ヨーキー(ヨークシャー・テリア)とは?
ヨークシャー・テリアは、別名を「ヨーキー」と呼ばれる、イギリス発祥の犬です。
実はヨークシャー・テリアという名前も略された名前で、正式名称を「ブロークン・ヘアード・スコッチ・オア・ヨークシャテリア」と言います。とても長い名前ですね。
イギリスのヨークシャー地方にて、元は狩猟犬として交配された種類です。その後、小型の犬種に改良され、1886年にイギリスのケンネル・クラブ(KC)に登録されました。
一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)によると、ヨーキーはチワワの次に小さな犬とされています。現在では、体重も3.1キロまでとされており、光沢のある美しい毛色と華奢な体から「動く宝石」と表され、世界中で愛されています。
ヨーキーの特徴は?
ヨーキーの見た目的な特徴と、性格面の特徴をそれぞれご紹介します。ヨーキーの外見的特徴は、大きくみて以下に挙げる3つがあります。
◆ヨーキーの毛色は一種類のみ
ヨーキーというと、全てと言っても過言でない人が、茶色と黒が基調で艶やかな被毛の犬を想像するのではないでしょうか。
ヨーキー独特の被毛の色は「ダーク・スチール・ブルー」と言われる色になります。
ダックス・フントなどの体型がその犬の特徴を表している犬種に対して、ヨーキーの特徴は被毛の色となります。
また、ヨーキーは子犬から成犬になるにつれて、被毛の色が変わりやすい犬種です。多くのヨーキーが子犬の頃は黒のカラーの割合が多く、成犬になるにつれて顔まわりを中心に茶色の部分が増えていきます。そういう点で、とても成長が楽しみな犬種と言えます。
◆光沢のある美しい被毛
色のみでなく、きめ細やかな光沢のある被毛もヨーキーの特徴です。
ヨーキーは脂質の多い被毛をしており、それにより滑らかで光沢のある被毛となっています。その為、他の犬種に比べて体臭が出やすく、被毛が絡まりやすい為、手入れが必要となります。
代表的なヨーキーの被毛は、長くて艶のあるものですが、最近では少し短めにカットして、クリクリとした可愛らしさを出す人も多いですね。もちろん短くカットすることで、手入れの手間が少なくなるという利点もあります。
◆ヨーキーの小柄な体格
ヨーキーの特徴で被毛の次に挙げられるのが体型です。
前章でも触れましたが、ヨーキーは3.1キロまでが公式に認められている犬種となります。これはチワワの次に小さい犬種となります。
また、元は5キロほどになる個体もおり、個体により体重差が大きい犬種です。
現在だと、チワワと同じサイズの小さい個体も多くみられます。
ヨーキーの性格は?
ヨーキーの性格も外見的特徴と同様、大きく2つの特徴があります。
◆自立心が高く勇敢
ヨーキーは元が狩猟犬として交配された犬種なこともあり、自立心が強く、勇敢な性格の個体が多いです。
対照的なのが、プードルです。プードルはあまり自立心がなく、飼い主にべったり甘える子が多い犬種です。それに比べヨーキーは、飼い主にべったりと甘えるというよりは、飼い主を守る気持ちが強い犬種となります。
しっかりとしつけると、飼い主に従順な性格となります。また、自立心が強い為、気品のある性格をしており、無駄吠えが少ない一方で、多くのことに興味をもつ好奇心旺盛な性格を兼ね備えています。
◆頭の回転が早く利口
ヨーキーは物覚えがとても良く、利口な犬です。自立心が高い性格も相まって、しつけをするととても飼いやすい犬種となります。
ヨーキーの迎え方、値段は?
