パピヨンの被毛の特徴について
パピヨンの特徴と言えば、ふさふさした被毛。
特に、飾り毛が生えている大きな耳がトレードマークです。
綺麗な“被毛”に包まれたエレガントな犬種ですよね。
そんなパピヨンの自慢の被毛について詳しく説明していきます。
◆パピヨンの毛質と毛量について
パピヨンの毛は、絹糸のようにとてもなめらか。
ゴワゴワすることなく、撫で心地の良さが魅力です。
ストレートで軽くウェーブがかったような存在感のある毛質で、それが人気の秘密なのかもしれません。
被毛は全体的にボリュームがありますが、「ゴワゴワ」「モッサリ」という感じではなく、チャーミングな雰囲気です。
個体によって差はありますが、被毛の量が多い子が多いパピヨン。
一見「抜け毛が大変そう…!」と感じる人も多いかもしれませんが、実はそれほどでもないのです。
◆パピヨンの抜け毛はそれほど多くないのはなぜ?
パピヨンの毛の生え方は、シングルコートです。
ワンちゃんの毛の構造を表わす言葉として、「ダブルコート」「シングルコート」は耳にしたことがある人も多いでしょう。
「ダブルコート」は、皮膚を直接覆って体温を保つ役割をする細い密集した毛の集まりの“アンダーコート”、その上を覆うように少し硬めの被毛で外気からの寒さを防ぐ“オーバーコート”の2層構造です。
このダブルコートのワンちゃんは、2層構造の毛で体温調節しているため、「寒さから身を守らなくてもOKな時期」になると毛が抜け落ちていきます。
「換毛期」と言われる時期には、家のなかが抜け毛だらけになるほどの量の抜け毛が気になることも…。
ダブルコートの犬種は、一般的に「抜け毛が多い」と言われがちです。
そんなダブルコートに対するのが「シングルコート」。
抜け毛は年間を通してありますが、換毛期だからと抜け毛量が突然増えることはないのが特徴です。
そのため、「抜け毛が少ない」と考えられるのです。
パピヨンはシングルコートで、抜け毛はそれほど多くないと言われています。
抜け毛対策は必要!どんな手入れをすべき?
ダブルコートのワンちゃんと比べると抜け毛が少ない気がするパピヨン。
でも、毛量は多めなので抜け毛はもちろんあります。
抜け毛はゼロではないので、定期的なお手入れが不可欠です。
「抜け毛が少なめだから」とお手入れしないままでは、自慢の被毛が残念なことになってしまうでしょう。
では、パピヨンの抜け毛対策としておススメな方法をいくつか紹介していきます。
◆定期的なケアとして「ブラッシング」
パピヨンは、毛が長いのでブラッシングしないと、毛のなかにホコリや汚れが溜まります。
「ブラッシングはやっているよ」という飼い主さんでも、適切な方法でなければ被毛へ影響があります。
パピヨンの特徴である「長毛種&シングルコート」という点を意識して、それに合せたブラシを使うことが重要です。
ピンブラシ、スリッカーブラシ、コームなど毛の状態に合わせて使い分け、毛のほつれを取ってあげるのがコツ。
ただ、やみくもにブラッシングしても愛犬が痛いだけなので、「抜け毛を取るように」「毛のほつれを取り除くように」を意識してあげましょうね。
「抜け毛は少ないから」とブラッシングをさぼると、毛のなかに抜け切れていない死んだ毛が溜まり「毛玉」に変身することがあります。
抜け毛が集中して毛玉になると、フェルト状の分厚い被毛が通気性を悪くすし皮膚炎のリスクも増加させるのです。
また、ブラッシングは血行を促進する働きもあるので、日頃の習慣にすると皮膚と被毛の健康に繋がります。
◆ときどきやりたい「シャンプー」
皮膚の汚れ落としは、日常的なブラッシングだけでは足りません。
人間のように毎日シャンプーする必要はないのですが、月に1~3回程度は体を洗ってあげましょう。
パピヨンの汚れ状態に応じて、回数は調整してあげてくださいね。
「綺麗にしたいから」と言って、頻繁にシャンプーするのはかえって皮膚と被毛を傷める原因にもなります。
本来の保護機能を失ってしまうので注意しましょう。
「散歩で汚れた」「皮脂で被毛が汚れている感じ」など、シャンプーのタイミングを見極めてくださいね。
◆ハードな毛玉になったらプロに任せるのもおすすめ
さきほど少しお伝えしましたが、パピヨンのような長毛種は毛玉になっていないか気を付けてあげなければいけません。
ブラッシング不足が毛玉を引き起こすことも多いですが、シャンプー後のケア不足で発生しているケースもあります。
自宅でシャンプーをするという飼い主さんのなかには、シャンプー後に自然乾燥をするという人もいるかもしれません。
それに、「ドライヤーは使うけれど、表面だけざっと乾かす」ということもあるのではないでしょうか。
実は、この「自然乾燥」や「乾燥の不十分さ」が毛玉の発生原因になっているかもしれないのです。
内部に水分が残り蒸れた毛が絡まり、毛玉ができやすい状態と言えるでしょう。
自宅でシャンプーをするなら、「乾燥はしっかり」「ブラシをかけながら乾かす」など、乾燥の方法も気をつけた方がいいかもしれませんね。
また、注意したいのは毛玉ができてしまったときの対処法。
毛玉の絡まりを取ろうと無理やりブラッシングしようとするのはNGです。
少しずつ作業をするのはもちろんですが、フェルト状の塊になったらその下部分をカットしてあげなくてはいけません。
無理強いするとパピヨンは痛いため嫌がってしまいます。
頑固な毛玉になったら、プロのトリミングサロンにお願いして、綺麗にしてもらうのがいいでしょう。
パピヨンのトリミングはどのくらいの頻度?
