない場合に考えられる原因と対処法についてご紹介します。

【掲載:2019.06.07  更新:2025.11.25】

犬がドライフードを食べない原因6選

ごはんを食べないチワワ

ワンちゃんの食欲不振には、主に以下の6つの原因が考えられます。
それぞれの原因と対処法について紹介していきます。

◆体調を崩している

犬が突然ご飯を食べなくなってしまったら、まずは食欲以外の様子をよく観察してください。犬はなにか病気を患っていると、大抵の場合は症状のひとつとしてご飯を食べない場合があります。

元気がない、発熱、咳、鼻水、排尿の回数、血尿、下痢、血便、嘔吐などの他にも、犬の全身をくまなく触って痛がるところやしこりなどが無いかどうかもチェックしましょう。それらの症状があれば、すぐに病院に連れていってあげてください。

・体調不良で食べない時の対処法
体調不良による食欲不振は、無理に食べさせようとせずに早めに動物病院を受診し、獣医師に相談しましょう。こういった場合に体調の変化を見つけられるように、普段から犬の排泄の様子などをよく観察したり、カラダ中を触る練習をしておくことをお勧めします。

◆口内に違和感がある

犬の体調を観察する上で見落としがちなのが、口内チェックです。飼い主さんが気づかないうちに症状が進んでしまうことも多いので、日頃から犬の歯磨きと口内をチェックする習慣をつけておきましょう。

犬の口内に問題がある場合の原因としては、

・口内炎
・歯周病
・腫瘍

などがあげられ、これらが痛みや違和感につながってご飯を食べない場合があります。

口内の痛みや違和感がご飯を食べない原因となっている場合、食欲はあるのに食べられない、ということになりますので、犬は空腹から黄色い胃酸を吐いたり、食べたそうに臭いをかぐ、ご飯を口に入れるが吐き出す、などの行動が表れることがあります。

・口内に違和感があり食べない時の対処法

犬の歯が汚れていないか、歯茎が腫れていないか、口臭が臭くなっていないか、口内のピンク色だった部分が急に黒くなってきていないか、腫れやしこりがないか、などをチェックしてください。

犬の口は意外と奥に長く続きますので、ほっぺたを後ろの方にぐーっと引っ張って、奥歯のあたりまでよく観察してくださいね。痛がって見せてくれない場合は無理強いせず、病院で診てもらってください。

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◆おやつの与えすぎ

美味しいおやつでお腹いっぱいになってしまっていると、犬は嗜好性の劣るドライフードのご飯を食べないことがあります。自分はおやつなんてあげていないと思っていても、おじいちゃんやおばあちゃん、子供など、別の人がたくさん与えてしまっている場合もあります。

基本的に犬におやつは必須ではありませんし、総合栄養食ではないおやつばかり食べていると、栄養が偏ってしまいます。欲しがる姿が可哀相だから…と何度もおやつをあげてしまうと、犬はそれを学習して毎回欲しがるようになります。

・おやつの与えすぎで食べない時の対処法
どうしても犬に何か食べさせたい、トレーニングのご褒美をあげたい、などの場合は、その犬がいつも食べているドライフードを一粒ずつあげることをお勧めします。間食としてあげた分は、食事の分から抜いてください。

犬にとってはおやつを食べられないことよりも、おやつばかり食べてご飯を食べず、肥満や体調不良を引き起こすことのほうが可哀相だという認識を家族みんなで共有しましょう。

◆味が嫌い

ご飯の味が気に入らず食べない場合もあります。

犬は人に比べると5分の1程度の味覚しか保有していないといわれていますので、味の違いを人ほどは理解できません。犬は、甘味、酸味、苦味、塩味を感知することができますが、旨味は感知できないといわれています。

・味が嫌いで食べない時の対処法
ごはんの味に「飽きる」ということもあるようです。
ドライフードの味に関する好みは、その犬によって個体差が大きいので、ドライフードを食べない場合は、いくつかの種類を少しずつ試し、好みのフードを見つけてあげるのが良いかもしれません。

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◆老犬の場合

シニア犬の場合、運動量や代謝機能が低下することによって食べない、食の嗜好へのこだわりが強くなる、食欲そのものが低下するなどの原因から、ご飯を食べなくなることがあります。

・老化で食べない時の対処法
シニア犬は関節や足腰が弱くなりやすいので、コラーゲンやグルコサミン、コンドロイチンなどを意識的に適量摂取させてあげることにより、関節を丈夫に保ち、運動量の維持が期待できます。
また、噛む力が弱くなったことにより硬いものを噛みづらくなったり、嗅覚の衰えによりご飯を食べない場合があります。