基本的に犬を飼う際に選択する方法として、「ペットショップ」と「ブリーダー」という選択があります。ヨーキーはとても人気の犬種である為、どちらを選択しても家族に迎えるのに大きな苦労はありません。
それぞれのメリットとデメリットをご紹介しましょう。
◆ペットショップから迎える
ペットショップからヨーキーを迎える際の一番の利点は、その迎えやすさにあると思います。
初めて犬を家族に迎える際は、ペットショップがおすすめです。なぜ迎えやすいのかというと、自分で調べたり、物を調達する手間が必要なく、ペットショップで急に家族になりたい子に出会っても、その日にお迎えすることができる物品や制度がペットショップには揃っています。
例えば、ケージやトイレなどの必ず必要になるものも、ペットショップだと店頭で販売している店舗が殆どです。万が一急に迎えすることになっても、用品も一緒にその日に揃えることができます。
また、ペットの保険などの案内もお迎えする際に同時にしてくれます。サポートの体制が強い為、初めて飼う方にはおすすめと言えます。
一方で、ペットショップで迎えるデメリットとしては、健康面と価格が挙げられます。
健康面とは、無理な繁殖や劣悪な管理環境による健康被害をさします。健康面に関しては全てのペットショップに言えることではなく、気をつけてペットショップを選ぶ必要があるということになります。
現在は動物愛護の意識が高まったことにより、該当のペットショップはとても少なくなりました。しかし、今でも無くなったとは言えない為、注意が必要になります。
もう一つのデメリットと言えるのが、価格面になります。殆どのペットショップがブリーダーから迎え入れるより10万ほど費用がかかります。これはブリーダーからの仲介販売となる為です。
◆ブリーダーから迎える
ブリーダーからヨーキーを迎えるメリットとしては、子犬の育った環境を自分の目で見られる点と、価格が挙げられます。
ブリーダーから迎える際は、実際犬舎を訪れて、母犬や兄弟も見ることができます。また、育った環境も見ることができる為、健康面の心配が少なくなくなります。
次に、やはり価格面のメリットが大きいです。ブリーダーから直接購入となる為、価格がペットショップと比較すると下がる場合が殆どです。稀に、ドックショーに出られるような子犬の場合は高価になることもあります。
デメリットと言えるのは、ペットショップに比べ自分で準備しなければならないことが多いです。その為、初めて犬を飼う際は、とても負担に感じる人もいると思います。迎えやすさでいうと、ブリーダーはデメリットが多いと言えるでしょう。
◆ヨーキーの価格帯
ヨーキーを迎える場合、ペットショップは20~35万前後、ブリーダーは25万前後がある程度信頼の置けるところの価格となります。
中にはこの価格より低いところもありますが、低いからと行って一概に悪いとは言えません。きちんと事前に健康状態を確認することが大切です。
ヨーキーに多い病気は?
◆膝蓋骨脱臼
ヨーキーはその華奢な体から、骨や関節に関する病気に注意が必要となります。骨折はもちろんですが、脱臼も他の犬種に比べ、とてもなりやすいです。
また、好奇心旺盛な性格により無理な高さからのジャンプや走り回ることも多い為、少しでも歩き方に違和感があったら病院へ連れて行ってください。
室内飼いの際は、滑りやすいフローリングにはマットを敷くなどして、関節に負担をかけないよう気遣いましょう。
◆水頭症
この病気はヨーキーの遺伝的な部分が関係している病気になります。脳に髄液が貯まることにより、脳が正常な位置より上がってしまい、ふらつきなどの運動能力への異常から、性格の変化など様々な症状が出ます。
治療法はありますが、完治がむずかしい病気となります。
◆気管虚脱
この病気は気管が変形することにより、呼吸に支障をきたす病気です。呼吸音が大きくなったり、中には呼吸困難になることもあります。また、呼吸のために口を開けている時間が多くなり、ヨダレや咳が多くなります。
原因としては遺伝的な部分と、肥満や他の臓器の疾患が考えられます。
完治は難しい病となりますが、緩和はできる為、早めの治療をおすすめします。
ヨーキーの飼い方・注意点
ヨーキーは小型犬と分類される為、大型犬ほどの運動は必要ありません。散歩も1日20ほどを2回行えば問題ないでしょう。中には散歩が苦手な子もいるようです。
一方でブラッシングやシャンプー、トリミングなどには時間や費用をかける必要があります。また、美しい被毛を保つために、脂質を摂取する必要がありますが、健康への留意も必要となります。
しつけの面で言うと、賢く自立心の強い性格なため、初めのしつけに失敗すると再度信頼を得るのは難しいです。その為、きちんと最初に信頼関係と気づきましょう。
しっかり躾ると、とても利口で手のかからない犬種です。しっかりと家族として接してあげれば、飼育が難しい犬種ではありません。とても愛情深い子となるでしょう。
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