パピヨンは長毛なので、被毛がすぐに伸びそうなイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。
「そもそもトリミングが必要なの?」「やるとすればプロに頼むしかないの?」という点についても気になりますよね。
◆トリミングはほぼいらないパピヨン
被毛の量が多めの子が多いので、カットしなければ伸び続けそうな印象があるパピヨン。
基本的にパピヨンは、プードルを代表とするようなトリミング犬種ではありません。
そのため、カットをせずに問題となることは特にないのです。
ただ、毛量は多めなので「全然カットしない」という状態では、衛生面で気になることもあるでしょう。
そこで、自宅でカットをする飼い主さんもいます。
◆自宅でもできるカット
トリミングのためにペットサロンに行くのも…と抵抗がある飼い主さんもいるかもしれません。
そもそも、ペットサロンに行き慣れていないと、「トリミング中にずっと黙っていられるのかな?」と不安にも思いますよね。
部分的なカットならば、自宅で飼い主さんがカットしてもいいでしょう。
体全体をトリミングする必要もないので、長さが気になる部分的な毛をカットでOK。
ハサミを使うとパピヨンが怖がるかもしれないので、犬用のバリカンを使うと安心です。
パピヨンと言えば、耳の飾り毛ですが、伸びすぎると蒸れる原因になってしまいます。
毛が伸びすぎて耳のなかを蒸らしてしまうほどに長くなると、通気が悪い状態です。
耳の病気になるかもしれないのでカットしてあげるといいでしょう。
また、耳や身体の被毛ばかり目に入りますが、スムーズな動きを助ける「足元」の被毛の長さにも目を向けましょう。
肉球の毛が伸びていると歩きにくいので注意したいですね。
本来、肉球は地面を歩くときに重要な部分で、フローリングなど滑りやすい家の床を歩くとき、ストッパーのような役割をしている部分です。
間の被毛が伸びると滑ってしまうリスクが…。
パピヨンがケガをすると大変なので、肉球間の毛が伸びていたらバリカンをあててカットしてあげてくださいね。
市販の犬用のバリカンで、肉球を傷つけないように慎重にカットしましょう。
そして、お尻の周りも気にかけてあげたい部分。
しっぽもフサフサしているパピヨンですが、伸びすぎたままだとウンチがついて不衛生…。
毛が邪魔になっているようなら、衛生的な観点からも伸びた毛を切ってあげましょう。
◆トリマーさんによるデザインカットって?
基本的には、トリミングをする必要がない犬種なので、プロのトリマーさんにトリミングを頼まなくてもいいでしょう。
前項でお伝えしたように、自宅で部分な毛のカットだけでもまったく問題ありません。
ただ、推奨されているわけではないものの、豊富な毛量を活かしてデザインカットすることができる犬種です。
プロのトリミングサロンに依頼してデザインカットしてもらえば、パピヨンの魅力をグンと引き出してもらえるかもしれません。
プードルのように、大胆で個性的なデザインカットとはなりませんが、プロならではの視点で出来上がったデザインカットは愛犬の可愛さが高まりそうです。
パピヨンのデザインカットとして事例にあがりがちなのが、サマーカットです。
暑い時期になると、長く量が多いパピヨンの被毛を切ってあげたくなることもあるでしょう。
そこで、体全体を短めにカットし、部分的に長めの被毛を残すアレンジをされることもあります。
例えば、耳の飾り毛だけを残して、体を短めにカット。
チャームポイントの耳の飾り毛だけは残したい飼い主さんが注目しそうなカットです
体はすっきり、耳がエレガントなギャップも可愛らしいですよ。
パピヨンと言えば、三角形の大きな耳にふさふさの毛。
そんなイメージをひっくり返すデザインカットが、耳をまんまるイメージにするパターン。
角がある飾り毛の縁をカットし、丸みを帯びさせる感じです。
パッと見た瞬間は、「何の犬種?」と思うくらい印象を変えることができそうです。
パピヨンによっては、耳周辺の毛が多い子もいるので、そんなワンちゃんなら挑戦してもいいかもしれませんね。
◆デザインカットするなら慎重に。心得ておきたいリスク面
デザインカットは、専門的なトリマーさんに頼むので、失敗が無さそうに思えるかもしれません。
しかし、リスクもあるので事前にしっかりと頭に入れておきましょう。
まず、知っておきたいのがカットした後の毛の生え方に関することです。
カットしてもまた生えてくるだろう…と思いがちですが、伸びが遅くなるケースもあります。
特に、サマーカットのようにバッサリ切ってしまうパターンは注意が必要です。
本来、カットしなければストレートに伸びきっていた“毛”を根元近くまで切るため、次の生え方がバラバラになってしまうリスクも考えられます。
すべてのパピヨンに当てはまるわけではありませんが、場合によっては「以前の自慢の被毛がパサついてしまった」「生え方がチグハグになってしまった」と毛の変化が表れることもあるようです。
デザインカットは、一時的にパピヨンの可愛さを引き出す方法にも思えますが、その後の毛の伸び方や毛質の変化のリスクを把握してから判断しなければなりません。
まとめ
ふわふわした被毛が魅力的なパピヨンは、“毛”が命。
抜け毛はそれほど多くありませんが、日頃のお手入れはとても大事です。
パピヨンの被毛の手入れは、見た目の美しさをキープすると同時に、清潔さを保ち皮膚の病気の予防にもなります。
体全体のカットは特に必要がない犬種で、切り過ぎると毛量や毛質が変わることがあるので注意しなければなりません。
シャンプーやブラッシングなど、日常的に自宅で飼い主さんができるお手入れを中心に、パピヨンの被毛が傷まないようにケアしてあげてくださいね。
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