老化がご飯を食べない原因であれば、食事の内容を工夫してあげるのが良いかもしれません。犬にとって食事は大きな楽しみですから、最期まで美味しいものを食べさせてあげたいものです。

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◆子犬の場合

子犬の場合、誤飲やそのほかの体調不良でなければ、新居でのストレスやわがままからご飯を食べない可能性があげられます。どこでも何でも食べるような元気な子犬もいますが、環境の変化に敏感でなかなかご飯を食べない子犬もいます。

・子犬がごはんを食べない時の対処法
ご飯はケージやサークルの中で与えるなどして、犬が落ち着いてごはんを食べられる環境を整えてあげましょう。食べないからといって子犬のうちからトッピングをする習慣をつけてしまうと、そのあともドライフードだけでは食べない犬に成長することがあるので、最初はふやかしたり温めたりする程度にしておいた方が良いかもしれません。

また、子犬がご飯を食べない時に気を付けたいのが低血糖です。低血糖の大半は、子犬がお家にやってきて1週間以内に起こります。原因は食事が十分にとれていないことで、小型犬の仔犬に多く見られます。
症状としては、ご飯を食べない、元気がない、ひどくなると痙攣を起こしてぐったりしてしまい、命にかかわります。

低血糖を起こした場合は応急処置として、砂糖水やはちみつ、ブドウ糖を舐めさせることが有効です。異変を感じた時はすぐに病院に連絡し、指示を仰ぎましょう。

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すぐできる対処法

◆ごはんを変えてみる

食の好みが変わることもありますので、ドッグフードを変えてみましょう。
成長に合わせたごはんも販売されているので、ライフステージが変わるタイミングで変更するのがおすすめです。

ドッグフードを切り替える際は、今食べているフードに少しずつ混ぜながら、徐々に切り替えていくようにしましょう。

◆トッピングで工夫

なかなかご飯を食べない場合は、ご飯の内容を工夫して犬の嗜好性を上げてあげるのも良いかもしれません。

人や動物がそのご飯を好んで食べるかどうかの指標を「嗜好性」という言葉で表します。嗜好性が高いということは、その人や動物にとってそのご飯がより好ましいということです。
犬の嗜好性は、匂いや味、栄養組成や水分含量、噛み心地や舌ざわり、食事をする環境などによって決まります。

犬の嗜好性を最も上げてくれるのが「嗅覚」です。そのため、犬が嗜好性の問題でドライフードを食べてくれない場合は、嗅覚を刺激してあげるのが有効です。
ドライフードをぬるま湯でふやかし、温めてあげると喰いつきが良くなるかもしれません。また、犬用のふりかけやウェットフードなどを少量トッピングしてみるのも良いでしょう。ウェットフードの場合、食いつきの改善の他にも水分補給としてやドライフードをふやかし食べやすくするなどの役割も担ってくれるので普段あまりお水を飲まない犬や飲み込む力の弱い高齢犬には特におすすめです。

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犬のドライフードを切り替える方法

ドッグフードを食べている犬

最近はとても沢山の種類のドッグフードが販売されており、ドライフードの品質や犬の好み、体質、病気の時の療法食など、ドライフードを切り替える機会もあると思います。

基本的に、犬の主食であるドライフードを選ぶ時には、総合栄養食という表示のあるものを選びましょう。
総合栄養食とは、水とそのフードだけで犬が健康を維持できるようにつくられたドライフードのことです。

ドライフードを切り替える時には、急に新しいドライフードを与えるのではなく、いつものドライフードに混ぜながら徐々に切り替えていきます。1日目は1割、2日目は2割…という具合に増やしていき、1週間~10日ほどかけて移行し、犬の便の様子などをよく観察しましょう。

犬に下痢などの症状が見られたら、もしかしたらそのドライフードが合わなかったり、アレルギーのもととなる物質が入っているのかもしれません。好みや体質などを考慮し、その犬に適したドライフードを選んであげてください。

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犬がご飯を食べない時はまず健康チェック

犬がご飯を食べない場合、まずは病気でないことを確認しましょう。身カラダが元気なのであれば、食事をする環境などを見直し、多少食べなくても我慢比べが必要になることもあるかもしれません。

犬の様子をよく観察し、必要に応じてふやかしたりトッピングをするなどしてフードを工夫してあげてくださいね。



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harunyan

harunyan

動物の専門学校で看護の資格を取得後、6年間動物病院に勤務しました。5歳のシェルティと4歳の猫、0歳の息子と毎日楽しく過ごしています。ペットと過ごすうえで役に立つ情報をお届けできるよう、日々勉強しております。よろしくお願いします。


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