愛犬は大丈夫?見逃されているかもしれない心臓疾患

2015.07.08

愛犬は大丈夫?見逃されているかもしれない心臓疾患

心臓病とは心臓の機能が何かしらの原因で障害がおき、血液を正常に循環出来なくなる恐ろしい病気です。主な心疾患についてもお話します。

主な心疾患

  • 動脈管開存症、心室中隔欠損、心房中隔欠損などの短絡疾患
  • 肺動脈狭窄症、大動脈狭窄症などの狭窄疾患
  • 僧帽弁閉鎖不全、三尖弁閉鎖不全などの弁膜疾患
  • 拡張型心筋症、肥大型心筋症などの心筋症
  • まれに心筋梗塞などの冠動脈異常
  • 090312

    少し話はずれますがワンちゃんを家に迎え入れ、動物病院で最初に検診に言った際には一般身体検査や便検査などを行うと思います。もしくは、ワクチンで検診を受ける時も同様な事が言えますが、基本的には聴診により心臓の音を聞いたり、触診で全身の状態を触ったり、体温計で熱を測り、そして飼い主さんからの愛犬の症状を伺う事が一般的だと思います。
    そこで、獣医師が心臓病なのかを診断するために必要な主な情報は

  • 心臓から聞こえる雑音や心拍数の異常、リズムなど
  • 触診で心臓に異常がないか
  • 飼い主さんからの臨床症状
  • によって一般的に判断されます。
    初めから心臓の超音波検査を行うことやレントゲンを撮る事は無いでしょう。
    ただ、これが心臓病を見逃している可能性は否定出来ません。
    なぜなら、心臓疾患の中にも雑音などを起こさない心臓疾患もありますし、興奮している犬や大型犬などでは心臓音を正確に聞く事ができないからです。
    もし、万が一心臓病があるのに見逃されているケースがあり、心臓病が進行してしまうと、一度悪くなった心臓を元に戻す事は容易な事ではないため、1年に一度は機器を使った健康診断をする事で早期発見を心がけましょう。

     愛犬「いびき」をかいて寝ている時は要注意 

     暖かくなって食欲増!!愛犬の「肥満」には注意!病気が絡んでいる可能性が大!? 

    • このエントリーをはてなブックマークに追加
    Dr.佐藤 貴紀

    Dr.佐藤 貴紀

    幼い頃から大の動物好きで、獣医を志す。 麻布大学獣医学部卒業後、西荻動物病院、dogdaysミッドタウンクリニックにて副院長をつとめる。 また、獣医生命科学大学内科学教室において循環器を主に学ぶ。 2008年7月に「白金高輪動物病院」開業。 2011年4月に「中央アニマルクリニック」開院。 専門は「循環器」。全国に約60人しかいない(2013年5月現在)「日本獣医循環器学会認定医」の一人。 専門外来を特徴とし、確定診断にもこだわり、かかりつけ医を推進している。 誠実でやさしい人柄と確かな技術に惹かれて、全国の飼い主さんから相談が絶えず寄せられている。

    関連するキーワード


    記事に関するお問い合わせはこちら